EMSの接続アングルの調整

直角面定規    

  直角面定規(机面と壁面等が代用できます)にEMSを載せます。
 この写真では、接眼側の端面が垂直面に密着していません。
  第2ミラー(接眼側)の3ヶ所のセットビス(青い矢印)を緩め、
両端面がそれぞれ水平面と垂直面に密着するようにします。  

  
直角面定規

  上の調整後、両端面が定規に密着した状態です。
 この時、両端面が直交し、同時に2つのミラーケース底面、即ち2枚のミラー面
も直交しています。
  この調整によって、左右の像の相対的な倒れの調整がほぼ完璧になります。
 万一、この調整後に像の倒れが多少残る場合は、仰角の微調整で完璧まで
 追い込むことが出来ます。
  これは、EMSの特筆すべき特徴の一つです。

  この調整は、ユーザーの方にはほとんど不要ですが、
   EMSの原理を理解していただく意味でご説明しました。

仰角の調整と左右の像の回転の関係

仰角の調整と左右の像の回転の関係

  上記調整で調整原点に復帰することが出来ます。
万一、調整原点に復帰しても、左右の像の相対的な倒れが完全に解消
しない場合は、左の図から仰角の調整と左右の像の回転の関係を学習
していただいた上で仰角を微調整してください。
  画像は90度対空から直視までの変化を示していますが、90度を越え
る方向に仰角を増やして行けば、像が逆方向に回転することは、容易に
予想できるでしょう。
  左右の像の相対的な倒れが、左右の像の天が開いたV字傾向なのか、
その逆の八字傾向なのかを見極めてから、その逆方向に補正するのです。
 左右の像の片方だけが余計に倒れているように見えても、あくまで左右の
アイピースの平行が保たれるようにして、視野の相対的なずれを補正すること
に徹してください。

  鏡筒の平行調整の方法

 左右鏡筒の平行度が狂った可能性が疑われる場合は、まずは外見をチェックし、
外見上の平行度を極力完璧に近付けてください。それだけで、実用上問題ない
レベルになりますので、初心のうちは、光学的な調整をされる必要はないと思います。
  横方向の平行度は、架台の調整の所で説明していますように、何か鏡筒の間に物を挟んで
チェックしてください。上下の誤差は、鏡筒を水平に向けてから、2本の角棒を左右鏡筒の上、
手前と対物付近に渡し、対物側から2本の角棒を透かしてみて、そのねじれをチェックして
ください。
 
  架台の調整方法

 架台の調整方法

 架台は、軽く作るため、鏡筒の加重による各所のたわみをある程度
受け入れた上で、最終的にバランスが取れるように設計しています。
 完成品の左右フォークの外幅について、最下部を測定していただくと
560mmくらい、最上部で565mmくらいになっているはずです。(左図A)
  これは、左右フォークを完全に平行にすると、鏡筒を天頂に向けた時に、
左図Bのように、左右鏡筒が自重によって内寄りに傾斜する傾向があるのを
打ち消すためです。

左右フォークは、それぞれ3本の8mmのキャップボルト(引きネジ)と4本の
6mmのホローセットビス(芋ネジ;押しネジ)によって開き具合が微調整できますので、
調整を追い込む必要が生じた場合は、横に渡ったステンレスの補強丸棒を緩めてから
調整してください。
この調整は、鏡筒をセットしたまま、明るい屋内で左右の鏡筒の間に四角い物
(平行面を持つ物なら何でも可)を挿入しながら、鏡筒の先と手前の間隔をチェックし、
仰角を変えても鏡筒の平行度が変化しなくなるまで追い込んでください。

万一、高度角によって左右の鏡筒が上下にずれる傾向が生じた場合は、左図Cの
ように、フォークを真横から見たねじれを調整することで解消できます。
(架台のねじれ調整は、鏡筒を下ろしてから行ってください。)
このねじれ調整については、前記の開き調整より難しいので、その必要が
生じましたら、個別にご相談ください。