神奈川県の吉谷さんがメールをくださいました。久しぶりの自作例であり、初めてのEMS-ELの使用例です

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双眼望遠鏡の完成(できた)報告

 記念すべきEMS-ELの1号機を送ってもらい感謝しています。と同時に恐縮もしていました。(プレッシャー?)
 当初予定していたミザール127ミリ鏡筒の幅が広く、用意した架台では作れないことが判明し、困ってしまいました。

 目幅に関しては、私の目幅が67ミリくらいなので+70ミリで大丈夫だと思っていました。製作に時間がかかると思い、EL受注開始の案内前から部分的に作り始めていて、肝心の鏡筒が後になってしまいました。

 月、惑星の観望が好きです。高倍率での観望はかなり疲れます。低倍率はミヤウチの双眼鏡です。疲れたあとに双眼鏡を覗くとほっとします。肩から力が抜けリラックスして空を眺められます。それが双眼望遠鏡を作ろうと思ったきっかけです。

 これから長焦点の双眼を作るのにかなり時間がかかりそうです。それまでELを使わない手はないと思い、昨年の12月からマゼラン102Sをテストで使っていました。

 今回はマゼランをもう1本取り寄せて双眼望遠鏡を作ってしまいました。長い方は作戦を練り直し、時間が取れるようになってから再開したいと思います。

 当然のことながらマゼランにELを装着すると合焦の問題が発生します。それは2インチのアダプターを加工してぎりぎりまで薄くして31.7アイピースPL32ミリで合焦し、ヘリコイドにも余裕がでました。もちろんそのままでは2インチアイピースは使えませんが、まだ2インチアイピースを所有しておりません。完成のめどがついたら取り寄せるつもりでした。

 したがって、ELは当分の間はマゼラン双眼で31.7アイピースで使います。かなり先になると思いますが、長焦点用ができましたらELを移しマゼランにM型を購入して2インチ仕様を考えています。

 鏡筒切断を考えましたが、自分できれいにできないのでパスです。旋盤がないと難しいでしょう。

 光軸調整はレーザーコリメーターを使用しましたが、やはり目のほうの問題が大きいように感じました。いつも松本さん、服部さんのホームページを参考にさせていただいています。しかし、作業も観望も一人で行っているので、どれくらい正確にやれているか不安があり、それに自分のアイピースを覗くレベルが高いとは思えないので注意が必要でしょう。

というわけで、今回は予定と違うマゼラン102S双眼望遠鏡ができました。作り直した部分もありました。調整は済んでいて現在稼動中です。まあ、2インチのアイピースは次回のお楽しみという事にします。

 最後になりましたが、EMSを使った感想です。まず単体で覗いた瞬間に気持ちがいいと感じました。クリアーな正立像が見られるようになったのは実に嬉しいことです。それに双眼の立体感は素晴らしいですね。これから星を見る気持ちとスタイルが変わることでしょう。好きだけれども疲れると思っていたことがリラックスして楽しめる生活の一部になると思います。

 双眼望遠鏡が天文のスタンダードになることを願っています。これからもよろしくお願いします。

それではまた
吉谷 稔


管理者のコメント(松本の返信=★);

吉谷 稔様

 ★ さっそくにリポートをいただき、ありがとうございます。

>双眼望遠鏡の完成(できた)報告。
>記念すべきEMS-ELの1号機を送ってもらい感謝しています。
>と同時に恐縮もしていました。(プレッシャー?)
>>当初予定していたミザール127ミリ鏡筒の幅が広く、用意した架台では作れないことが判明し、困ってしまいました。
>目幅に関しては、私の目幅が67ミリくらいなので+70ミリで大丈夫だと思って
いました。製作に時間がかかると思い、EL受注開始の案内前から部分的に作り始めていて、肝心の鏡筒が後になってしまいました。
★ それは大変残念でしたですね。 フード径が137mmを越えるということでしょうか。 少しくらいなら、工夫すれば何とかなるかも知れませんよ。

>月、惑星の観望が好きです。高倍率での観望はかなり疲れます。低倍率はミヤウチの双眼鏡です。疲れたあとに双眼鏡を覗くとほっとします。肩から力が抜けリラックスして空を眺められます。それが双眼望遠鏡を作ろうと思ったきっかけです。

>これから長焦点の双眼を作るのにかなり時間がかかりそうです。それまでELを使わない手はないと思い、昨年の12月からマゼラン102Sをテストで使っていました。
>今回はマゼランをもう1本取り寄せて双眼望遠鏡を作ってしまいました。
>長い方は作戦を練り直し、時間が取れるようになってから再開したいと思います。
★ そうでしたか。

>当然のことながらマゼランにELを装着すると合焦の問題が発生します。
>それは2インチのアダプターを加工してぎりぎりまで薄くして31.7アイピースPL32ミリで合焦し、ヘリコイドにも余裕がでました。
>もちろんそのままでは2インチアイピースは使えませんが、
>まだ2インチアイピースを所有しておりません。完成のめどがついたら
>取り寄せるつもりでした。

★ 繰り出し装置を改造すると、約20mm光路長が稼げます。
     より太く、短いGS繰り出し装置にするとさらに稼げます。

>したがって、ELは当分の間はマゼラン双眼で31.7アイピースで使います。>かなり先になると思いますが、長焦点用ができましたらELを移し
>マゼランにM型を購入して2インチ仕様を考えています。

>鏡筒切断を考えましたが、自分できれいにできないのでパスです。>旋盤がないと難しいでしょう。

★ 鏡筒の切断は、気長に慎重にやれば、手持ちでの金切りノコでも結構ちゃんと切れるものですが、SYNTAの鏡筒の繰り出し装置は内径が細いので、鏡筒を切断して単純にバックフォーカスを延ばそうとすると、ドローチューブ末端の内径で口径がかなりケラレる心配があります。(恐らく、8cm口径くらいになってしまうでしょう。) 繰り出し装置の短縮が良いようです。

>光軸調整はレーザーコリメーターを使用しましたが、やはり目のほうの問題が>大きいように感じました。いつも松本さん、服部さんのホームページを参考に>させていただいています。しかし、作業も観望も一人で行っているので、どれくらい正確にやれているか不安があり、それに自分のアイピースを覗くレベルが高いとは思えないので注意が必要でしょう。

★ ただ、EMS-ELはミラー自体の光軸がほぼ完璧に調整した状態で固定してあるので、扱いは非常に楽だと思います。

>というわけで、今回は予定と違うマゼラン102S双眼望遠鏡ができました。>作り直した部分もありました。調整は済んでいて現在稼動中です。
>まあ、2インチのアイピースは次回のお楽しみという事にします。

★ それは残念ですね。 今はちょっとバックオーダーに追われていて、時間的な余裕がありませんが、お時間をいただけば、繰り出し装置の短縮加工等、よろしければお手伝いさせていただきますよ。

>最後になりましたが、EMSを使った感想です。>まず単体で覗いた瞬間に気持ちがいいと感じました。>クリアーな正立像が見られるようになったのは実に嬉しいことです。>それに双眼の立体感は素晴らしいですね。>これから星を見る気持ちとスタイルが変わることでしょう。>好きだけれども疲れると思っていたことが>リラックスして楽しめる生活の一部になると思います。

>双眼望遠鏡が天文のスタンダードになることを願っています。>これからもよろしくお願いします。>それではまた

★ もったいないお言葉、本当にありがとうございます。
 よろしければ、マゼラン102S双眼望遠鏡の画像を見せて頂けませんか。 HPにユーザーリポート、もしくは画像だけでも掲載させていただければ幸いなのですが。(ご多忙でしょうから、無理にとは申しません。)

   ありがとうございました。


  以上、私の返信文もそのまま掲載させていただきました。
 いただいた2枚の写真共、大変美しい画像です。モノトーンの鏡筒や架台に、ハンドルのオレンジ色がほっとするアクセントを与えています。
  それぞれの撮影アングルも、この双眼望遠鏡の特徴を親切に見せてくれています。HPをご参考になったのでしょうか、平行移動台座も見事に出来ていて、機能性が万全であることを伺わせます。
 フォークの固定ネジも、ノブ付きに変更しておられ、収納運搬にも配慮してあります。
  非常にタイムリーにEMS-EL-BINOのリポートをくださった吉谷さんに、改めてお礼申し上げます。



相川さんが画像を提供してくださいました

aikawa

相川さんが画像を提供してくださいました 私が、150sBINOを入手したのはとある事情からでしたが、三重の服部さんの影響にほかなりません。BIGBINO(25cm屈折双眼)で見たM42の驚きはいまだ持って忘れられません。白く伸びた羽のようなM42はなかなか見がたいでしょう。

 私の所有する150sBINOではBOIGBINOにとてもとてもおよびびませんが、15cmの機動力があると私は思います。今日は、ニート彗星を見に近くの高台にぼり、観望をしました。私の住むところは天の川が薄く、条件のよい時はそれなりに見える場所です。
 調べておいた位置に、笠井のWV32(23倍約3度の視野)でハンドルを握って視野を振ると、しばらくしてかなり大きい、彗星状天体が視野に入りました。あまり、導入の得意でない私ですが、まあまあでしょう。よく見ると、楕円に伸びています、尾が見えてます。事前情報では10cm双眼で尾が見える、8cmで存在が確認できるとのことでしたので、観望機材に悩んでいましたが、150sBINOにして正解のようでした。

重量18kgにHF経緯台、それにビクセンのピラーを使う私は、「手軽な観測機材よ」と言うにはいくらか重いですが、見えにくい彗星や星雲のために使うには、最高のライトウエイトスコープに思います。確かに120sのほうが機動力と見え方のバランスを考えるとよさそうですがあくまでも”市販の10cm双眼鏡に比べて”と但し書きがつきます。運べる15cmとしては重量、コストとともにかなり有利な機材ではないかと考えます。

 ただ、双眼視というか、双眼望遠鏡に対する、知識、体質がかなり影響しますので、理解しにくい人もいるかもいるかもしれません。

★EMSのメリット・・・私は理解が悪いほうでして、「EMSなんて使わなくてプリズムでもいいじゃない?市販のポロ双眼鏡に大口径レンズをつけるだけでも十分ではないの」かと先日まで思っていました。「2枚のミラーで、光量が落ちるし、メッキの経年劣化あるしめんどくさいよ」と考えてました(ありがちですね)。 で現在、わかった点をいくつか書き出したいと思います。EMSを使うことによって、何が違うって双眼鏡でなかなか難しい高倍率も、難なく出せること、シャープな星像を確保できることですね。

 また、正立のため、導入が簡単。ファインダーを取り付けていない150sBINOを初心者の方がまったく補助なしで簡単にM78を導入できました。(M78入れるだけなんてたいしたことないよと言われるかもしれませんが、倒立光学系で赤道儀、もしくは経緯儀で導入できたかと言うと多分、難しいでしょう。これはEMSが正立、対空であるためと私は考えています)また、ハンドルが便利と言うこともあるでしょう。 メリットではないのですが、双眼鏡に比べ「いろいろな機構が精密で、調整などが大変そう」「壊しそう」と思い、腫れ物に触るように接してきましたが、もうすぐ一年、すでに2度の事故(交通事故で微損、強風で転倒)を体験し、それでも、調整するだけでまた使えるという、タフな望遠鏡に、機構などいろいろな面で教えてもらっています。傷だらけですが、愛着が増してきます。
私なりに、手直しをして稼働率をあげて使っていきたいと思っています。

相川 知久


管理者のコメント;

  BIG-BINOの服部さんの画像投稿用掲示板でたまたま上の画像を見つけ、黒い被写体があまりに美しく撮れているのに感動し、さっそく撮影者の服部さんとオウナーの相川さんにお願いして画像をいただいたものです。

  ご両名のご厚意に、改めてお礼申し上げます。
  さらに、相川さんには、このコーナーへのご投稿もお約束いただきましたので、いずれ詳しいリポートを掲載させていただけるかと存じます。

(2002年3月28日)

  本日、ついに相川さんより、リポートをいただきました。 ありがとうございました。   実は、相川さんは最初のユーザーから本機を譲り受けられた、二次ユーザーの方です。このBINOは、世代で言いますと、もともとは1.5世代でした。端数の意味は、最初の納品後に繰り出し装置をGS繰り出し装置と交換したものの、まだドローチューブの締め付け機構を追加加工していなかったからです。 去年の望遠鏡サミット会場でお会いし、追加加工をお約束し、後に改造を施し、現在は第2世代仕様となっています。

  事故が絶えないようですが、稼働していただいている所以でもあります。 また、自力で復旧されていることにも敬意を表したいと思います。

(2003年2月2日)