Reform of the bands and the plate / 鏡筒バンドとプレートの改造(152mmBINO)

Above photos are the bands of the 152mm-BINO and its cradle base plate that are sent by a client.By reforming the clamp parts of the bands and the base plate, I could make the OTA span from 220mm to 204mm. Binoscope builder will know what it means. At the same time I added wise adjustment devices to the plate. Red circle represents pull screw or its hole, and yellow circle represents push screw.

 EMSのみのご注文(152mmBINO用)でしたが、行き掛かり上^^;、外注でお作りになっていたベースプレート等も改造させていただくことになりました。まず、鏡筒間隔=220mmということでしたが、バックフォーカスが厳しいため、極限までこれを詰めることにしました。 鏡筒バンドは当然ながら、出っ張ったクランプ部ではなく、ヒンジ部が対向するように組み立てておられましたが、私に言わせれば、それでも不十分で、さらに詰めることにしました。

 ヒンジ部を削るのは限界があるので、ここは発想を転換し、クランプ部を対向させることにしました。もちろん、大幅改造後です。左の写真が答です。M5のキャップボルトで固定します。 BINO製作後は滅多にバンドを外さないので、これで良いのです。

 結果的に、鏡筒間隔を204mmに詰めることが出来ました。 これでも、対物フードの隙間=4mmありますので、鏡筒の着脱や初期の光軸調整で問題が生じることはありません。(因みに、片方で8mmの鏡筒間隔の短縮は、光路長に換算しますと、その√2倍の11.3mmの節約になります。バックフォーカスが際どい時の11mmの確保は重大です。8/23の鏡筒接眼部の改造による23mmと合わせて、合計で34mmのバックフォーカスを追加確保したことになります。)

 また、左右のアリミゾの調整機構にも問題がありましたので、その取り付け、調整方法を最初から施工し直しました。基本的には、左右のアリミゾ共、プレートの裏側(下側)から3本の引きネジでしっかりと固定します。(引きネジ(あるいはその穴の位置)を赤い丸で、押しネジを黄色い丸で示しました。)単純なことですが、これは極めて重要で、多くのアリミゾのように、アリミゾの上側からそのバカ穴を介してボルト止めする方法ですと、BINOを組み立てた状態で調整できません。

 左の鏡筒はX(水平)調整だけを受け持ち、右の鏡筒はY(垂直)調整だけを受け持ちます。左のアリガタは、三角形のトップの位置のネジを支点にして、少しだけ回転出来る構造になっています。一般的な赤道儀のベース部の方向調整と同じ原理で、ボスを両サイドからセットビスで挟むようにしています。 ただし、今回はアリミゾのクランプノブが邪魔をしたため、真横ではなく、手前斜め方向からセットビス(頭の無いイモネジ)で押すことにしました。 操作してみますと、操作性抜群です。

  これで面倒な部分はほぼ完了し、あとはEMSを作るのみです。



VersaGo II Alti-Azimuth Mount / VersaGoⅡ 経緯台

Recommended by a friend in the US, I chose the Versago II Mount for the FL71-BINO.And it arrived here today. It proved to be very sturdy ,very cool in design, and a lot of reasonable features could be seen.

But, I found soon that something is odd in the azimuth setting circle dial. Oh my god!! The numbers carved are totally reversed, conterclockwise!! I firstly made up my mind to recarve the numbers by the CNC milling machine, but a little later, I found an instant way to solve the problem.

It was so lucky that the setting circle ring can be easily taken off, and I reset the ring upside down.

Though the numbers look upside down, there is no problem in reading, and the angle numbers got lined up correctly this time! The clear plastic plate is for the temporary cursor that should be replaced by more clear one. (right photo)

 125SD-BINOを載せてもビクともしない、と、米国在住の友人に聞き、VIXENのポルタよりもこちらが better と判断して、取り寄せてみました。 現物を実際に自分で使って見てから、FL71-BINOのお客さんにお勧めしてみようと考たわけです。 剛性が非常に高いことはもちろん、合理的な工夫が詰まっていて、軽便なフリーストップ架台として責任を持って推奨できる物であることが分かりました。

  ただ、唯一、とんでもないバグを発見^^;。 何と、方位の角度の数字が逆回りに刻んであるではありませんか。参った^^;。 多分、大量にパーツを製作した後で気付き、見切り発車をしたのでしょう。(いや、やり直して価格がアップするよりは正しい判断だったと思います。^^; 次のロットでは直してくださいよ。)

 さて、この目盛りリングは、幸い、簡単に取り外せます。 元の数字を削り落として、再アルマイト後に再度CNCで彫り治すか?と最初は本気で思いましたが、リングは薄く、再加工には周到なジグを準備しないといけず、かなり面倒なことになります。今後も考えると、その都度やってられません。 しばらく考え、簡単に解決する方法があることに気付きました。

 文字は逆さまになりますが、目盛りリングを天地逆に組み治せば良いのです。^^(右の写真) 臨時のカーソルプレートを付けてみました(右の写真)が、使い勝手は非常に良好、もっと透明度の良いプラスチック板と交換すれば完璧です。 ポルタ同様、この手のフリー架台にはエンコーダは直結出来ませんが、SkySafari3等の天文アプリとiPhone(-Pad)等で天体のリアルタイムの高度、方位に目盛りを合わせれば、導入支援もOKのはずです。 (高度も架台の目盛りが利用できますが、デジタル傾斜計(手配中)を使えばさらに便利でしょう。)

 経緯台等の角度目盛りは、固定式の半装飾目的で実用にならない物も多いですが、この架台の場合、方位目盛り環が(グリスで)任意に回転できるようになっており、実用性を意図して作られていることが分かります。目盛りが逆回りなのは残念ですが、天地逆にすれば実用上は問題ありません。^^;

 BINO本体を含めて、全てが整った段階で再度使い勝手をチェックしてから、最終的にお客様のご判断を仰ぎ、もしお気に召さなければ、この架台は私が愛用することにいたしましょう。^^(最近の更新に全くご反応がないので、すでにお気に召さないのかも??^^;)



Low Profiling of the Focuser(15cm) / フォーカサーの Low-Profile 化

 フランジのテーパーボスにフォーカサー外筒をかぶせて固定するのが、オリジナルの構造です。(左の写真) バックフォーカスを稼ぐために、まず、フランジが奥までネジ込めるように改造、次にフォーカサーの外筒末端にオスネジを切り、フランジにもメネジを切ってねじ込み式に改造しました。 中央の写真に見える、フォーカサーのネジ部の長さだけ光路長が稼げるわけです。 合計で23mmのバックフォーカスを追加確保しました。(EMSのみのご依頼の付随加工です。)



FL71-BINO, Preliminary Assembly of the OTA system to check the gravity point / FL71-BINO、重心位置チェックのための仮組み立て

 待機中に設計が二転、三転し、初期の計画とは随分とかけ離れた物になりました。鏡筒を完全に固定して目幅調整にヘリコイドを使用すれば、製作はずっと楽でしたが、せっかくの超軽量な対物ユニットの特長を活かすことに方針転換しました。

  目幅調整用のヘリコイドを省き、さらにEMSの構成ユニット間のスペーサーを排除し、EMS-UMLとしたため、当初の計画よりもバックフォーカスが大幅に余ることになり、合焦ヘリコイドの前後に新たにスペーサーをセットすることになりました。 小数部品の追加塗装(イタリアンレッド)の外注が生じ、頭が痛いですが、仕方ありません。 (極端に言いますと、100個も1個も外注コストは同じだったりします。)

 中間のプレートは、同じ厚みのダミーです。この位置に来る本来のプレートがアリガタになり、中央のアリミゾプレート1枚が左右の鏡筒ユニットを保持、制御する斬新なデザインです。 アリミゾプレートの底部には、垂直に三脚等固定用の一般的なブラケットをセットします。 混同されるといけないので、敢えてご説明しますと、上記アリガタ、アリミゾは、BINOを架台に固定するためではなく、BINOの眼幅調整を担う、基礎構造部を構成するものです。(基礎構造部が概ね1枚のプレート状のメカになり、それに垂直に2本の角(つの(鏡筒^^;))が生えたような構造になります。BINOとしての追加重量は、このプレート機構のみということです。)

 従来の耳軸方式は、敢えて卒業しました。 架台は近日中に入荷する予定の片持ちフォークですが、ポルタではなく、より剛性の高い物です。  鏡筒の重心位置は、EWV32㎜使用時で写真の”G”の位置でした。 



Thread Milling for the first time初めてのヘリカル加工

This is the rehearsal sample of the thread milling. Now, the long time investigation and preparation have been rewarded. It is not impossible for the normal lathe to do this, but considering the setting time of the jig and other preparations, it can be said to be impossible in the practical sense. While, thread milling is far more efficient method to do this. I am very happy that my machining skill has come to the next stage now;

 CNCフライスで初めてネジ切りに挑戦してみました。 周到な準備をすれば、この手の加工は旋盤でも不可能ではありませんが、作業能率を考慮すると、不可能に近いと言えます。 一方、CNCフライスですと、マシンやソフトの制約さえ無ければ、極めて能率的にこの手の加工が行えます。(当方の場合、前記の不幸なケースに属したため、それを整える(UPDATE)のにかなりの時間とエネルギーを費やしましたが、苦労は十分に報われました。) これから製作するFL71-BINOの加工に必要なノウハウです。(写真はテスト加工サンプル)



TOA150-OTA has arrived! / TOA150鏡筒届く

TOA150-OTA has arrived. This is one of the pair by which I am planning to build a binoscope on an equatorial mount. Another OTA is still being used by the client.

 赤道儀搭載型のTOA150-BINO用の鏡筒(1本)が入荷しました。 もう1本の鏡筒はまだ依頼者の方の観測所にセットされています。 愛機の鏡筒をもう1本買い足してBINOを作られるというパターンは一般的で珍しくありません。 ただ、今回は、比較的小型の赤道儀に搭載するという、かなり挑戦的なご計画なので、かなりの工夫が必要です。 鏡筒の外観は意外にコンパクトでしたが、やはり3枚玉でこの口径ですから、トップヘビーは半端ではありません。



EMS-UXL-Premium for the APM175-BINO / EMS-UXL-Premium(APM175-BINO用)

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This time, 70X99mm normal diagonal mirror is used for the first mirror. In the case of the standard EMS-UXL, the first mirror is 63X89mm. The larger original helicoids are of reversed screws left for right, for the ergonomical operations.

 構成ユニット間の延長筒は、大型ヘリコイドの上でも下でも良いのですが、今回は力学的に有利な下側にセットしました。 標準のEMS-UXLの第一ミラーは短径63㎜の標準斜鏡ですが、今回は短径70㎜を使用しました。このサイズまでは、何とか外形加工なしのエッジ加工だけで大型ハウジングに収納できます。(厳密には、標準斜鏡を使用したので、-UXLと-UXL-Premiumの中間の仕様です。)(EMS単体はほぼ即納を堅持しています。 BINOとは別件で、割り込みではありません。 この同じ方のBINOの方は随分とお待ちいただいています。)

 オリジナルの大型ヘリコイドは、左右で逆ネジになっており、ヘリコイドを裏返すことなく、左右で対称的な操作を可能にしています。 実際に操作されると、その利点を実感していただけます。

 FL71-BINOの方も進めています。 基礎構造がどたんばで変更になりました。一般的に小型BINOの定番になりそうな良いアイデアが出たと思っています。



The New Central Mount / 新型中軸式架台完成

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This is the New Central Mount on which the 130EDT-BINO was set at yesterday’s report.This mount is so rigid and smooth that it is capable of loading up to 150mm-BINO.Moreover, it is also so compact that even mating with small scopes such as 80mm-BINO, it will never diminish your aethetic satisfaction. In the case of smaller OTAs such as 100mm or less,the separate dovetail holders can be removed and united into one at the altitude axis on both sides.Namely the silhouette will be more like a circle in the case of smaller scopes.

 新型の中軸式架台は、初期型に比べると随分とコンパクトになりました。口径15cmクラスのBINOまで搭載できそうな精度剛性と滑らかさを達成しましたが、同時に、よりコンパクトなBINO、たとえば8cmクラスであっても違和感がないほどコンパクトになっています。写真1に見える、垂直回転の円盤状の機構部から左右に張り出したアリミゾ部分は、より小口径なBINOでは省くことが出来、中央の回転軸メカ部分の両サイドに通常のアリミゾを配置することが可能です。 その時は、この架台はほぼ円形のシルエットになるわけです。(今回、アリミゾを前後に分離して垂直回転の機構部から外したのは、140mmφ鏡筒のバンドの底部を互いに極限まで接近させる目的のためでした。)



BLANCA130EDT-BINO completed / 130EDT-BINO完成

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BLANCA130EDT-BINO is completed. It will be the turning point of my binoscope making.Note the minimum clearance of the dew-shields(Photo1). The OTA separation is as short as 182mm at 140mm of the tube diameter. Namely, the clearance of two OTA tubes is only 42mm. And all the mechanism of altitude axis and encoder are installed in this narrow space. The Alt. Axis offers the perfect balance from horizen to zenith.

 鏡筒隙間=44mmの見積りでしたが、バンドのフェルトの圧縮が予想以上だったため、結果的に鏡筒隙間=42mmになるという嬉しい誤算がありました。 そのため、最大目幅が当初予定していた76mmから74mmになってしまったため、EMSのスペーサーを再加工(2mm薄く加工)し、本来の76mm(60(57.5)mm≦IPD≦76mm)にしました。(この辺はどうにでもなります。スペーサーを全て撤去すると、60mm(59)≦IPD≦80mmとなります。)

 最終的に、42mmの鏡筒隙間に、垂直回転軸とエンコーダが完全に内蔵できたことになります。 垂直回転軸ユニットの構造が非常にシンプルなため、最初から調整不要で素性の良い回転と適度なフリクションが得られました。写真のイーソス17mm装着の状態で、クランプフリーで水平から天頂まで完全バランスをキープしています。アイピースをEWV32mmに交換しても同じでした。 中軸式架台を採用したことによる、光学的な妥協が皆無だったことは、写真1をご覧いただけばお分かりになると思います。(つまり、中軸式架台のために鏡筒間隔が広くなっていないということ。)

 唯一、仕上げのどたんばで慌てことは、鏡筒バンドのアリガタ(全4個)の形状でした。 結論から申しますと、原因が分かり、完璧に対処しましたので、最終的には何の問題もございません。(良い勉強をしました。^^;) パーツ加工の段階でのチェックでは完璧に働いてくれていたアリガタでしたが、いざ重い鏡筒にセットしますと、微妙な外部条件の変化で機嫌を損ね、ひっかかってしまいました。 挿入先端側を大き目になだらかにテーパにトリミングすることで、鏡筒は楽に着脱できるようになりました。

 今回より、(中軸式架台の)鏡筒の初期調整が飛躍的に楽になりました。 これは私の仕事で、納品後のユーザーさんにはあまり関係ありませんが、写真4の黄色い矢印のセットビス(イモネジ)1本だけの調整で済みます。これは、四脚の椅子のガタが1本の脚のみの調整で解消するのと似ています。(三脚なら0本ですけどね^^;)

(明日以降に出荷梱包のために鏡筒を撤去した際に、完成した中軸式架台の写真を撮影する予定です。BINOが大きいので、狭い店内では良い背景を探すのに苦労します。お見苦しいことでしょう。^^;)