Trimming of the LV-30mm(VIXEN)

目幅の広い方は、何とも感じないかも分かりませんが、メガネ屋を50年間やっている私は、66mmは標準よりも確実に広い目幅であると断言します。つまり、このままでは、大半の方には使えないわけです。

まずは1本をトリミング。細いピンクの化粧リングは、迷いましたが、加工中に工具に巻き込まれる危険を予想したので、外しました。
ラバーベルトは戻したいので、ベルトの厚み相当の段差を付けました。
中身(レンズ^^;)が出ないか、ヒヤヒヤしなから削りました。段差の深い部分は2.4mmの深さまで削りました。

完成です。トリミング箇所を明瞭にするため、敢えて塗装しません。

これでIPD=63mmまで使えるようになりした。 まだ広いですが、これがちょうど成人男性の平均くらいです。半数以上の方で問題なく使えるでしょう。

Nostalgic housing of two decades ago (Comparison with the Current Housing) / 大型ハウジングの新旧比較

It is a good chance to show you the comparison of the old and new larger-housing of the EMS when the old one returned for the reform.
The left one is for the FS102-BINO , now it is at my place, and the right one, in white, is the current larger-housing.

The old one, left TAKAHASHI-colored one made more than two decades ago,was molded in the sand by the traditional method, and the right white one was diecasted by the modern plant which is far more precise and thinner.

You will know by this movie how difficult it was to set the maximum sized mirror into the older housing.

リフォームで二十数年ぶりに里帰りしたEMSの第1ハウジングを現行の物と比べてみましょう。
現行の物は、ダイカスト(金型による高圧精密鋳造)により、理想的な形状とサイズで最小限の重量で最大限のミラーを、極力ミラー切削なしで収納できるようになっています。一方、初期型の大型ハウジングは、伝統的な木型→砂型工法によるアルミ鋳物なので、分厚く、非常に重くなっています。型抜き状態での形状も不正確なので、1個ずつ旋盤加工で端面(及び開口部内径)を修正していました。
古いハウジングでは、最大限のサイズのミラーを収納するのに、いかに苦労していたかを動画から読み取っていただけると思います。

ご参考までに、一般にダイカストの金型がなぜ高価(ン百万^^;)なのかをご説明します。私も当初は知らなかったのですが、ダイカストの型というのは、一般人が想像するような単なる鋳型ではないのです。これは、太陽観測用のHαフィルターと似ていますね。一般人は、フィルターと言えば、1枚の単純な平行ガラスを想像します。だから、その価格の意味は到底理解できないわけです。天文マニアなら、太陽用のHαフィルターが単なる1枚のガラス板ではないことを知っています。
さて、話をダイカストに戻しますが、ダイカストの型は型自体が溶けた金属を注入、排出するための複雑なピストン機構を含んでいるのです。立体的かつ中空の構造物を成形して、さらにその都度型を破壊せずに巧妙な抜き子機構で製品を排出しないといけません。だから、型全体はかなりの大きさの物であり、重量も100KGを超えるのが普通です。因みに、当方のEMSの標準ハウジングの型には、ピストンが入射口方向と射出口方向とそれらと立体的に直交する方向とで3つ装備されています。 その巨大な型は、さらに巨大なダイカスト屋さんの大きなプラントにモジュールとしてセットされるわけです。
 お分かりになりましたか? ^^

Adjusting plates for the Center Mount / 間隔調整用スペーサー(新型中軸架台)

To optimize the IPD range of reformed Center Mount system from the equatorial type Binoscope, I decided to make a pair of 3mm-thick plates to enlarge the maximum IPD by 6mm for the sake of the special situation of the client.

赤道儀仕様のFS102-BINOからのリフォームによる特殊事情から、D(鏡筒間隔)を6mmほど広げたい事情が生じました。複数の解決策を検討した結果、垂直回転軸とアリミゾの爪プレートの間に厚さ3mmのスペーサーを挿入(左右1枚ずつ)することにしました。

ジュラルミン(17S)なので、保管用?の表面処理も相俟って、アルミ合金にしては、少しどす黒く見えます。いずれアルマイト加工をするので、より安価がアルミ合金でも全く問題ありませんが、17Sが切削性が良いので、敢えてよく使います。また、材料の発注方法も通常の方法(これだと、指定寸法より少し大きめで来る)ではなく、”スーパーカット”という、最終寸法と角度精度を±0.1mmオーダーで仕上げて供給してくれる方法を採っています。それぞれコストはアップしますが、外注したり、ましてや工員さんを雇うコストを考えれば、何でもありません。

Another EMS-UM SET near completion

似たような投稿を繰り返すのもどうか?とも思いますが、ここはご依頼いただいたお客様への進捗状況のご報告を兼ねており、さらに詳細を公開することで、使用説明書をも兼ねているわけです。

Making of the micro-focuser knob / マイクロフォーカサーノブの製作

通常はお断りする仕事です。EMSを受注したお客様がマイクロフォーカサーノブを離散されてお困りでしたので、何とか作ってみました。

実際に製品になるのは、旋盤でチャッキングした30mmΦの部分だけで、切削中の部分は加工用のボスになる部分で、加工完了後に切除します。
このように、小さい単品加工では、無駄になる部分が多いのです。

ボスにチャッキングを切り替えて、やっと本体の加工。この段階でトップの湾曲面を仕上げます。

いよいよCNCフライスによる、ローレット加工。本来なら、当方の手持ちの刃物では歯車状のローレットしか切れないのですが、元のノブは尖り山状のローレット。通常のエンドミルを使用して本来の尖り山状のローレットにしようと、トリッキーなプログラミングをしたところ、CNCがエラーを出して動かない。^^;
仕方ないので、マニュアルで動かして加工。10度ずつA軸(第4軸)を回転させながら、手動で根気よく彫っていく。

やっとローレット加工が完了。 もう一息。

不要になったボスの切断。これを突っ切り加工というのですが、一見簡単そうで、意外に高度な部類の加工技術になる。

軸穴、止めねじ穴の加工を完了して完成。

Handle unit is set (FS102-BINO-Reform)

アクセサリー(ファインダー)ベースとハンドルユニットの接続方法に迷いましたが、これには敢えてスリムな鏡筒バンドを使用することにしました。この方法なら、移動も撤去も自由だからです。

FS102-BINO reform in the climax (5/17,2020)

タカハシ等の高級鏡筒の横っ腹に「穴を開けても良いです。」と言われる方は稀ですが、アリガタの鏡筒直付けは、取り返しがつかない仕事で、責任の重圧がのしかかります。^^;
 通常であれば、鏡筒バンドを足がかりにアクセサリーのベースを確保するのですが、今回は特に背中の取手も付けないで、という希望なので、また頭をひねります。^^;

アリガタの鏡筒直付けのメリットは、外観がすっきりすることの他、鏡筒間隔(D)をミニマムに出来ることがあります。鏡筒パイプをセットして測定したところ、D=162mmに収まっていました。

Reform of the FS102-BINO in the climax / 中軸架台仕様へのリフォーム、佳境に入る

私自身はEM200赤道儀との往復使用を想定していましたが、依頼者の方が、「依頼者の方が、もう赤道儀仕様では使わない。」と言われたので、汎用性の高い(つまり将来の鏡筒の交換への対応性)VIXEN規格のアリミゾ仕様のままで中軸架台をご使用いただくことにしました。元のアリガタに対応するための中軸架台の改造がちょっと大変だと思っていたので、私にとっても好都合でした。
また、「運搬用のハンドル(取手)を(外観的に)好まない。」ということでしたので、これも少し楽をさせていただくことになりました。
ただ、カウンターウェイト兼操作ハンドル(着脱可)は必須と考えるので、お客様には相談しません。^^; (お客様の数だけコダワリがありますが、製作者として譲れない部分もあります。)

Reform of the FS102-BINO on Euatorial Mount launched / リフォーム始動

20年ほど前に製作した、赤道儀仕様のFS102-BINOを中軸架台仕様にリフォームする依頼が入りました。
当時はオモチャのような小型フライスしか無く、当時の技量で特製のアリガタを鏡筒に直付け(R加工含む)していたのに、我ながら驚いています。

当時、様々な鏡筒で同様の仕様のBINOを10台以上製作したと思います。
古い銀塩写真に私と娘が一緒に写っていたのがあったので、スキャンしました。


機械設備が貧弱だった当時に、よく作ったものだと、我ながら驚きます。^^;