The core part of the CAPRI102ED-BINO / CAPRI102ED-BINOの基礎構造です。

You might not believe if I say this bizarre shaped piece, which looks like a phychological test chart, is the core part of the CAPRI102ED-BINO in the making now. Actually it is! A single band which hold each OTA has a dove-tailed bracket that slides in the core part, dove-tail holder, for the IPD adjustment.

「これが、製作中のCAPRI102ED-BINOの主要部です。」と申し上げても、信じていただけないかも分かりませんが、 前に製作したFL71-BINOでの成功経験を元に設計していますので、まずうまく行くと確信しています。

原理構造はFL71-BINO(当コーナーの9月初頭以降の記事をご参照ください。)と似ていますが、このモデルでは、鏡筒には全く手を加えず、鏡筒の振りの微調整機構も装備した非常に使い安い基礎構造を予定しています。

お察しのように、このパーツが2本の鏡筒の中央に配置されます。 そして、左右の鏡筒は、それぞれ15㎜幅の特製のバンド1個のみで保持するのですが、そのバンドの内側半分はブラケット構造にし、上下端面は上の主要部品(アリミゾ)に合わせたアリガタ加工を施します。

当然ながら、15㎜厚のバンド1本では、視軸が安定しませんので、保持と調整を兼ねたスタビライザーシャフト(12㎜φ長さ100㎜くらい)を2本、上記バンドブラケットに貫通させて強固に固定しておきます。 シャフトの両端には、鏡筒に向けた先端樹脂の調整用の(押しネジ)セットビスをセットします。(4点支持で、かつその中央を1個のバンドで強く引き寄せるのですから、鏡筒の固定は万全です。)

それで、一見たった15㎜厚のバンド1個で保持されているかに見える鏡筒は、ほぼ100㎜の幅の鏡筒バンドで保持されるのと同じことになるわけです。 シャフトは、鏡筒の中心に向かって互いに90度となるように配置するので、傾斜X-Y調整(多くのXY調整式ファインダー脚がそうですね。)機構となり、初期調整は非常に簡単です。

上の部品の4箇所のU字の切り込みは、そのシャフトを小目幅時に収納するクボミです。 この方式が成功しますと、125SD-BINOクラスまでのBINOにこの構造が適用出来、BINOの構造が従来と比べて、飛躍的にシンプルになります。 4本の短いシャフトは、左右の鏡筒の間に隠れますので、外見的にもほとんど分かりません。

通常の単体鏡筒でも、一対の鏡筒バンドとアリガタは普通、常時セットして運用しますので、この新型のBINOも、上記ブラケット付きバンドを構成鏡筒の一部と見なしますと、何と、BINOの構造部は上の写真のただ一つの部品だけ、ということになります。

このBINOは、Nexstar 8SE Mount に搭載する予定ですが、鏡筒バンドの外側のピースの外側面に標準アリガタを固定して架台にセットします。 アリガタのセット位置でバランス調整できますし、ハンドルはGoTo架台故に省けます。(←さらなる軽量化) 目幅調整は、架台に固定するのと反対側のバンドの外側にセットした小さい取っ手を押し引きして行います。 その点、Nexstarは片持ちなので好都合です。一見、剛性に不安を持たれるかも分かりませんが、常識的なベースプレート上のスライドマウントに鏡筒等を積み上げた構造と違い、アリガタと同じ面内で操作するので、偶力の発生がなく、目幅調整はスムーズに行える公算です。 また、目幅調整は片方の鏡筒のバンドを押し引きしますが、左右のバンドはそれぞれが中央のアリミゾパーツの中で保持されて連動しますので、片方の鏡筒のみが移動するのではなく、中央パーツを基準にしてシンメトリックに鏡筒間隔が変化します。 このことは、単なる外見の審美性の追及のみならず、共通アリミゾ内の連動や同時クランプ操作により、片方の鏡筒だけのスライド機構で生じ勝ちな、目幅移動時やクランプ時の相対的な光軸ずれを未然に相殺するという大きな副産物も期待できるのです。

Nexstar 8SE Mount arrived / Nexstar 8SE Mountが届きました。

Nexstar 8SE Mountが届きました。 予想以上にしっかりしています。 Webの情報では曖昧だったアリミゾクランプは、簡略なネジ押しではなく、ちゃんとした面押しになっていました。(右の写真の黄色い矢印) クランプノブを軽く締めただけで、VIXEN規格の標準アリガタを強力に把握します。 RS232Cケーブルもちゃんと附属していました。(販売店の営業方針から別売にしている場合もある)

さっそく、SkyFiをセットし、iPhone上のSkySafari3-Proで屋内シミュレートしてみましたが、単なる機械任せで無味乾燥なものだったはずのGoto架台の導入操作が、それ自体が実にスリリングで楽しい作業であり、Gotoでありながら、単なるGotoでない、全く別物に変貌していることを実感しました。 常に望遠鏡の目標をリアルな天空図上で把握しながら観察者が能動的にコマンドするので、Gotoでありながら、PushToに迫る臨場感と共に望遠鏡が制御できるのです。 この感覚を文章で表すのは難しいですが、このスタイルがこれからの観望手段に革命をもたらすことは間違いないと思います。 以下の動画は、SkyFiとは別のWIFIアダプターのデモですが、このようなことが出来るわけです。

http://www.youtube.com/watch?v=aeCRm3A2p3Q

ただ、この動画はプレゼンのプロが華麗に仕上げたようですが、観測家ではないようで、肝腎の、ターゲットカーソルが星図上を滑らかに這う映像が抜け落ちています。 私としてはそこをお見せしたいと思いました。携帯端末の画面上で、行きたい所をタップし、Gotoを押せば望遠鏡は素早くそこを目指し、高速で少し行過ぎてからまたスーっとゆっくり引き返して正確に目的地で止まります。 もちろん、マニュアル(PushTo)的に縦横斜めに動かすことも出来ます。どちらにしても、SkySafariの画面上には、あなたの望遠鏡の視点が常に表示されているわけです。

EMS-UXL of the specialized mechanism, focus compensator / ピント補償付きのEMS-UXL

Here is the Specialized EMS-UXL with an ultimate mechanism, focus compansator while adjusting the IPD. Look at the photo 1. The left EMS unit has the helicoid most contracted, maximum IPD, and the inner sliding tube most extended.
The right EMS unit has the helicoid most extended,minimum IPD, and the inner sliding tube most contracted. Namely, the total light path is constant.

ピント補償機構付きのEMS-UXLです。 今年の双望会でのデビューとなりますが、どなたのBINOかは、当日の お楽しみです。^^;

達成した機能に対しますと、メカは信じられないほどシンプルです。 写真1をご覧ください。 通常なら単純なバレルの部分が二重チューブになっています。 外筒が本来のバレルで、3.5インチのフェザータッチ(FTF) ならではの、100㎜φバレルになっています。差し込む部分はテーパフランジになっている先の19㎜です。(9月27日の記事を ご参照ください。)
(写真1の)左の第1ユニットのヘリコイドが最短に縮んだ状態(最大目幅)で、この時、内筒は最大に引き出されています。 右の第1ユニットでは、ヘリコイドが最大に伸びた状態(最小目幅)で、逆に内筒は一番奥まで引っ込んでいます。つまり、光路長の 収支が常にほぼゼロになっているわけです。(光路長一定)

EMSは内筒に固定していますが、内筒は外筒に設けたベアリングとスライドガイドによって自由スライドする機構 になっています。 それでは安定しないと思いますか? いえ、その心配は全くありません。 ヘリコイドの上側と外筒がヒンジ付きのロッドでリンクしてあるからです。 ヘリコイドは加重や外圧で伸縮しませんし、 ロッドの長さも一定しているので、ヘリコイドを回転させない限り、自由スライド部はびくともせず、完全固定と同じに 振舞うわけです。 まだ信じられない方は、双望会会場でどうぞお試しください。^^

このピント補償機構は、厳密には、平均目幅の64㎜くらいで微分的に成り立つように設計しており、フルストロークでの数学的な厳密さは ありませんが、実用上はピント移動が生じないと見なせます。(目幅を変える時は 観察者が代わる時ですから、尚更ピント維持の数学的な厳密さは無意味と言えます。(これを悟るのに、 長い年月を要しました。^^;))  これは、EMSのX-Y光軸調整と同じ考え方です。 (こちらも大きくノブを回転させると弧を描きますが、正常な使用範囲であれば像は直線上を動きます。)

このリンクロッドは、遊びの極めて少ない高精度なヒンジ機構により、ヘリコイドを回転方向の外力から守る、頼もしいスタビライザーの役目も、副次的効果として帯びています。
また、写真1でお分かりのように、初期の像の回転調整等のメンテ時にもロッドを外す必要はありません。 ロッドもスライド機構も全てが一体の第一ユニットとして扱える等、ピント補償機構が各種メンテの 障害にならないように配慮しています。

このBINOの鏡筒(中心)間隔 D=190㎜ですが、第1ハウジング→ヘリコイド→第2ハウジングのサイズダウンの 流れが非常に美しく仕上がりました。

Binoscope check by a Bino-viewer / 双眼装置を用いたBINOチェック法

I have made adapters for a Bino-Viewer to use it as an excellent Binoscope checker. If your Binoscope is perfectly collimated, you will see a single merged image, and otherwise, you will see double images according to the extent of the deviation of the collimation.. You can check not only the deviation of the collimation, but also the inclination of the images.

You will need a loupe or powerful reading aid, unless you are very young, to see the targets clearly with this device.

双眼装置を理想的な BINO-CHECKER にするアダプターを試作してみました。 結果は上々です。 ただ、老眼世代の方は、度の強い老眼鏡か、ルーペ類を 準備しないと、像は見にくいでしょう。^^; (眼前20㎝くらいに出来た空中像を観察することになるので)

これだと、同時比較ですので、像のズレも傾斜も一目瞭然です。(少なくとも、お手持ちの双眼装置の光軸精度のレベルまで、BINOの光軸を追い込むことが出来ます。)

ただし、この双眼装置を使用した方法にしても、またBINO-CHECKERを使用した方法にしても、 アイピースを排除したBINOの基礎部分の光軸をチェックしているわけで、アイピースを装着後の 最終チェックには、個々の技量に異存する部分がありますので、BINOユーザーの皆さんには、 当サイトを隅々までお読みいただき、調整技術向上のための精進を常に怠らないでいただきたいと思っています。^^;

(9月26日追記) BINOの光軸の平行度を地上の有限距離のターゲットでチェックする際には、 ジグのタイプにかかわらず、目標の近さに比例して視差が発生していることを考慮する必要があります。
どんなに優れた道具でも、原理を理解しながら使うことが大切で、ブラックボックスの感覚ですと、 せっかくの道具も活かせません。 当サイトを、必要(と思われる)な部分だけを”つまみ食い”されることは むしろ有害なことが多く、内容は全てが関連していますので、隈なくお読みいただけましたら幸いです。きっと 新たな発見をされることを請合います。

Bino checking adapters for a Bino-Viewer/ 双眼装置を用いたBINOチェック法

I have made adapters for a Bino-Viewer to use it as an excellent Binoscope checker. If your Binoscope is perfectly collimated, you will see a single merged image, and otherwise, you will see double images according to the extent of the deviation of the collimation.. You can check not only the deviation of the collimation, but also the inclination of the images.You will need a loupe or powerful reading aid, unless you are very young, to see the targets clearly with this device. 
 双眼装置を理想的な BINO-CHECKER にするアダプターを試作してみました。 結果は上々です。 ただ、老眼世代の方は、度の強い老眼鏡か、ルーペ類を 準備しないと、像は見にくいでしょう。^^; (眼前20㎝くらいに出来た空中像を観察することになるので)
 これだと、同時比較ですので、像のズレも傾斜も一目瞭然です。(少なくとも、お手持ちの双眼装置の光軸精度のレベルまで、BINOの光軸を追い込むことが出来ます。)
 ただし、この双眼装置を使用した方法にしても、またBINO-CHECKERを使用した方法にしても、 アイピースを排除したBINOの基礎部分の光軸をチェックしているわけで、アイピースを装着後の 最終チェックには、個々の技量に異存する部分がありますので、BINOユーザーの皆さんには、 当サイトを隅々までお読みいただき、調整技術向上のための精進を常に怠らないでいただきたいと思っています。^^;
(9月26日追記) BINOの光軸の平行度を地上の有限距離のターゲットでチェックする際には、 ジグのタイプにかかわらず、目標の近さに比例して視差が発生していることを考慮する必要があります。
 どんなに優れた道具でも、原理を理解しながら使うことが大切で、ブラックボックスの感覚ですと、 せっかくの道具も活かせません。 当サイトを、必要(と思われる)な部分だけを”つまみ食い”されることは むしろ有害なことが多く、内容は全てが関連していますので、隈なくお読みいただけましたら幸いです。きっと 新たな発見をされることを請合います。

How to use the FL71-BINO / BORG-FL71-BINOの使い方

When you find the IPD knob so stiff to turn, use both of your hands(pohoto1), or move the OTAs directly(photo2).

Photo 3 is the ultimate Red Dot Finder of almost perfect transparency.Manias would quickly know the function of adjustment knobs, but I made an instruction image for sure.

目幅ノブが固くて(指の力に対して)回しにくい場合は、写真1のように、両手で回すか、写真2のように、直接鏡筒のヘリコイドより手前の部分を持って開閉してください。(長めのノブを手前側に延ばせばもっと楽に回せるのですが、コンパクトに仕上げたBINOのため、手前にノブを配置するスペースがありませんでした。またノブが渋めなのは、精度剛性維持のためとのtrade-offとご理解ください。 また調整の前にはクランプレバーを緩めておくことをお忘れなく。尚、レバーの向きは、引っ張ってから回すことにより、自由にセットできます。)

通常の光軸調整については、右のEMSの第1ユニットのX-Y調整ノブをご使用ください。使い方は、15cmF5-BINO(version8)の項目のこちらを参考にしてください。 ただし、15cmF5-BINO(version8)の、BINO本体のねじりによるキャリブレーションは当機では禁物です。

また、X-Yノブの回しすぎが禁物なのも、再三申し上げている通りです。 回し過ぎるのは、BINOの基礎構造が狂ったか、眼に斜位があることが多いので、ご相談ください。(X-Yノブの回しすぎについては、無茶苦茶をする方が多いので、強めに警鐘を鳴らしましたが、至近距離でXノブを反時計回りに多めに回すのはやむを得ません。また、”まじめ”な方は、そう神経質になることはありません。^^;)

写真3は、お勧めの Option(¥3,800) の Red Dot Finder です。 ほぼ完璧な透過率(100%近い)で、圧倒的に明るい視野と、on-offを兼ねた無段階光量調整、さらにX-Yの光軸調整機構が特筆すべき特長です。 段階式の輝度調整タイプでは、最も暗くしても、最高の空の下では眩し過ぎることが多いですが、これは無段階に消燈まで減光しますから、どんなに暗い空の下でも使用できます。 日射を強く反射する地上物や昼間の空ではドットが見難いこともありますが、その他の条件では、最大輝度にすれば昼間の景色でも大方使えます。(手で前方を瞬間的に遮蔽しながら使えば、いくら明るい対象にも使えます。)

Adjustable cursol for the Versago-II Mount / Versago-II マウント用のカーソル

I had noted the Versago-II Mount for its high potential of the analogue setting circle.But, at the same time, there were some things to be customized or corrected for the actual use.The reversed azimuth ring I had quoted on August 27th at this corner is one of them..This time, I made the new cursols that were imperfect on the original set.Altitude cursol, acrylic plate, is made adjustable for +-2 degrees.(photo1) It is set on the end of the dovbetail of L bracket.While, azimuth cursol has no need to be adjustable because the azimuth ring is rotatable. Now, the setting circles will work perfectly.

Versago-II マウントの目盛り環が実用になるために、方位目盛り環の反転と、高度、方位に新たにアクリル製のカーソルをセットしました。 方位のカーソルは固定式で、目盛り環を回して初期設定が行えます。 高度については、カーソルの方を±2度程度調整できる構造にして、初期設定を可能にしました。 それぞれのカーソルのセット箇所は写真の通りです。(高度のカーソルはLブラケットのアリガタの端面にセット

A simple bracket for the dot finder / ドットファインダー用ブラケット

It was so late at night that I could not up the comment about FL71-BINO yestreday.It proved to be a great success as an optical system, too, by the actual viewing test I did this morning.

Now, where and how should I set the finder? After the careful considerations, I decided the best place and design.

昨晩は仮組み立てのBINOの写真をUPするのが精一杯で、コメント出来ませんでした。今朝、さっそく地上の風景で実視テストを行い、光学的にもこのBINOが大成功だったことを確認いたしました。

次はドットファインダーをどこに、どうセットするかです。 しばし検討した結果、左の写真の位置がベストと判断しました。 アリミゾプレートの角に倣う構造にしたので、再現性もあるはずです。 固定ネジは、当然、脱落防止対策済みです。 ファインダーを撤去した後に、アリミゾユニット等の突起物が一切残らないようにしました。 あくまでBINOの本体はシンプルなままです。

ブラケットが高く見えますが、このくらいないと、90度対空では使い物になりません。これでも、2インチアイピースの見口よりも低いです。

これで、パーツの加工が全て完了し、未処理部品のアルマイトと塗装の工程に進みます。