松本の光学講座 2024;Roundup-5 / 総まとめ-8/ Your real field of the best view/ あなたの眼の本当の視野?

ちゃんと見えているのは視野のごく中心(網膜の黄斑部中心窩付近)のみ!

 今日は、皆さんをがっかりさせるために記事を書いています。^^;
視力が1.0以上あるのは、せいぜい、腕を伸ばして立てた親指の爪の面積!
信じられますか?
 どうしてこうなるか? ですが、網膜で視力に関与している錐状体視細胞は、網膜の黄斑部の中心窩という、非常に狭い範囲だけに集中しているからです。角度にして1度程度でしょう。
 視野周辺は、桿状体視細胞が多く、視力は非常に悪く色盲で、明るさの感度は錐状体視細胞よりもはるかに高く、望遠鏡で暗い星雲や彗星を見るときに、そらし目(Averted Vision)を使う理由です。

 100度の視野の最周辺までの点像に拘った、超高級アイピースを完全に否定するわけではありませんけどね。同時に、こうした私たちの眼の特性も理解しておくと、財布を軽くしてまで、あるいは重すぎるアイピースでバランスの調整に苦慮してまでして、そうしたアイピースに拘る必要性について、また、違った判断も出てくるだろうね。
 とかく天文マニアは重箱の隅をつつくのが好きなんだけどね。メーカーさんもそうしたマニアに媚びた製品開発をして、今の製品の現状に至っているようですね。
 この人間の視野と視力の特性、嘘だと思ったら、腕時計(秒針付き)を2つくっつけてデスクトップに並べ、秒合わせをトライしてみてください。片方の文字盤を見ている時には、もう片方の文字盤は見えていませんから。