Megrez90-BINO preliminarily assembled / Megrez90-BINO、仮半組み立て

It is very important to sometimes assemble the parts together and see how they look.The size of the trunnion base or the position of the trunnion will be decided at this stage.The focuser will be replaced by the Feather-Touch to get enough back-focus without cutting short of the OTA tube.

 時々仮組み立てをしてみることは、各所の設計を煮詰める上で、、極めて重要です。 実際に組み立てて見ることで、2枚のメガネプレートの間隔や位置、耳軸の配置等の最適な値が決まります。それによっては、フードの縮退に制限がかかりますが、やむを得ません。

 フォーカサーをFeather-Touchに換装するのは、鏡筒を切断しないでバックフォーカスを延ばす目的もありますが、短いドローチューブ(選択可)で有効光束をより太く確保し、コントラスト向上や軽量化の副産物も期待できます。 Feather-Touchは単純に高さが低い(短い)のではなく、ドローチューブが2インチスリーブ(AD)部分を含めてゼロ(0)プロファイルまで全て中に入り込むのが特筆すべき特長であり、デザイン性も含めて大きな魅力です。 新たなテーパフランジを製作してセットしましたが、これも、Feather-Touchの光路長短縮の効果がいかに大きいかを物語っています。

Frames for the Megrez90-BINO, and 90-deg Finder-BINO planning / Megrez90-BINO用のメガネフレームと、製作中の90度ファインダーBINO

Spectacle frames for the Megrez90-BINO are completed.

The right photo is a 90-deg. finder scope that will be made into a binoscope.The parts numbered from 1 to 3 are so hopelessly cheapjack plastic that 1 and 3 should be replaced.

 Megrez90-BINOのメガネフレームが完成しました。

 右は、90度ファインダーBINOに利用するファインダーですが、如何せん接眼部、1~3が絶望的に安普請(オールプラスチック^^;)で、使えるのは2のみです。 45度ファインダーBINOの時のように、プリズムハウジングがアリガタを兼ねるようなこともなく、ずっと頭を悩ましていましたが、良いアイデアが出ましたので、本日部材を発注しました。3は十字線入りアイピースですが、当然ながら着脱を前提としておらず、ピント位置(十字線位置)は、底部付近なので、新たに製作する31.7ADをセットして市販のアイピースを使用するには、鏡筒をかなり切らないと合焦しません。(これは最初から想定済み)

 難解な課題は、頭の中で良いアイデアが熟成するのに時間がかかります。 そうした場合、拙速に着手すれば、材料が無駄になるばかりです。 妙案はしゃかりきに考えて出るものではなく、他の仕事をこなしながらフッと出るものです。 前回のC5-BINOもそうでしたが、そうした時間を依頼者の方にご理解いただけないのが辛いところです。(しかし、製作が始動しましたので、速やかに完成する予定です。)

C5-BINO completed / C5-BINO、完成!!

C5-BINO is completed on the very day of my birthday.The left two photos are taken on the temporary fork mount, and the right two photos show the final appearance of this binoscope.

奇しくも私の誕生日にC5-BINO が完成したことになりました。 難産でしたが、苦労した甲斐がありました。カウンターウェイトは手前側に取り付けることが出来ました。 ハンドルロッド兼ウェイト軸はそれ自体を自由に長さ調整(及び着脱)することが出来ます。 ウェイトが移動できることは言うまでもありません。(それが目的の調整ウェイトですから。) 左から2枚目の写真に見えている2個のステンレスのセットビス(芋ネジ) は、ウェイト軸を固定するものではなく、ウェイト軸ホルダーを固定するものです。ウェイト軸自体は、ウェイト軸ホルダーのバンドクランプで強固に固定します。

左の2枚の写真は、臨時のフォーク架台に載せたところで、右の2枚の写真が完成形です。アリガタプレートは鏡筒軸中心ではなく、5㎜ほど高い位置に取り付けています。 バランスについて真剣に考えておられる方には理由はご説明不要でしょう。 今後のご使用条件の変更の可能性を考慮し、アリガタは左右、どちら側にも取り付くようにしておきました。(今後、タワー型の架台の両サイドに2台のBINOを搭載することもあり得ますので。)

How to maintenance of C5-BINO / C5-BINOのメンテ

For the maintenance of mirrors or filters, you should remove the stabilizer shaft as the left photo shows.You can easily pull out the shaft by loosening the thumb screw at the center. Once the sahft is removed you can freely remove the sleeves and make access on the filter or mirrors, and even remove the EMS.

When you do the image inclination adjustment, you should also remove the stabilizer shaft. when the link with the compensator system is cut, the whole of the EMS will side freely. But don’t worry.The life screw will assure the EMS from dropping off.

ミラーやフィルターのメンテ時には、スタビライザーのシャフト(左の写真)を抜いてください。シャフトを抜きますと、EMSは通常通り、2インチスリーブの着脱が可能になり、フィルターや第2ミラーに簡単にアクセスできます。  また、像の倒れ調整も、スタビライザーシャフトを抜いてピント補償機構を解除しておかないと、行えませんので、ご注意ください。シャフトを抜くと、補償機構が解除され、EMS接眼部全体がフリーになりますが、脱落防止用のボルトが受けますので、心配ご無用です。(落っこちる心配はありません。^^;)

像の倒れ調整は不要と思いますが、観察者の眼に回転斜位がある場合等、調整が有効です。調整は、紙テープに書いたボールペンの線の太さを越えることは滅多にないでしょう。 (線入りの紙テープを所定の箇所に貼った後、回転部にカッターで切り目を入れておきます。)

再組み立て時にヘリコイドが原点(最短)を失って迷われたら、左右のヘリコイドの両方を最短にしてみてください。左右のスリーブが平行で、かつ天面が面一でないといけません。 当方でご説明すれば極めて簡単なのですが、文章だけでご説明するのは、やや難しいかも分かりません。 像の倒れ調整は、接眼部の傾斜を妥協して補完するものだと誤解なさっている方もあるかも知れませんが、それは大間違いであり、左右のスリーブの平行を完璧にキープしながら像の倒れ調整が可能であるのが、EMSの特筆すべき特性なのです。 像の倒れ調整については、以下の日記をご参照ください。2008年12月18日の日記

(上記は日常的に必要な調整の話ではありませんので、誤解なきようお願いします。) ただし、左右のヘリコイドは(いろんな意味で)左右対称的に操作してくださいますよう、お願いします。(左右のヘリコイド操作が不対称になると、ピント補償機構の無いシステムでもスリーブ天面の高さに差が生じてしまいますので、左右同量操作は当然のことであり、改めてご指示することもないと思います。 つまり、これはピント補償機構のために何らの操作上の制約を課すものではありません。)

C5-BINO almost completed / C5-BINO、ほぼ完成

C5-BINO is almost completed. It is now loaded preliminarily on an fork mount The side plates non-anodized are temporary ones. This binoscope will be set on a tower type goto mount.It will be a historic model with the innovative focus compensator on the IPD adjustment.

正月休みと連休に阻まれていたアルマイトがようやく完了しました。 材料の手配の手違いで、ハンドルロッドだけが入荷待ちですが、一両日中にハンドルも付く予定です。 前回も申しましたように、HF経緯台は臨時的に使用しているもので、耳軸プレート(アルマイトなし)も仮の物です。 実際には、左側にセットするアリガタプレートを介して片持ちの自動導入架台に搭載されます。

前回の仮組み立ての時点でも申しましたが、今回のC5-BINOの新機構は、大成功を納めることが出来ました。 一般的な意味で、BINOの新たな基礎構造の選択肢が出来たことになります。

左右の鏡筒は完全に固定しながら、ピント移動の無い目幅調整が実現しています。 また、ピント補償機構はスタビライザーを包含しており、”stabilizer”と”compensator”が無駄なく相互補完しており、極めてシンプルに両者の機能を実現していることにご注目いただきたいと思います。  昨今の高級アイピースの重量化に対して、大きな偏加重がかかる目幅調整用ヘリコイドは、ややもすればデリケートなメカだと言えます。その点、スタビライザーの導入は大変心強いものですが、それがコンペンセーター(ピント補償)も兼ねてくれるわけです。(逆に、コンペンセーターがスタビライザーを兼ねると理解しても良いです。) (もちろん、個人使用のみで、ピント補償機構が不要であれば、EMSは鏡筒に直接セットすることも可能です。)

The parts waiting for the anodizing / アルマイト待ちのパーツ(C5-BINO)

あけまして、おめでとうございます。 私は正月も休みなしでやっていますが、世の中は正月休み、アルマイトも受け付けてくれません。休みが明け次第に処理してもらいます。 今しばらくお待ちください。 こうして見ますと、時間がかかった割には部品点数が少ないのに気付かされます。(アリガタプレートとハンドルロッドホルダーが写真から漏れていました。^^;)