Focuser Precessing -2 (15cmF5-BINO)

Rod-shaft holder base is set.

 試作当初は、よりシンプルなチャックタイプの同軸クランプを採用しましたが、固定力が足りなかった(微動時にスリップする)ため、この方式に変更しました。
 直接クランプするのはロッドですが、結果的にドローチューブの粗動伸縮を阻止します。クランプの力がドローチューブの軸に影響しない構造になっています。

 ”ドイツ式赤道儀にブランドの屈折鏡筒、そして接眼部には裏像の天頂プリズム”という、望遠鏡のステレオタイプが、ほとんどのマニアの脳裏に焼き付いていますね。

 そして、フォーカサーは重厚なラックピニオン。3.5インチクラスの重厚なフォーカサーは軽く15㎝アクロ屈折1本の価格を超える。剛の論理だけで口うるさいマニアに媚びて行った結果が、皆重厚なモンスターになっている。(重厚なフォーカサー、重い屈折鏡筒。)
 こうして、独創的なフォーカサーを受け入れてくれるBINO依頼者には感謝しかない。
 EMS-BINO自体が、剛の論理から卒業し、柔の手段に目を開いたことで実現したものです。

Focuser Processing of 15cmF5-BINO

 短期の入院等があって、15cmF5-BINOの製作が一時滞って申し訳ございません。
同BINOのフォーカサーは、外部パーツ(フォーカサー)をそのまま移植するのではなく、鏡筒フランジ自体をフォーカサーの外筒ハウジングとして利用するもので、失敗すると替えの部品がないので、慎重に作業しないといけません。施工個所はさほど多くないものの、穴位置は互いに関連しており、結構混乱します。

フランジ自体の加工はこれでほぼ完了で、一段落です。
外径100(内径90)のパイプがドローチューブになります。

完成形はこんな感じです。(前回作、今年4月)
足し算ではなく、引き算の発想なので、追加重量はほぼ相殺されます。

魅惑の乗鞍天文遠征(20cmF7-BINO) by Ichiro-San

Comment by Matsumoto/ 管理者のコメント;
またまた、ご自身のブログに興奮の体験記(魅惑の乗鞍天文遠征)を掲載いただきました。

 前回も指摘しましたが、世界広しと言えども、20㎝のBINO(しかも屈折)をこれほどの頻度と”強度”で運用しているのは、Ichiroさんだけのはず。(”強度”というのは、自宅付近で妥協するのではなく、最高の空の条件まで遠征するという意味。)
 実際に運用している方の”言”は重い。

Caster setting on the VIXEN tripod

外部部品のキャスターの穴径=25mmに対して、三脚末端径=29mmということで、対策を承りました。

ネジが意外に太かった。(M16 P=2) 手持ちのタップはM12までだ。
旋盤加工になるが、通常使っているバイトが穴径に入らない。

そこで、昔使っていた卓上ミニ旋盤用の小さい内ネジ切りバイトを使ったが、かなりの時間を費やした。

ネジの緩み防止のために接着したので、しばし待機。

完成!

Another Filter-slot-Sleeves completed !

12/11~14日まで、当方の都合により、お問い合わせへのご返信が出来なくなります。

*ご注意:フィルタースロット付きの2”スリーブの全高=70mmで、標準の58mmよりも12mm長くなります。合焦の余裕を事前にご確認ください。