Hybrid 15cm-BINO delivered / ハイブリッドBINO(15cm)納品

The hybrid BINO was delivered to the client coming here all the way from Fukushima prefecture yesterday, at the price of 14 hours’ drive. I would like to express my best admiration and gratitude to him. He was a strong and a brave man.

 ハイブリッドBINO(15cm)を昨日、当店にてお引渡ししました。 依頼者の方は、福島県を未明3時に出発され、(SAでの短時間の休憩の他は)ほぼ連続運転で当方に17時頃に到着されました。 当方での時間は矢のように過ぎ、21時過ぎに一式車に積み込んで折り返しの帰路に付かれました。

 マウントへのセットやリセットの練習もしていただきましたが、私よりも腕の太い立派な体躯の方で、安心しました。^^; また、 いずれスライドルーフ式の観測室に設置されるご計画だそうで、賢明なご判断だと思いました。 しかし、この方の熱意と行動力に、私も考えさせられました。 依頼者の方々の強い思いを改めて知り、身を引き締めました。双望会まで今日を含めて3日しかありませんが、できるだけ多くの仕事をこなすつもりです。



Ready for the first Sun light (LUNT35-BINO) / LUNT35-BINO 太陽待機中

LUNT35-BINO is just completed and waiting for the Sun to appear.

 LUNT35-BINO が完成し、今太陽待ちです。明日の朝までに太陽が出ない場合は、初期調整をしないままお送りし、ユーザーさんに双望会会場で初期調整をお願いすることになります。

 EMSのX-Y調整のみで可能のはずですが、(LUNT純正の天頂ミラーの光軸精度は未知数のため、)万一EMSの調整ノブの安全圏で調整できない場合は、水平方向はアリミゾのテーパーサイドが押し引きネジで調整可能です。 アリミゾの上下方向の調整機構はないので、鏡筒とアリガタの間に適当なシム(紙で十分)を挟んでください。 現場でそれが難しい場合は、そこではなく、応急処置としてアリガタとアリミゾの間の前後いずれかの端に紙を挟んでください。 これらの調整は、BINOの初期調整では一般的なことであり、当サイトをちゃんとくまなく読んでおられれば、簡単に解決するはずです。

 仮にご自身で上記調整が出来なくても、双望会会場にはBINOエキスパートが大勢見えていますので、心配要りませんね。^^(多分EMSだけで調整可能なはずですが、万が一の事態のためにご説明しました。)

 しかし、この汎用BINOマウント、なかなか良いですよ。 目幅の送り機構はありませんが、右の鏡筒を自由にスライドさせて、好きな所で完璧に固定できます。デルリン樹脂(ジュラコン)の軸受けは、ずっとメンテフリーで使えます。ガタは皆無です。 他の鏡筒(&EMS)でも問題なく使えるように、2本のガイドシャフトは十分長くしておきました。 目幅100㎜でも使えます。



Great Success on the LUNT35-BINO project (First Sun)!! / LUNT35-BINO first Sun, 大成功!!

The hybrid EMS and the new slide mount worked perfect on the fabulous Sun!

AM.9時頃、雲の切れ間の太陽を捕らえ、初期調整に成功しました。予想通り、EMSの調整範囲で調整できました。 Yノブを90度くらい回しましたが、F値が大きいので実害はありません。 昼間の景色でじっくりと調整できれば、さらにアリミゾ周り等の調整を追い込めますが、その必要はありません。

 ハイブリッドEMSは大成功でした。 今回で2作目の汎用スライドマウントの有効性も、改めて確信できました。 今回はたまたま(LUNT)35mmでの作例となりましたが、広く一般的にこの方式が有効であることを実証できたことの意義の方がずっと大きいのです。 とかく、目先の”物”だけに視点が向けられ勝ちですが、今回のプロジェクトの成功が意味する、”Epoch-Making”な意義にお気付きいただけましたら幸いです。 (35mmは鏡筒は細いですが、ダブルスタックユニットの外径(調整ダイヤル部を回避しても)=70mmなので、裏像を妥協して純正の鏡筒を並べる方法を採っても、目幅≧70mmの制限があります。)



Eye-Helicoid (no rotation) for 31.7mm size of the oculars on EMS / 31.7mmアイピース用ヘリコイド(EMS用)

 当然の応用ですが、納品が明日に迫ったハイブリッド15cm-BINO用に作ってみました。メインフォーカサーの操作が少々渋いので、中高倍率アイピース用にご提案します。

 基礎部分(BORG直進ヘリコイドS+2インチキャップ部)×2—¥25,200(¥24,000);延長パイプユニット(19mm)×2—¥6,300(6,000);消費税5%加算価格、( )は税抜き本体価格。



How to decide the setting angle of the hybrid EMS for the LUNT / ハイブリッドEMS(LUNT-BINO用)の(構成ユニットの)接続アングルの決定方法

The three photos are the just answer. I wish my agents or experienced clients would have had thought up this sort of devices by themselves, becasue I have been giving you a lot of hints in this site.

 LUNT-BINO用のハイブリッドEMS(EMSユニット+90度天頂ミラー)の接続アングルの決定方法をお示ししました。特に代理店さん等は、独力でこの方法に到達して欲しかったと思っています。 ヒントはこのサイトで十分に提供して来ました。「面定規がありません・・・」ではなく、ある物で工夫する姿勢が大事です。

 LUNT-BINOは、太陽が出ないと最終チェックは出来ません。 明朝晴れなければ、最終チェックを当方でしないまま、ユーザーさんに双望会でのファーストライトを託すことになりますが、現場でうまく調整されることを願っています。



EMS-ULS with standard housing and the standard(smaller) Helicoid / EMS-ULS 標準(小型)ヘリコイドセット

 BINO用EMS単体のご注文(海外)です。このサイトでは、長年に渡ってEMSのノウハウを包み隠さずに公開してまいりましたお陰で、「御社のEMSにはプリズムが何個入っていますか?」とか、「EMSは裏像ですか?」とか、「御社の双眼望遠鏡は何倍ですか?」といった質問は減ってまいりました。 しかし、理解レベルは多少上がっても、ピンぼけのご質問はまだまだ健在で、「目幅調整はどうやるのですか?」というご質問が今でも多いのにはがっかりさせられます。 HPをちゃんと読んでおられないことが明白であり、サイトの更新にかなりのエネルギーを投入して来たことが空しく感じられるこの頃ですが、くじけるわけには行きません。^^;

 目幅調整は、片方の鏡筒を平行移動するか、EMSの構成ユニットの間隔を伸縮させるかの、2つの方法があります。今回は後者の方法で、上の画像をご覧いただけば一目瞭然と思います。 鏡筒間隔は、鏡筒間隔≧鏡筒最大径がまず必須です。この例では鏡筒間隔=160mmに設定しましたので、最小、最大目幅は上図のようになりますが、たとえば158mmに設定すれば、60mm≦IPD≦76㎜となります。最小目幅の60mm(57㎜)の意味は、スリーブ等の干渉部のトリミングで57㎜くらいまでは小さくできるという意味です。(加工経験があれば、ユーザー様サイドでもカスタマイズできます。(ハウジングの該当干渉部はすでにダイカストの段階でトリミングしてあります。))



The mounts of the LUNT35-BINO / LUNT35-BINOのマウント

These are the mount for universal use rather than the specializen mount for the LUNT35-BINO.

LUNT35-BINO用マウントと言うより、広く一般的に使用できる、BINO用の汎用マウントとなっています。

 BINO用マウントとNexstar-SE マウント用のL型ブラケット(左の写真は合体したところ)です。初心に立ち返り、極限までシンプルで、かつ確実な作りにしています。 両者の合体で、天地方向と前後方向のバランスを完璧まで追い込めます。

 BINO用マウントはアリミゾまでの平行度を保証しているので、鏡筒側で独立的に光軸を出しておけばBINOの初期調整が不要になります。(一般に高級鏡筒の光軸は、鏡筒パイプの軸と、BINOが要求するレベルで十分に一致していることが長年の経験で分かって来ました。 言い換えますと、鏡筒が外観的に平行(傾斜計で±0.1度程度以内)であれば後はEMS側で最終的な光軸の平行度が弊害なく得られるということです。長年の懸案だった、パーツ類のモデュール化が実現しつつあるということです。)



15cm Hybrid-BINO completed!! / 15cmハイブリッド-BINO 完成!

 ハイブリッドBINOが完成しました。 天頂に向かない問題は、2インチスリーブを長く(90mm(標準は58mm))することで解決しました。合焦ダイヤルが微妙な位置に来ますが、これは承知の上です。 TOA150-BINOの時のように下側に配置すれば操作性は良いのですが、天頂時にフォークベースに干渉する(第一、手が入りません)ので仕方ありません。 枝葉末節に目を向けるのではなく、EMSと市販の大型双眼鏡の対物ユニットと市販のGOTO経緯台(フォーク式)のコラボが数々の困難を乗り越えて実現したことをご評価いただければ幸いです。

LUNT35-BINOのパーツのアルマイトも完了していますが、台風を待つ天気では、しばらく組み立て、調整が出来ません。 急を要する他の2件も並行して進めています。今から、双望会から帰宅後の仕事の段取りを考えています。 自分で選んだ道とは言え、因果なものです。^^;



Lunt35mm-BINO almost completed!! / Lunt35mm-BINO ほぼ完成!

The theory of the EMS is more universal than you have expected.Many of you know that a pair of 60-deg mirror units will make a right-angled erecting mirror system; EMS.But few of you seem to understand there are as many answers for as many index angle’s pair. To tell the conclusion, the pair of the right angle mirror and the EMS unit will make the non-reversed upright image at the viewing angle of 120 deg.

 偏角60度のミラー(プリズム)2個で正立系(EMS)を構成することはすでにご存知のはずですが、構成ユニットの角度に応じた正立解があることは、意外に知られていないようです。 極端で実用的でない例としては、天頂ミラー(プリズム)2個の正立解です。 構成ミラーの反射面の法線が直交する時が解なので、この例では解が簡単に求まります。 そうです、2個の天頂ミラーを逆視に折り返し、う~んとおじぎをして自分の腹を見るようなアクロバット時な姿勢(180度対空)を取れば正立像が見られます。(天頂付近だけは自然な姿勢で見れます。)

 さて、今回のEMSユニット(入射角60度)と天頂ミラー(入射角45度)を組み合わせた時の解ですが、結論から申しますと、対空角度が90度をさらに向うに越えて120度の時が正立解(120度対空)です。 高度角30度で真下を覗くスタイルですので、太陽(天体)用として実用にならない角度ではありません。 天頂付近だと、むしろ90度対空よりも楽なくらいです。



APM80 EMS-BINO赤道儀仕様 – 1

kueqb1

kueqb2

kueqb3

clmpe

 ななつがたけ北天文台の双眼望遠鏡が松本さんのおかげで赤道儀仕様になりました。 簡単ですがご報告いたします。

 鏡筒はAPM80/500、3枚玉アポ、接眼部はフェザータッチ・フォーカサーです。小さくて単眼でもよく見える 小型屈折です。それに、なんと言っても筒外焦点距離が長くてEMS双眼化には適性が高い望遠鏡です。

 さて、赤道儀に載せるためには双眼望遠鏡を水平に保つための「第3軸(回転装置)」が必要です。 それが、黒い輪っか。この輪っかの中を樹脂製のベアリング6個に支えられた「架台」がぐるぐる回ります。 この精度がすばらしい。回転装置の固定はネジ1本です。最初は驚きましたが、よく考えると、水平の状態でバランスが 取れているのでこれで十分なのです。ずいぶん前に完成され、練り上げられたシステムだと思います。

 赤道儀はEM100でお試しです(これが専用赤道儀ではありません)。赤緯・赤経のバランス、回転装置内の鏡筒 のバランスがとれたら手元の操作ハンドルで自由自在に動きます。非常に滑らかな動きでピタッと止まる。しかも鏡筒 は自動的に(力学的にそのように設計されている)水平を保ってくれるので最高の使い心地です。追尾は楽だし、 微動は付いているし、至れり尽くせりです。経緯台よりも大がかりになりますが、8cmクラスの屈折双眼ではこれがベスト かもしれないと思いました。とにかく、想像以上に使いやすいシステムです。

 最後に、8cm短焦点屈折双眼望遠鏡について。たかが8cmですが、これが双眼になると10cm単眼をかるく凌駕します。 細かい分解能はともかく、観望時の迫力とdetailの見え方、疲労の少なさは圧倒的です。木星をみましたがとにかく明るい。 縞も明瞭で網膜にズドンと飛び込んできます。焦点距離が500mmなので高倍率は出しにくいのですが、双眼視なので140倍も あれば十分。赤道儀に10cm屈折を搭載するなら、少し大がかりになっても8cm双眼望遠鏡を搭載する方が楽しいかもしれません。 淡いNGCナンバーの銀河や惑星の細かい分解能を諦められるのであれば、8cmクラスの小口径屈折双眼と自動導入赤道儀との 組合せで月や惑星、メジャーな天体を眺めるのは最高に幸せなひとときに間違いはありません。

黒木嘉典 (Kuroki Yoshifumi)
栃木県宇都宮市

管理者のコメント;

 先日納品させていただきました、APM80-BINO(赤道義仕様)のリポートをさっそくに いただきました。 このタイプの回転装置は、私がアマチュアの自作マニアに少し毛が生えたくらいの段階で 10台ほど製作し、その後は時間的に対応しきれなくなって製作を中断していたものです。

 昨今は2軸PC制御の経緯台が普及して来たので、自動追尾はそちらに任せようと思っていたのですが、どうやら、 追尾の滑らかさでは現状では赤道義に優位があるようで、最近でも時たま赤道義仕様のお問い合わせをいただきます。
 バックオーダーが停滞しているので、赤道義仕様はお断りするのが常ですが、EMSの黎明期よりご支援いただいて来たリピーター の方のご依頼となれば、断れません。^^; 細部まで製作者の意図を理解して評価してくださると、またやる気が出ます。
 黒木さん、今回もタイムリーなリポートをありがとうございました。 落ち着かれましたら、またぜひ追加リポートを よろしくお願いいたします。

 当BINOの製作記事は、製作情報速報(2013) の 7/27, 8/27, 9/10, 9/11, 9/13, 9/18, 9/19, 9/20, 10/4 に掲載しています。

 他の赤道義仕様のユーザーリポートをリンクしておきます。

BOR125-MTT(須田さん)
BOR125-MTT(仲さん)
AL106-MTT(Dad of Ryosuke)
TSA102-MTT(A.Van Lemel)



Sliding Dovetail-Holder (Lunt35mm-BINO) / スライド式アリミゾ(Lunt35mm-BINO)

This dovetail holder includes the function of the sliding unit for IPD adjustment.You can slide one of the OTA on this table parallely and clamp it tightly at your IPD.

 通常の設計であれば、まずBINO全体が座るベースプレートが来て、その上にスライド機構が乗り、さらにその上にアリミゾがセットされるのではないでしょうか。 この新型のスライド機構では、前回ご紹介したセンターシャフトに貫通する2本の10mmφのステンレスシャフトを軌道にして、鏡筒ごとにこのアリミゾがスライド、固定されるわけです。 解釈はやや複雑ですが、構造は極めてシンプルで、一石三鳥のアイデアだと思いますが、いかがでしょう。(反響が少ないのは、皆さんの理解を超えるほど先に進んだアイデアだと、自分を慰めています。^^;)



Slide mount in the making (Lunt35mm-BINO) / スライドマウント製作中(Lunt35mm-BINO)

This is the core part of the new sliding system which is the same as the one for the CAPRI80ED-BINO.It will make a universal sliding mount that is valid for any small sized binoscoopes.

 目下、のっぴきならない4件の仕事を同時並行的にこなしておりますが、中でも双望会に間に合わせるために最も急を要するのが、Lunt35-BINOです。材料の入荷待ちには他の作業をしますので、このコーナーへのご紹介の順序は狂いますが、こちらもずっと作業は進行していました。

 この太いシャフト状の部品が、先のCAPRI80ED-BINOより採用しております、新型のスライドマウントの根幹となるものです。 従来であれば、CRADLEのベースプレートとなる部分ですが、シャフト状にすることで、加工性が飛躍的に上がる効果があります。 シャフト状なので、旋盤で同軸穴加工が可能なことを始め、90度位相の違う穴加工も、CNCフライスの第4軸を利用することで、同一座標環境を維持したまま加工できるのです。 後加工は、ほぼスリット加工くらいです。

 最初はLUNT35-BINに特化したマウントを考えましたが、依頼者の方が今後も複数のBINOを愛用して行かれることを想定し、より汎用性の高いマウントを採用することにしました。 LUNT鏡筒は単体で自由に着脱して使えますし、昼間は太陽用、夜は星野用に兼用することも可能です。



Hybrid 15cm-Bino preliminarily assembled! / ハイブリッド15cm-BINO、開眼!!

I found the “Hybrid Binoscope Project” to be splendidly successful.The image was more than perfect both in sharpness and in the clarity of the field.It has totally kicked off the possible negative estimation of the optical engineers quoting the negative effect of replacing the prisms for the mirrors.

 仮組み立をして実際に近所の風景を見てみました。 光軸は組み付け段階ですでにほぼ完璧に出ており、見え味も期待以上でした。計算家はとかく市販の双眼鏡のプリズム系をミラー系と交換することに批判的ですが、それは机上の計算上でのことであり、現実には計算外の多くの要素の集積の結果が勝負となりますので、そうした専門家の予想は当たらないことが多いのです。 今回は、期待以上の好結果で、私も驚いています。 視野周辺までのピンポイント結像という観点では、必ずしもEWV32との相性はベストではないかも分かりませんが、視界の透明感や、水銀灯のピラーと電線の間に張られた蜘蛛の巣のリアルでシャープなのには、久しぶりに身震いしました。 純正の状態を見たことはありませんが、多分、初期の設計に反したプリズム交換による得失の収支はプラスに働いたものと予想します。

 LX200架台とのマッチングですが、フォークの長さが少し足りません。 手前の合焦機構部を重くしトップヘビーを最大限キャンセルしましたし、、これから長めの2インチスリーブを製作することを前提としても、理想バランス状態ですと、高度角75度が上限です。 敢えて少しバランスを崩してBINO本体をアリガタ1のリミット一杯に前に出すと、高度角85度までは向けられます。(左の写真)完璧に完全バランス状態で天頂オーバーまで向くことにこだわりますと、非現実的に重いウェイトを手前に追加するか、フォークアームを切断中継ぎ等の大手術が必要になります。

 ただ、この天頂の問題は、上記のBINO本体の基本性能上の成功に比べれば、些細なことです。 枝葉末節にこだわってシンプルさを失うよりも、優先度の低い案件を潔く切り捨てることも、素材をうまく活かしたスマートな結果を得るためには重要なことです。(LX200はコントロールプログラムで自動導入時の仰角制限が設けられるはずです。強制駆動はオーバー可能。)

 しかし、このBINOの基礎重量は数値以上に半端ではありません。(数値を挙げるのは無意味です。ダンベルではありませんから。光学機器はデリケートで持ちにくいという現実を直視しないといけません。) 架台(CRADLE)へのセットには、BINO本体のアリガタとCRADLEのアリミゾがちゃんと自分に見えていることが必須です。 アリミゾクランプの位置と構造上、機構部を見ずに上から勘で置いてからクランプを締めて行く方法は今回の架台では出来ません。(説明が長くなりますが、よりシンプルな構造でより強力なクランプ機構を実現するためのトレードオフでした。) 20㎏をはるかに越えるBINO本体を顔の高さくらいまでほぼ片腕で挙上し、BINO本体の腹のアリガタをCRADLEのアリミゾに差し込まないといけません。

 私は、最近筋トレをして来たことと、作業に慣れたので大分楽になりましたが、同じことがユーザーの方に出来るのかどうか、正直、不安です。 このプロジェクトを計画された時点で、ユーザー様は相当の力自慢か、あるいは計画発案当初よりトレーニングを積んで来られたものと確信しています。

 しかし、今回のような挑戦を広く一般に推奨するわけではございませんので、ご理解くださいますよう、お願いします。 こうした特殊なご要望に対応することが、一般的なEMS-BINOの納期にどうしても影響してしまうからです。 こうした対応は今回で最初の最後とさせていただきます。しかし、今回のプロジェクトは、画期的なセンターフォーカス機構の実現等、私も良い勉強になりましたし、今後の一般的なEMS-BINOの進化にも大いに貢献してくれました。



Hybrid 15cm-Bino almost completed! / ハイブリッド15cm-BINO、ほぼ完成!!

 絶望的にトップヘビーに感じた大型双眼鏡のヘッド部ですが、合焦機構を敢えて重くしたことで、トップヘビーを大幅にキャンセルすることが出来ました。 あと5cmほど本体を前方にずらせたら、天頂まで向きそうなので、もう一知恵搾らないといけません。



Center focusing system (Hybrid Bino) / センターフォーカスの部品(ハイブリッド15cm-BINO)

The parts in the left photo will slide as a unit according to the center helicoid system to make a focus. The difference between left and right can be canceled by adjusting the IPD helicoid tubes.

 左の写真の部品が一体となって前後に動いてフォーカスを合わせます。 左右の視度に差があれば、目幅へリコイドで補正できます。 考え方は先のTOA150-BINOと同じです。



Inner thread millings on the drawtubes (Hybrid Bino) / ドローチューブへの内径ネジ切り(ハイブリッド15cm-BINO)

Thread milling is more effetive method rather than a lathe.

すでに何度もご紹介していますが、特に今回のような薄手の材料には、加工圧がかからないCNCフライスのヘリカル加工の方が、(手動の)汎用旋盤よりも有利です。 振れ止めのような補助手段が不要ですし、事前の逃げ(溝)加工も不要で、エンドまで加工できます。(赤い矢印) この部品は、正確に言うと、ドローチューブではなく、センターフォーカスの駆動部の回転止めと遮光を担うパイプです。外見上ドローチューブに見えるため、そう呼びました。



Center focusing system in the making (Hybrid Bino) / センターフォーカス機構製作中(ハイブリッド15cm-BINO)

Here are the hints to understand the mechanism.
1. The shaft will not turn.
2. The helicoid inner tube (black part) will not slide, but only turn,
3. the outer tube will not turn, but slide according to the turning of the helidoid tube.

 以下、メカニズムのヒントです。
1.シャフトは回転せず。 完全固定。
2.内筒(ヘリコイド部品、黒い部分)は回転のみで、前後に移動しません。
3.外筒(アルミ合金の部品)は回転はせず、(2)の内筒の回転に従ってシャフトに添って前後に移動します。
((3)にはメガネ型プレートが取り付き、回転を阻止するので、前後にしか移動しない。)

 当然ながら、素材の大型双眼鏡の頭部は、EMSを接続することを前提にしていませんので、末端構造はその目的には実に不親切なものです。^^; しかし、困難であるほど闘志が湧くものです。^^; 知恵をしぼれば、不可能はありません。

(余談ですが、手作業に手先の力は重要ですね。 特にステンレスシャフトへのダイス切り等、結構力を使いますが、最近のトレーニングの成果を実感します^^;。)



The core parts of the center-focus system for the Hybrid-BINO. / センターフォーカス機構の主要部品の加工に成功しました

 センターフォーカスのヘリコイド合焦機構の主要部品です。 内筒(黒い部品)にはこれから15mmφの貫通穴を開け、径が大きい部分にはローレット加工を施します。 外筒(アルミ合金)にはスリ割クランプ機構を設け、ピントを完全にロックして万全な剛性を実現します。 一番困難な部品をクリヤーしました。 前回TOA150-BINOに製作したセンターフォーカス機構は、やむを得ず2軸構造にしましたが、今回はよりシンプルな1軸構造を開発しました。 これに成功すれば、今後の定番機構として15cmF5-BINOの合焦機構にも採用する予定です。