TOA130-BINO on TTS160-MOUNT (Mr. A in Tokyo)

テラスにコンクリートの土台を作ったのですがTTS160の架台もぴったりおさまりました。
松本さんに製作していただいた架台と望遠鏡のプレート部分は非常にうまくできており重たい鏡筒を上から簡単に載せることができます。簡単に載せれることは重たい鏡筒の場合は特に非常に重要なことです。
またバランスウエイト2個でバランスをとることを念頭に最小限のサイズで製作していただき見事2個バランスウエイトでバランスをとること ができました。 ありがとうおございます。
このプレートは一度視軸のアラインメントを行うと次回からはアラインメントは必要なくEMSのXY調整の微調整で視軸を簡単に合わせることできます。
TTS160架台の操作にまだ慣れていませんが一度星を1個もしくは2個アラインメントするだけでかなりの精度で星の導入追尾ができます。
望遠鏡を操作するコントロールノブの使い方に慣れが必要ですが非常によくできた架台だと思います。
重い鏡筒ですが簡単に載せれるよう松本さんの様に日ごろトレーニングを行い末永く楽しみたいと思います。
東京都 A
Comment by Matsumoto / 管理者のコメント:
This is a good example of “Making a binoscope  without making.”.
You can make a binoscope with a pair of EMS-UXL and TTS160-MOUNT along with the base plate.
「作らずに作るBINO」の典型のような例です。
EMS-UXLと90Φアダプター、そしてTOA130鏡筒、シンプルなベースプレートTTS160マウントがあれば、簡単にBINOが構築できます。
Aさん、最高の環境でのTOA130-BINOの実現、羨ましいです。^^
一通り観望されましたら、ぜひ続報をお願いします。 素晴らしいリポートをありがとうございました。

Cff140-BINO on the Center Mount (Mr.K in Kanagawa-Pref.)

①導入経緯
幼少の頃から天文に興味があり、子供向け宇宙図鑑を何冊も買ってもらったり各地の観望会に連れていって貰っていたりでしていましたが、小学校高学年辺りから段々と天文から離れていってしまいました。それからずっと休眠状態が続いていたのですが、5年ほど前に全く関係ないところから双眼望遠鏡を魅力的に紹介しているサイトに出会い、天体観望熱の再燃と、新たに松本さんが製作されている双眼望遠鏡に対する興味に火を点けられました。

倍率の計算式すら知らない状態からの再スタート、いきなりbinoというのは経済的にも知識の面でも敷居が高かったので、手持ちの双眼鏡を購入。東京の市街地でも肉眼では想像出来ないほどに星がみえる事に驚き、勢い衰える事なく卓上マクカセ、単眼屈折、ドブソニアンと歩を進めていきました。
眼視の世界に夢中になっていく一方で、松本さんのサイトのバックナンバーはじめ、先達ユーザーの方々のレポートも追っていました。
使用していた機材には、
・双眼鏡は長時間の使用で手ブレと重さが気になる。口径や倍率の面からも一つの天体をじっくりと観察するには力不足。
・単眼望遠鏡は光軸調整、観望姿勢、単眼裏像倒立像などで違和感疲労感。
それぞれ光学性能の面でというよりも、機材そのものの根本的な部分での不満を感じていました。
そういった中で天文再燃のきっかけであったBINOへの憧れは褪せるどころかますます大きくっていったこと、色々と機材を所有したり覗かせて貰ったりする中である程度自分の理想の星見のスタイルが定まっていったこと、また私生活の方で節目を迎えたこともあり、松本さんへのオーダーに至った次第です。

②使用鏡筒ーCffについて
自分は普段自宅から星を見る、機材を使う機会は滅多になく、スケジュールに余裕が出来た時にある程度気合を入れて、星見の為だけに車で遠征に行く事が殆どです。なので無理が生じない程度に出来るだけ大きい13cmクラスを選択、複数機材の運用管理するほどの余裕がなく、BINOの導入に際して手持ちの機材を全て処分し、唯一の所有機材とする事に決めていたので、低〜高倍率まで満足度の高い見え味が期待できるハイエンドの三枚玉アポを探す事にしました。また、高倍率の観望よりはなるべく低中倍率、広視界(出来れば最高実視界3度以上)を中心に楽しみたいと思いました。
TOAは性能に定評がありますが、このクラスの中でも一回り大きく重いのを販売店でみて諦めました。TECは14cmなのにTOAより軽量に出来ているのが魅力でしたが、実視界3度を取るには焦点距離が少し長過ぎました。APM-LZOSとAstroPhysicsは理想的なスペックでしたが、値段がTOAを基準にしてもひと回りふた回り高い、そもそも後者に至っては入手自体が困難という事で、ちょっと手が出ないと思っていました。
悩んでいる中でCloudynightsのフォーラムで見つけたのがCFFというポーランドの新興メーカーの鏡筒でした。日本では代理店もなく殆ど認知されていませんが、
・140mmf6.5の短焦点寄りなレンズ設計
・レンズ組み付け精度、温度順応に比較的寛容なオイル充填式
・3枚玉140mmにしては控えめな大きさ、重量(鏡筒+3インチフェザータッチフォーカサーで8.1kgでした)
などの点はbino向きでないかと思いました。上に挙げた他の高級鏡筒と比較をした海外ユーザー達の評価も悪くなく、問い合わせた際の対応や相談にも丁寧に応じて貰ったこと、そして他の鏡筒と一線を画すデザインがとても魅力的に思えたという事もあり、ここの鏡筒を選択する事にしました。

ちなみに値段ですが、BINO用に2本まとめて注文したということもあってか、送料含めてもTOAと変わらないか、専用ケースなど考えるとややお値打ちなのではといった値段にして頂けました。とても良い選択が出来たと個人的には思っています。
肝心の光学性能について、このクラスの鏡筒を他に覗いた経験がない為詳しいレビューは出来ませんが、コントラスト、視界のクリアさが卓越している印象です。月惑星、明るい恒星や地上風景などをみても色収差は感じられず、360倍を試しに掛けてみても鑑賞価値のあるシャープネスを保っていました(勿論低倍率時と比べると大気の影響もあり若干劣りますが)。
140mmの三枚玉という事で極端なトップヘビーには悩まされましたし、あちこちに気軽に運ぶにはケース含めると大きすぎる重過ぎる、大気の影響も受け易いですが、それを補って余りある像質、大口径の解像度です。自分自身はあれこれと鏡筒を比較する趣味はないのですが、とにかくこの鏡筒が見せてくれる世界にはとても満足しています。恐らく同社の屈折鏡筒は現在日本で所有しているのは自分だけだと思うので、ご興味のある方がいらっしゃれば覗いて頂く機会があれば良いのですが…

③双眼効果について
鏡筒自体の性能について述べさせて頂きましたが、それ以上に単眼と双眼の違いは驚異的なものがあります。母に月をみせた時、最初眼幅調整が分からず単眼で覗いていたのですが、上手く双眼で見ることが出来た時には「望遠鏡を2本並べている意味がやっとわかった!」と叫び声をあげていました。
立体感、解像度、コントラストの向上などの効果は他のユーザー様が証言している通りですが、なかなか実際に覗いてみないと本当の意味で実感するのは難しい様に思います。自分も先達の皆様のレポートはかなり読み漁り、binoの見え味について想像は膨らませていたのですが、実際に覗いた時の感覚は想像とは全く異なるものでした。
喩えとして適当かわかりませんが、単眼とbinoは自分にはアップライトピアノとグランドピアノの違いに似ている様に感じます。音質だけをとって「いい音」を出すピアノはアップライトにも数多ありますが、キータッチ、ダイナミックレンジ、音の拡がり方など前者と後者では同じピアノとして一括りにすることすら憚られると、実際に演奏すると誰でも感じるほどの違いがあります。3枚玉アポで双眼を組んだ自分が言うのも難ですが、用途にもよりますが、運用環境さえ整えば同じ値段でも輸入アップライトより国産普及品グランド、高性能アポ単眼よりもアクロ、セミアポ双眼の方が感動、満足度が大きいのではと個人的には思ってしまいます。それほどまでに双眼の威力は凄まじいものでした。

④光軸調整について
自分に縁のあるピアノをbinoのたとえ話に持ち出しましたが、両者には一点、決定的に大きな違いがあります。ピアノは自分の理想の音を出すために長い鍛錬が必要ですが、binoはいくつかのポイントを押さえておけば、あっという間にそのbinoが持つ最高の像を見ることが出来るという点です。
かくいう私も実際にbinoを持つまでは光軸調整に一抹の不安を抱いていました。「市販双眼鏡メーカーが精密な機械をもって調整している光軸を、自分の眼で合わすことが出来るのだろうか」「厳密に光軸の合っていないbinoを気付かずに覗き続けて、binoの性能が発揮出来ないばかりか眼を悪くしてしまう(?)のではないか」。結論から言えば全くの杞憂でした。
いわゆる御三家をはじめとする有名光学メーカーの双眼鏡でさえなんらかの原因で、許容範囲内だったとしても光軸がズレるものが珍しくない中で、自分で納得いくまで調整出来るbinoは、市販の正確に組み付けられた高級双眼鏡と同じかそれ以上に気持ちよく覗く事ができました。
経験上文字を読んでいるだけでは不安は拭いがたいと思いますが、実際に触ってみれば文字通り「案ずるより産むが易し」、反射望遠鏡の3点ネジによる光軸調整はもとより、フォーカシング作業よりも容易に素早く行う事が出来ました、と体験談を述べるにとどめようと思います。ただ一点だけ「完璧な光軸のbinoでも覗く人間の視軸が輻輳したり斜位があればズレてみえるし、逆もまた然り。注意が片手落ちになってはいけない」ということだけ念頭においておいた方がいいかもしれません。

⑤中軸架台ー運搬、取り回し、操作性について
140mm3枚玉アポという事で、覚悟はしていましたがやはりお気楽観望用の機材の範疇からは一歩踏み出しています。しかし中軸架台、単体鏡筒管理を中心に松本さんにbino全体のデザインをシンプルに突き詰めて頂いたおかげで、とても簡単に運用させて頂いております(参考になりそうな写真を何枚か撮ってみました)。逆に中軸架台などがなければ、僭越ながら自分は天文ファンの中では比較的体力のある方だと思いますが、このクラスのbinoを導入しようとは考えられなかったかもしれません。
究極と言っても過言でない様に思われるシンプルさを達成しながら、運搬、組み立ての簡便さから、鏡筒平行度、200倍超の追尾も微動の必要性を感じない滑らかさ、フリクションを自由に調節可能にする強力なクランプ機構など、必要な機能は十二分に備わっています。自動導入、追尾などを考えれば他の架台を考える余地がありますが、フリーストップの架台として、特に大型binoでは他のものを検討する気になれません。また、鏡筒リングに取り付けて頂いたL字型金具ハンドルとあわせて、比較的低い位置で望遠鏡を取り付ける事が出来る点も運用のし易さに一役買っていると思います。

⑥常用アイピースと前後バランス
アイピースは良いものを最小限の組合せで、という事で、Masuyama32mm、Nikon nav-hw17mm、(14mm、12.5mm)、10mm、2倍powermate、28倍約3度から182倍0.56度を常用しています(より高倍率を使用したい場合はpowermateと単焦点アメリカンアイピースを組み合わせます)。見え味の他に、重い2インチアイピースで統一することでシビアな前後バランスを解消するという狙いもありました。しかしそのままでは一番軽いmasuyama(実測441g)からnav-hw10mm+powermate(1073g)まで、大きくバランスが崩れます。色々と試行錯誤した結果、masuyama使用時にpowermateを入れたネオプレーン製レンズケースをハンドルに掛け、持ち手の上に乗せると安定性、操作性を損なわずバランスを取る事ができました(青い金具のレンズケースにはフィルターが入っており、フィルターボックスとあわせてアイピースより素早く交換が出来ます)。これにより常用アイピースの範囲で、フードの長さ調整などバランスを取り直す手間を殆ど掛けることなく(カウンターウェイトの位置調整だけで)、無駄なウェイトを極力廃しながら快適な操作をする事が出来るようになりました。
また当初天頂に鏡筒を向けた際フォーカサーの内側ノブがピラーに干渉しましたが、松本さんにノブを取り替えてもらうことで、水平から天頂まで360度自由に鏡筒を振り回すことが出来る様になりました。

⑦初遠征
8月11日は月齢新月とペルセウス座流星群、そして自分の空きスケジュールが重なる滅多にないほど良い条件に恵まれた遠征の機会でしたが、私の住む関東近辺は全滅。普段なら諦めるのですがこれ以上初遠征の機会を先に延ばしたくないという事で、岩手の某高原まで遠征しました。お盆の帰省ラッシュと重なり行きに掛かった時間が9時間ほど(帰りは6時間弱でした)、現地に到着したのが22時過ぎでした。
やっとの思いで到着した現地は満天の星空、流星群の極大日が近づき、彼のしし座流星群ほどではありませんが、もはや有り難みが薄れるほど大小流星が飛び交っています。早速望遠鏡を組み立て(暗闇でもあっという間でした)skysafariのアライメントがてら火星から観望開始、土星〜天の川を上り主要な天体を拾いつつ秋の天体まで観望していきました。スカイサーファーと7倍正立ファインダーを装備していたのですが、masuyamaで3度あればファインダーなしで火星の導入は容易で、その後高倍率でアライメントしてしまえば後はskysafari+傾斜センサー、エンコーダの独壇場、ついに一度もファインダーを覗くことなく飾りのまま終わってしまいました。超広視界アイピースを使った観望はこの世からどこまでも遠く美しく離れた世界、殆ど望遠鏡を覗いているという感覚がなくそのまま宇宙を自由に漂っている様な錯覚に陥ります。3時間弱経ったところで雲が一面に広がり無念の撤退となってしまったのですが、長距離遠征してよかったと思えるだけの成果がありました。いくつか特に印象に残った天体についてコメントしようかと思ったのですが、二重星、散開星団を中心にひとつひとつが横浜で観望した時とはあまりにも別次元に美しく映えていてコメントし切れないこと、言葉を尽くそうとと試みるほどに実際の感動から離れていってしまう様な感覚に陥ったので、具体的な天体を対象にしたコメントは一旦控えさせて頂きたいと思います。とにかくたった一回の観望でなにか世界観のようなものまでが変わってしまいそうになる経験で、今後の機会が楽しみです。

⑧最後に
思わぬきっかけで再開した天文趣味ですが、自分には勿体ないほどに美しい世界をbinoは見せてくれました。色とりどりに輝きを放つ星々、宇宙の果てで神秘性を湛えながら存在する星雲、銀河、球状星団…それらを眺めながらあれこれと思いを巡らせる時間は、憂い多いこの世界を生きていく大きな糧になります。スケジュール的になかなかこういった機会は取れないのですが、比較的体力や眼が充実している内にこの様なbinoを手にする事が出来た幸運と、この世界に導いて頂いた先輩ユーザーの方々、鏡筒を供給して頂いたcff telescopesのCatalin氏、そして素晴らしいEMS-binoを発明、製作して頂いただけでなく、その普及に尽力されてこられた松本さんに感謝致しまして、長文になってしまいましたがレポートを終了させて頂きます。ありがとうございました。

・番外編ー改良点
ここでは実際に使用して、今後手を加えていこうかと思案している点を2点だけ報告させて頂こうと思います。
フィルターボックスについて、手持ちの中でNDフィルターとidasのlpsフィルターは問題なく使用できたのですが、baaderのUHCフィルターが厚く、スロットに入りませんでした(写真有)。そういったものは使用しないという事にしようかと思っていますが、一応報告だけさせて頂きます。
もう一点は操作ハンドルについて、200倍を超えての操作開始時に、少しガタを感じます(中軸架台の問題ではなさそう)。アリミゾのロッドホルダーを固定するネジを2点留めにする事で更に操作性が向上するかも…などと素人考えを巡らせていますが、これももし今後のご参考になる事があれば幸いです。

Comment by Matsumoto / 管理者のコメント;

微に入り細に入り、BINOの運用面での工夫や順応についてまとめてくださり、未来のユーザーさんのみならず、すでにユーザーになっている方々にも非常に参考になるリポートをいただいたと思います。
製作者の意図もしっかり代弁してくださっていて、非常に感激しました。
また季節が一巡した頃にでも、ぜひ追加リポートをよろしくお願いします。^^
この度は、非常に価値の高い詳細なリポートをありがとうございました。
(フィルター枠が厚くてディスケットに入らない場合は、フィルター枠を薄い物と交換すれば解決しますのでご相談ください。(枠は確保しています。))

FC100DL-BINO on AZEQ5GT

今回のBinoは松本さんに製作していただいた2作目の BINO になります。
この BINO は東京都心で使用することをメインに惑星、月をメインで見るために製作していただきました。
望遠鏡は惑星、月用として定評のあるタカハシの
FC100DL 10㎝ 2枚玉 フローライトアポです。
架台はSkyawatcher製 AZ-EQ5GT架台で赤道儀と経緯台の両方が選べる架台です。
惑星、月ようなので高倍率が必要になります。対象が明るいのでGOTOは必要なかったのですが高倍率での使用のため追尾機能は必須と考えました。 松本さんに望遠鏡の製作を相談し製品を製作していただきました。
この架台はオリジナルの設計では経緯台と使用する場合横側に望遠鏡を設置してもう片方に他の望遠鏡を付けるかカウンターウエイトを付けバランスを取る方式です。 ただこの方式では望遠鏡を片側保持のため振動に弱いと考え松本さんと相談の上コの字型のマウントを製作していただきその上に鏡筒を載せる形にしていただきました。 この方式ですと両側で保持しているため片側より安定しています。 今回も松本さんの有り余るアイデアを存分に注ぎ込んでいただき素晴らしい BINO が誕生いたしました。
この BINO が優れいている点
1)視軸が1回の調整で何度鏡筒の付け外しを行っても簡単に視軸が合う構造になっている。
右側のアリミゾに調整機能がありアリミゾクランプを押し付けると意図した方向にいつも向いてくれます。もちろんEMSのXY調整機能がここで威力を発揮します。
(詳しくは松本さんのHPに動画がアップされています。)
2)完全バランスが取れる
望遠鏡にアリガタがついており前後にずらすことによりバランスがとります。またカンターウエイトの位置を決めると完全バランスが取れます。 たぶんこれによりかなりの過積載をしても問題なく自動追尾ができると思います。
3)脱着式のカウンターウエイト
これは便利です。 一度バランスをとるとカウンターウエイトの位置を変更する必要がないですがカンターウエイトが脱着式のため簡単に取り外しができます。 マンションのバルコニーで BINO を組み立てますが脱着式のため非常にに簡単に設置できます。
これらの機能により望遠鏡の設置が本当に楽に短時間にできます。
4)価格が安い
鏡筒バンド+コの字型マウント+脱着式カウンターウエイト+光路短縮するための接眼部を合わせて12万円ほどでした。
(EMSは別です。) もし自作や他メーカーから部品を集めて製作するこんな金額ではできません。
5)デザインが美しい
いろいろな会社の製品を組み合わせて製作していただいていますが非常に美しいので所有していて誇らしい気持ちになります。
昨日実際に BINO を使用し木星を覗いた感想を述べたいと思います。
バルコニーが南西方向を向いているため木星を見ることができるのが夜12時頃になります。春霞のためぼんやりした空で北斗七星がようやく見えるような天気でしたがシーイングは良かったと思います。アイピースの持ち合わせがHyperion Zoon(8mm-24mm)と2.25倍バローレンズしかありませんでしが最高倍率の約250倍でも像が全くぼやけることなく今まで見たことのない鮮明な木星を見ることができました。たぶん300倍以上の倍率で見ても鮮明に見えるのではないかと思いました。やはり両眼で見る惑星は細部が見えるのと木星自体が非常に大きく見えるため双眼高倍率での木星の大きさにびっくりしました。 また架台のAZEQ5GTの自動追尾は全く問題なく木星を視野にとらえ続けさらに高倍率でも問題なく使用できると思いました。 架台組み立て時に架台の水平方向駆動部分にガタがあり気になっていたのですが実際の観望では全く問題ありませんでした。強風の時は問題になるかもしれませんが。。。
この素晴らしい BINO を 使用して好きなときに都心の自宅で惑星、月を観望できることが幸せです。
東京都 A
 Comment by Matsumoto/ 管理者のコメント;
納品後、神速のすばらしいリポート、ありがとうございました。
これからじっくり観察され、続報をいただくのが楽しみです。
光害はともかく、大変開けた視界に恵まれたベランダ観望の条件が整われ、羨ましい限りです。^^

BOR77ED-BINO (Mr.T in Tokyo)

 

######  ファーストインプレッション編   ######

  • 導入の経緯

安くてコンパクトなBINOが欲しい!というオーダーで松本さんに連絡した次第です。

完成品を実際に手にして、都内マンションの狭いベランダでも何とか運用できるサイズと重量であり、あまり口径を欲張らなくて正解だと感じました。

BINO本体 全長約47cm (フードを縮めた状態)

鏡筒+架台+その他アクセサリー 約6.4kg (三脚は含まず)

  • 光軸調整について

平行法による光軸調整について、ステレオ写真での練習をどう生かすのか、今ひとつイメージがわいていませんでした。松本さんに質問したところ、ご丁寧にメールで説明して下さり本当に助かりました。

【松本さんからのメール】

『うまく平行視線で融像しますと、両目で見て、中央に左右のアイピース(射出瞳)が融像した像があり、左に右眼で見えている左のアイピースが、右に左目で見えている右のアイピースがあります。つまり合計3つの像が見えることになります。』

なるほどと思いつつ、頂いたアドバイスのもと何度か試していくうちに、徐々に感覚が掴めてきました

XYノブの操作については、マニュアルやユーザーレポートを繰り返し読んで勉強しました。アイポイントから徐々に目を離して平行視していくと、輻輳で認識出来ていなかった分の左右のズレがどんどん現れてきます。特に明るい恒星でやってみると、左右に像が離れていくのがよく分かります。

(特に参考にしたページ http://www.page.sannet.ne.jp/mazmoto/tomiyama4-j.htm

なお、このBINOは市販のアルカスイスパーツを多用したモデルですが、通常の望遠鏡に付いているアリガタアリミゾに比べて薄く、噛み合わせ部分が小さいです。一度鏡筒をT字プレートから取り外して再び組み立てるときは、鏡筒をしっかりプレートに押しつけるようにすれば光軸の再現性が保たれるというアドバイスを頂きました。

スラリとした中軸架台は、ずんぐりとした架台に見慣れた身としてはかなり新鮮です。極めて軽く、センターポールだけの状態だと約1.2kgです。クランプフリーにすると指一本で操作でき、気持ちのいいくらい 「スー、 ピタッ」が実現します。

これは考え抜かれた設計の賜物かと思いますし、松本さんのサイトでもBINO本体の重心と回転軸の一致は繰り返し言及されています。実際に使ってみて、凝ったベアリング機構などは必ずしも必要ないと感じました。

この架台の性能を最大限に引き出せるかどうかは、ユーザーによるバランス調整にかかっているようです。私の場合は、鏡筒に取り付けられたプレートにメモリシールを貼り付けて目安にしています。

調整がうまくいけば高倍率でも十分追尾出来ます。もちろん多少の振動が発生しますが、私はあまり気にせず普段の二重星観望に使っています。

  • 覗いてみて

美しいディフラクションリングをまとった恒星像を、しかも両目で楽しめるのは自分にとって最高に嬉しいことです。プリズムが多用された対空双眼鏡にありがちな歪んだ星像とは全く違います。

プリズムが使われた双眼鏡か、それとも裏像の単眼かという二者択一を打ち破るEMS BINOは本当に素晴らしいです。従来の機材につきまとうストレスを何ら感じなくていい訳です。また、見口がしっかりしたアイピースを使えば、VRゴーグルの「没入感」に似たものを味わえます。何と贅沢なんでしょうか…‼

  • 最後に

自分のような天文初心者の若造にEMS BINOは早すぎるのでは…?!と悩みに悩んだ末の注文でした。貧乏サラリーマンには高価な買い物でしたが、いやー今では全く後悔していません(笑)。大満足です。

このBINOを製作して下さった松本さんに感謝を申し上げます。どうぞお体に気をつけて頑張って下さい。松本さんにしか出来ないモノづくりを今後も期待しています。

Comment by Matsumoto / 管理者のコメント(1/2)
Tさんが非常に簡潔、的確に製作者の意図の全てを代弁してくださった感じで、付け加えることはほとんどありません。
Tさんには、2017年の12月後半に当方で完成したばかりのBINOとご対面いただき、後日宅配でお届けしました。

######   和歌山遠征編 ###### 

先日、天文マニアに大人気の和歌山県某所へ出撃したのでご報告します。白浜で子どもにパンダを見せる「ついで」の旅ですので、色々制約がありましたが充実した初遠征となりました。

  • 機材の輸送について

BINOを解体して荷造りしたところ、それほど大きくない箱に三脚以外のものが全て入ってしまいました。写真では、箱のサイズが伝わればいいと思いA4ファイルと比べてみましたが…どうでしょうか(*_*;)。

なお、安全のため更にもうひと回り大きな箱に入れて二重にしましたが、それでも非常にコンパクトです。軽自動車のトランクに余裕で収まります。

  • 観望記録

いくつか印象に残ったものを抜粋します。

【おとめ座 マルカリアンチェーン】

もやっと見えるひとつひとつのシミが何千億個の星の集団かと思うと、宇宙があまりに巨大であることに背中がゾクゾクしました。他人が撮った写真は散々見たことがありましたが、自分で機材を操作して覗いてみて初めて「本当にそこに存在したんだ!」と感じた次第です。

【しし座 M65 M66 NGC3628 三つ子銀河 】

【おおぐま座 M81 M82 ペア銀河】

メジャーな銀河なら小口径でも非常に見応えあります。出来ればより大きな反射式とサイドバイサイドで比較したいところですが、自分には到底機材を揃えられません。そこで、市販の天体スケッチ集を開いて口径別の見え方を確認しています。8cm屈折スケッチと比べてみて、このBINOは明らかにそのワンランク上をいくイメージか、中口径反射で描かれたものに見劣りしないかも!という印象を受けました。

【ケンタウルス座 オメガ星団】

こんなもの日本で見えるのか半信半疑でしたが、南紀の澄み切った冬空の中、しっかりと浮かび上がった姿を確認できました。導入した瞬間、眼前に迫る光に思わず声をあげました。やはり双眼だと、対象がまさにそこにあるという感覚が強いです。写真のようには見えないはずなのに、これはこれで不思議と満足感があります。

  • 導入支援システムについて

時折強風の吹き荒れる海辺でしたのであまりに寒く、観測以外のところでもたつくのは命取りでした。松本さんの導入支援システムは大変便利で、次から次へと対象を視野に入れられてスムーズに進められました。仮にうっかり三脚の位置をずらしてしまったとしても、RESTART ALIGNで近くの輝星を一つ設定すればあっという間に復帰出来ます。

この架台は、どんな天体でもまあ試しに見てみるかという気にさせてくれます。全く億劫にならないのです。そして実際に覗いてみて、やはり小口径には厳しいなと思ったり、いや意外と見えるぞと発見したり。その意味で、自分の鏡筒で見える天体の限界が何なのか初めて分かるようになりました。これまで手にしてきたものは、結局真の実力を試してやれなかったと思います。全く松本さんのシステムのお陰です。

  • 最後に

もともと自分は四国の山育ちなので、光害の無い空は見慣れているつもりでした。しかし、もっと宇宙は深く巨大であるとはじめて感じて、これまでで一番幸せな観望となりました。今後、こういった軽量BINOシステムが更に世に広まり、眼視観望の喜びを味わえる人が増えることを願います。

Comment by Matsumoto / 管理者のコメント(2/2)

EMS-BINOの特長を実に簡潔に網羅しておられ、久しぶりに溜飲が下がる思いで読ませていただきました。
光軸調製についてのコメントもお見事で、ご自身が理想的な方法をマスターされていることが読み取れます。
もちろん、ハード的な部分も重要ではありますが、『観察者がアンダーとオーバーが識別できること』の方がはるかに重要なのです。
ピント合わせが可能なのは、観察者がピント位置のアンダーとオーバーが明確に認識できるからであり、初心者の方にピント合わせを託すと、大抵は、恐る恐る調製ノブを超スローで回すので、ピントの山が全く掴めないように、光軸調整のキモが理解できていない方は、迷いのない調製が出来ません。その辺のことを、製作者以上に簡潔に分かりやすくご説明いただいたことに、驚きと興奮を禁じ得ません。
AAS-2(傾斜センサー)も使いこなしてくださっているようで、大変嬉しく読ませていただきました。通常の架台であれば、水平、垂直軸にエンコーダをセットすれば良い話ですが、中軸架台のメカを極限までシンプルにするためには、傾斜センサーは必須のアイテムでした。

Tさん、この度は非常に素晴らしいリポートをありがとうございました。
季節が巡りましたら、また続報をよろしくお願いします。^^

 

WSP2018 with 140APO-BINO by Mr.Yuri Petrunin

Dear Tatsuro,
The WSP at Chiefland (instead of usual, but destroyed by hurricane Key West place) was quite short by timing due to weather conditions.
In 3 night we had only two to observe and in those two – only before 10PM (so, total appr. 5 hours of whole trip), after that, the fog was coming and staying until next morning.
And this fog did not give us any planets )-:
But it was enough for testing the 140Bino, it works great on deep sky and on it it was appr. equal to APO200ED that was near by, but the 140 bino had wider field.
Adjusting optical axis for me was not difficult and flawless, but not as easy for other people, since it takes time to set up for each personl, but when set up was done the impression was like” “wau, now I see what these binoculars about!”.
Regards, Yuri
Attached please find a few pics:
I am using Mitutoyo 100mm block for checking the bino after long trip on the road (~3000km), same block is used as a “gage” for setup of my IPD.
Best regards, Yuri

Comment by Matsumoto / 管理者のコメント

Mr.Yuri Petrunin sent me the hot report of WSP2018 with the TEC140-BINO on TTS-160.
I would like to extend my biggest applaud on his feat of his new binoscope.  Thank you very much for the follow-up report with the fabulous photos, and I will be looking forward to seeing your following reports.

経営者自らが実際にBINOを組み立ててみる、使ってみる。大切な姿勢であり、頭が下がります。その度に引き合いに出すのも何ですが、その裏には、そうでない業者さんが多いという実情があります。

FOA60-BINO by Mr. Ted W. , Taiwan

I love the little FOA-60, great performance⋯ now double the good 🙂 ~ EMS make it all possible.
Thank you for every advice driving the project to complete!!

Ted W. , Taiwan

Comment by Matsumoto / 管理者のコメント

Congratulations on the completion of your another Binoscope !
I am very happy to have another Binoscope Expert in Taiwan.

今回もEMS-UMのみのご提供です。鏡筒を無改造でBINOを実現するために、バレルは標準より短い12mmのタイプを、接眼スリーブはEMS-UL用の2インチスリーブセットを採用することで、限られたバックフォーカスを最大限に利用しながら最大視野の確保に成功しました。
計画段階から、根気よく取り組まれた成果です。 お見事!!

LZOS 152-BINO by Mr. Markus Ludes, Germany

Comment by Matsumoto / 管理者のコメント

Fabulous photos of completion of the LZOS 152-BINO have arrived.

I would like to give the biggest applaud on the attitude of the CEO of the Telescope Maker himself taking the active part in making Binoscopes, and very eager to study the concerning affairs.
The frame-work looks very simple and light, but very rigid. The large trunnions will promise the smooth and steady operations.
Prost !

 

TEC140-BINO by Mr.Yuri Petrunin

 

Here is the APO140BINO based on two customer’s telescopes sold an year ago. I hope to get a permission to test the unit on Winter Star Party in 12 days…

Yuri Petrunin, USA

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Comment by Matsumoto / 管理者のコメント

Congratulations on the completion of TEC140-BINO, Yuri !

My facebook

TTS160のアームマウントの天面よりも2本の鏡筒が意図的に沈めてあるのが、写真から読み取れます。施工者の卓越した技量とセンスが見えます。
(まさにマイナスプロファイルの接続で重心を少しでも低くしようとする配慮が見えます。)

前回も動画をご紹介しているTTS-160マウントですが、実にユニークで美しい構造をしています。架台本体には、無駄な出っ張りが皆無。垂直回転軸が全く外に出ない構造。 どうして経緯台として機能するか? 軸が凹(テーパ穴)になっている。
アーム側から軸にテーパーシャンクを圧入して使用する。旋盤のテールストックと同じ原理。 驚くばかり。価格も見事だけど、それに上回る魅力がある架台だ。当方も1台発注したので、届いたら詳細を公開します。

90FL-BINO on Nexstar Mount, Follow-up report / 続報!

昨日実際に星空をNexstar8SEの架台でBORG 90FL-BINOを見てみました。
軽量中軸架台も自由でいいのですが、自動導入を使うと視野に対象の星雲星団が次々に来るので楽しくなりました。
最初の自動導入の設定がうまく行けば、あとは見たい物がどんどん視野に入ってきます。
少々ずれても1度以内ならSky-Safariで簡単にアラインメントできました。
海外に持っていくなら、もちろん軽量中軸架台と高度角センサー(AAS-2)ですが、国内で車で移動できるならNexstar8SEの架台かな、と思いました。 今回は星雲、星団中心で高倍率を試すことがありませんでしたが、 惑星や月が見れるタイミングで今度は高倍率を試してみたいと思います。
今回のNexstar8SEの架台と同時にBORGの直進ヘリコイドS(7315)も導入しました。
今までは軽量化した構造のため焦点の調整が面倒でしたが、接眼ヘリコイドの導入で(同焦点化したため)アイピースの交換が格段に便利になりました。 また2インチアイピースも同焦点化リングをお作りいただいたので、全てのアイピースの同焦点化が楽に達成できました。
今後ともこのBINOを愛用して行きたいと思います。

東京都 A

Comment by Matsumoto / 管理者のコメント

さっそく続報の動画を送ってくださいました。
Nexstar-8SE →Skyfi-3(WIFI-AD) →SkySafari on iPadで、従来とは一味違う”Goto”(自動導入)を実現されました。
このシステムは、Hα太陽観測にも理想的だと思われるので、私もいずれトライしてみようと思います。(もともと、この90FL-BINOは太陽観察兼用として開発しました。)

今回、Nexstar-8SE-MOUNTとの共用のためにご提供したパーツはこのL型ブラケットのみです。このブラケットだけで、軽量中軸架台(PushTo)とこのNexstar-8SE-MOUNT(Goto)との往復使用が、光軸の再現性を維持したまま可能になったわけです。

90FL-BINO on Nexstar 8SE MOUNT

Urgent report of the successful setting on the Nexstar SE Mount.
The collimation was kept from the center mount, and had enough margin at zenith.
The next report will follow after doing the First Light.
Mr.A in Saitama

まずはNexstarマウントへの換装成功の報告です。
地上を見る限り、軽量中軸架台からの換装も光軸を再現していました。
懸念していた天頂も写真の通り、十分余裕がありました。ファーストライト後に続報を送ります。       東京都 A

Comment by Matsumoto / 管理者のコメント

Lブラケットのみお作りしました。他のパーツは全て、90FL-BINO on Center Mount(軽量中軸架台)との共用です。構造上、両架台間の移動による光軸の再現性は完璧だと自負していましたが、ユーザーさんによって証明されました。
Lブラケットはこの例のように、中軸架台と同じ向きにセットすることも出来ますし、天地逆(これが一般的な向きですが)にして、鏡筒を水平アリガタに上乗せすることも出来ます。ただし、その場合は、左右の鏡筒を交換しないと、光軸が再現しない可能性があります。いずれにしても、これが最もシンプルな道具立てだと思います。