Great success on the customize of the focuser / フォーカサー改造、大成功!

As it is clear by the photo, the left is “Before” and the right is “After”.
Both of the draw-tubes are fully extended. The stroke is not needed as long as 60mm, but I attached importance on the holding length by the outer tube for the best precision and rigidness in the operation.
左が before で、右がafter です。
両方共最大に引き出した状態。実際、ストロークはこれほど必要ないのですが、外筒による保持長を確保した結果です。(機能重視;摺動の精度、剛性)

 

The drawtubes are fully contracted. The customized one, the right in the photo, will drastically save the back-focus. Note the zero-profiled draw-tube head of the right one.
ドローチューブを最も縮めた状態。以前から申し上げているように、オリジナルのトップ部品が不適切で、より太い光束の確保のために非常に損をしています。もちろん、バックフォーカスも損ねています。
右の改造後ですが、前回、「ゼロ・プロファイル」と予告していた意味をご理解いただけましたでしょうか。
(実はこの外筒端面U字カットの原理は、EMSの2インチスリーブにも適用していまして、31.7→50.8ADがわずか2mmの追加光路長で使用できるのですが、その2インチスリーブを天地逆に使用しておられる例を見てがっかりしたことがありました。^^;)

The larger  the better is the size of the draw-tube, but it, 60mm in diameter, is the maximum size to replace for the original one, by reusing most of the parts of the focuser.
ドローチューブは太いほど良いのですが、基本構造をなるべく崩さずに(元のパーツを極力再利用して)最大限の径のドローチューブに換装したところです。(以前やっていたカスタマイズは、オリジナルのドローチューブの手前末端部の改造とドローチューブのカットのみでしたが、加工は結構面倒で、むしろ新規な太いドローチューブを換装した方が有利と判断した次第です。もっとも、今度は外筒内径を削る作業が大変ですが、見返りは十二分にあります。)

 

Approximate experiment assuming the F-ratio of “5”, F5 of the objective lens and the light path of the EMS. This experiment is assumed the OTA as 10cm-F5.  You can see that the original situation is rather hard to get the full aperture of 10cm with EMS.
10cmF5の対物を想定して各々の被写体やカメラの相互距離を目算で設定して撮影しました。
オリジナルのフォーカサーのままで鏡筒だけ切断した場合、この写真のように、F5のフル口径確保は難しくなります。(口径が大きい時は距離を調製して撮影するので、F5シリーズでのケラレの状況はこれと大体同じになるはずです。)

 

Here is the drastic effect of the customizing of the cheap focuser.
改造後の写真です。劇的な効果がお分かりと思います。

But above all, the utmost merit of this customizing is the enhanced quality of the mechanism as a rack and pinion focuser.  The movement is silky smooth and there is no backlash. It has come to be the level of the FeatherTouch focuser.
しかし、上記の効果にも増して、確認できたさらに大きな副産物は、今回の改造によって、ラックピニオン-フォーカサーとしての性能が飛躍的にアップしたことです。まあ、一品手作り的に旋盤で内外筒の摺合せをしているので、当然なのですが、フェザータッチ・フォーカサー並の操作感と剛性、精度を得ることができました。ラック部以外にはグリスも使用していないので、手が汚れることもありません。(摺動部にはテフロンテープを使用)

もちろん、ご予算が許せば高級な low-profile なフォーカサーに換装すれば良いだけのことですが、比較的小口径(12cm以下)で、資源を有効に活かしたい方には良い選択肢ではないでしょうか。(15cmF5-BINOとなると、やはりもっと大きなフォーカサーが欲しい。)