松本の光学講座 2024;応用編-6/ Interesting Drill/ 面白い課題

これは凸レンズ???(課題1)
 前面と後面が全く同じ曲率半径(面パワーの絶対値が同じく、符合が反対)なので、薄レンズだと、度数は0(ゼロ)になるはず!

前面が+10Dで後面が-10Dなので、ほぼ度数はゼロになるはず。問題は、厚みの12mmがどう効くのか?
 実際に近軸追跡をしてみた。↑
 +0.8Dなので、近似的にも 度数 0 とは言えなかった。初めて掛ける弱度の老眼鏡のレンズ度数に近い。

同心球で囲まれた、こんなレンズはどうなる?(課題2)
厚さが均等なので、度数=0 ??

近軸追跡の結果、-5.0Dと出ました。これは、近視用レンズとしては、強度近視の仲間にもうすぐ入りそうな、結構な度数の凹レンズです。物側、像側主点が球心に合致しています。
 高さ10mmの平行光線を実際に光線追跡してみました。かなりの球面収差が出ています。