William Optics 80mmセミアポ の銀ミラー化リフォームをして頂きました。 皆さんのレポートと精力的な耐久試験の結果、懸念材料が無く、性能は格段にレベルアップすることが確実であると証明されていますので、迷うことなくリフォームを申込みました。
お忙しい中、日程の無理をお願いし、持ち込み後、即リフォームとBINOのメンテナンスもして頂きました。 生憎の天気でしたが、リフォーム後は、景色の色合いが違っています。BINOに疎い妻も驚嘆していました。私の目は乱視があり、BINOで見る時も、完全には像が一致しなくてもしかたがないとの思いがあったのは確かですが、リフォーム後は、雨を通しても数十メートル先の木々の枝が一本一本クッキリと見えます。雨粒もしっかり見えていますが、雨を通りぬけた景色に見とれていました。 眼鏡がなくとも、キリッとした像に『今までこのセミアポの性能を発揮させていなかった』と気付きました。
丁度、旅行先で海が見え遠くに漁船が浮かんでいます。BINOでは雨の中、かすかにですが赤い旗が見えます。しかし、持参していた口径70mmの双眼鏡では、漁船の存在は分かりますが、赤い旗の存在は確認出来ずとても不思議な感じを体験しました。
赤色付近の反射率が改善された銀ミラーの効果と言えると思います。しかし色彩の改善ばかりでなく分解能も数値では表現できませんが確実に改善されている事例として紹介させて頂きました。
又、BINOを持ち込んだおり、松本さんより、BINOを運搬する方法などを、皆さんに紹介して欲しいとの御依頼がありましたので、10に1つでも皆さんの参考になる部分があればと、恥ずかしながらレポートを作らせて頂きました。
15cmBINOについても若干紹介させて頂きます。 松本さんの工作力、アイデアには足元にも及びませんが、改善の工夫を考える一時は大変楽しいものでして数々の失敗もありますが、成功した時の嬉しさは格別であることに免じてご覧頂ければ幸いです。
双眼鏡と違い、色々と工夫(お金を使わずとも)できるのも、BINOの良い点であると思います。15cmBINOも銀ミラー化できる日が近い事を夢見ながらのレポートでした。 松本さん有難うございました。
石井 邦雄
管理者のコメント;
4月22日に岡山県よりご訪問くださり、WO80-BINO用のEMS-Lセットの銀ミラー化(EMS-ULへのupgrade)を施工させていただきました。 その際、同BINOのご工夫の数々に非常に感心し、当リポートをお願いした次第です。 今回、非常に懇切、詳細に多くの画像を含めてご説明くださいました。
ごく最近になって、小型のPCやスマートフォンでリアルタイムの天体のローカルな位置情報(高度角と方位)に簡単にアクセスできる時代に至り、BINOの高度角と方位を何らかの方法で表示させることで、天体の確実な導入支援が可能になることに 石井さんもいち早く気付いておられ、デジタル傾斜計と方位のアナログ目盛りを巧みにHF経緯台に組み込んで 実際に使用しておられました。
その際、当方が方位表示の試作用に確保していたデジタル分度器をお見せしたところ、同じ物を入手され、当方より先にHF経緯台に見事にインストールされ、実用性を実証しておられました。 実は、5月7日に15cm-BINOのEMS-LSの銀ミラー化で再度ご訪問くださった時に、現物を見せていただき、大変感心した次第です。
石井さん、貴重なお時間を割かれての懇切なご投稿、誠にありがとうございました。 よろしければ、また15cmF5-BINOのリフォーム(銀ミラー化)につきましても追加のリポートをいただけましたら非常に幸いです。