Hit on a great IDEA !! / 完璧な解決策(フランジ加工:15cmF5-BINO)

I have reached an optimum solution for replacing the original focuser for the larger commercial one.

まさに”窮すれば通ず”、理想的な解決策が閃きました。 フォーカサー外筒の末端リブの受けは平坦でないといけないという固定観念を捨てたところ、道が開けました。 鏡筒フランジ開口部の内径をフォーカサー外筒ぴったりに加工した後、フランジの中側から挿入すると、フォーカサー外筒のリブがフランジ内径の円錐面に当たって自動的に完璧な軸出しが出来ていることに気付きました。後はフランジの3方からセットビスで外筒末端のテーパ面を押すだけで完璧に固定できます。 もちろん、回転位置も自由に調整できます。(つまり、フォーカサー末端部の追加工が一切不要になった、ということです。^^)

長くお待たせしていますが、ほぼ即納を達成するための準備だったことをご理解いただけたでしょうか。 こうしてパーツを徹底してモデュール化すれば、BINOは作らずに構成できる^^;ようになるのです。^^(EMSと中軸架台だけでほぼBINOになる。)

How the thrust bearing is installed in the horizontal axis (Center Mount) / スラストベアリングの内蔵方法(中軸式架台)

前回の組み立て時にもご説明していますが、あまり見ていただいている手応えがない(ご質問も激励もない^^;)ので、改めて、より詳しくご説明します。スラストベアリングの外径=70mmで、内径=50mmです。 一方、水平回転軸径=60mm(≒ドラム内径)ですが、これをどうやって納めましょう?(左端の写真)水平回転軸基部を分離式にしたわけです。基部がテーパフランジ構造になっている(写真では死角)のは、延長ピラーと接続するためです。(基部分離の考え方は、そのまま延長ピラーにも適用しています。延長ピラーの基部は、依頼者の方の三脚トップの仕様に合わせてカスタマイズします。また、水平回転軸の基部は、3/8インチ(大型カメラ三脚仕様)で統一することにしました。なぜなら、望遠鏡三脚と中軸式架台は直接接続することはなく、ほぼ必ず延長ピラーを介すため、延長ピラーと望遠鏡三脚との接続だけ考えれば良いからです。

(長くお待たせしていて申し訳なく思っておりますが、このコーナーを常に見てくださっている方々は、なぜ時間がかかっているかをご理解くださっていると信じています。依頼者の方と常にコミュニケーションが取れていますと、ご希望のOPTION等も製品に反映できることがあります。 一方、ずっと音信不通の方が、いきなり唐突に(納期の遅れを理由に)当方の人間性まで否定するようなメールをくださると、BINO作りはもう止めようという決意が固まります。)

X-Y knob limiter (Another breakthrough of the EMS!!) / X-Y ノブ-リミッター

The X-Y adjusting knobs also takes the role of assemble screws, so if you go on unscrewing the two knobs they will come off and fall down.Yes, there were no limiters on the X-Y knobs and there was a contract between I and the users of not turning the knobs too much.But I have found so many users are disregarding the rule and I decided to make limiters on the knobs.

X-Yノブの回し過ぎに警鐘を鳴らし続けて20年余り、ノブに原点矢印を付けてからはトラブルが減ったものの、根絶には至りません。しかし、私たちの手首の構造から、持ち替えないで自然に回せるのは±90度くらいかと思うのですが、一回転以上回す人は、つまみを持ち替えながら複数回回しているわけで、確信犯と言えます。

ただ、ユーザーさんを叱責するばかりでは限界があるようで^^;、こちらも何らかの対策が急がれると判断しました。 過去に何度か検討して、断念して来た経緯もありましたが、今回はシンプルなアイデアが閃きました。2回反射の正立光学系の開発 → 2分割ハウジングの採用 → X-Yノブの採用 →銀ミラー化 → X-Yノブにリミッターをセット、と、どうやらこれがEMSの進化の最後の節目となりそうです。

従来は、”ローレットつまみ”というローレット付きの一体ネジを使用していました。 このネジは組み付けネジを兼ねていたため、リミッターのセットは非常に困難で、現実的ではありませんでした。 そこで、ローレットナットという好都合な産業部品に目を付けました。 ネジ穴はバカ穴にしておき、皿ビス(注文中)を貫通させて、横からセットビスで所定の角度で固定します。 ローレットナットの底面にはCNCフライスでカム状の円弧加工を施しておきます。EMSハウジングのX-Yノブネジ用のバカ穴のごく近傍に(裏側から)細いネジで突起を立てておけば、ノブが180度以上回らないように制限をかけられるわけです。

一番ハードルが高かった部分が極めてシンプルに解決しました。 ハウジング側の施工は、X-Y用の2つのバカ穴の近傍にそれぞれ(突起セット用の)小さいネジ穴を施工するだけです。

FSQ106-BINO completed ! / FSQ106-BINO完成

The longest time ever has been consumed on thie single project.The sorter 2-inch sleeve is the same strategy for the scarece back-focus just as in the case of SWAROVSKI-X95-BINO.

2年超という、過去最長期間お待たせしてしまいましたが、ようやく完成しました。バックフォーカスが、本来ならアウト(全く足りない)の状態でしたが、まずは65φ用スリーブの実質(外部)profile をわずか9mmに抑え、SWAROVSKI-X95-BINOと同じ考え方で、2インチスリーブを少し短くしました。 写真のアイピースはこの状態で楽勝でピントが合います。 防塵フィルターを外せば、アイピースはさらに5㎜深く入ります。31.7サイズアイピースは全く問題ありません。

ただ、回転装置の使い方、架台セットの注意点、鏡筒着脱の注意点等々、ユーザーさんには、直接この場でご説明したい勘所が山ほどあります。 出来たら、一度お会いしたいものです。 ユーザーさんのご希望は、このフルシステム(回転装置ごと)をメインの据付(大型)赤道義仕様の反射鏡筒(40㎝クラスか?)に同架されたいということですので、バランスや使い勝手等、メーカーさんとも十分に検討される必要があります。

FSQ106-BINO almost completed / FSQ106-BINOほぼ完成

FSQ106-BINO on the rotative mount is almost completed.I will have almost no margine in the focus because it’s back focus is so scarece.

以前にも書きましたが、この鏡筒は バックフォーカスが非常に短く、また対物後群のレンズが接眼部のすぐ手間まで来ているため、フォーカシングは相当際どいところとなりそうです。 アイピースの種類によっては合焦しないものもあるでしょう。(元来、BINO用には選んではいけない鏡筒でした。 知らずに引き受けましたが、知っていたら確実にお断りしていました。^^;)

Another SWAROVSKI-X95-BINO completed (number-7) / SWAROVSKI-X95-BINO 7台目完成

 

Topping a polyacetal tip on the end of the screw is one of the painstaking tasks in my work.Center deep hole should be processed on the set screw in advance and the polyacetal tip will be pressed into it.Six of the polyacetal tipped M4 set screws and three of M3 screws without tips are required in the adapter.

目立ってしまいますが、SWARO-BINOは、通常のBINO製作の合間にこなしておりますので、ご了承ください。(なるべく掲載しないようにしています。^^;)

最上の写真は、接続用のアダプターに用いる、先端ジュラコンのセットビスについてご紹介するものです。先端ジュラコンチップ付きのビスは規格品が市販されていますが、非常に高価なのと、目的にぴったり適合する製品がないため、自前加工をしています。 M4のステンのセットビス(芋ネジ)に深穴(2.5φ)を開け、そこにジュラコンチップを圧入します。 写真から、チップは根っこの方がずっと長いのがお分かりになると思います。

片方のアダプターにつき、このM4のチップ付きセットビスが6本、チップなしの通常のM3のセットビスが3本必用です。 何でもなさそうな部分で結構手間がかかっている例をお示ししました。^^; (SWARO-BINOユーザーになられる方は、このアダプターの構造や接続(分解)方法等、過去の製作情報をよくお読みいただき、理解しておいてください。(このコーナーの製作工程全てがマニュアルです。))

 

FSQ106-BINO near completion / FSQ106-BINO、完成間近

The rotative unit being made over is near completion.

作り直していた回転装置がもうすぐ完成します。鏡筒の大きさ(太さ)や重量に対する対策をより強化しました。 トップのベアリングユニット下部のローレット部品もその一つで、重い鏡筒等を一々撤去することなく、初期(またはそのごのメンテでの)のテンション調整が楽に行えるようになりました。 軌道リングは、内径はもとより、厚みも増しています。

依頼者の方のご計画は、このシステムがメインでなく、現在製作中の大口径の望遠鏡システム(ドーム内設置)にサブ的に回転装置ごと設置されるそうですが、バランス等、しっかり考慮していただきたいものです。(かなり心配です。^^;)

Example of the rotative device for a binoscope on an equatorial. / モデュール化した回転装置の利用例

I have just received the acknowledge e-mail with some photos from the lucky guy who got the first moduled rotative mechanism for an equatorial mount.He has proved the success of the modularity of my rotative mechanism for a binoscope on an quatorial mount. Because, he could set his EDT80mm OTA onto the system to form an equatorial version of the fine binoscope, just as easily as a piece of cake.

最新型の回転装置を get された方から、さっそく、感激のメールと共に画像が送られて来ました。 全く何の問題もなくEDT80mm(通常は汎用スライドマウントで経緯台モードでご使用;鏡筒は元の段階で40mm短縮加工済み)をセットされ、新型回転装置のモデュール化の成功を証明してくださいました。

モデュール化とは、各々のパーツが光軸精度に責任を分担する方法のことです。従来の考え方は、複雑に組み立てたBINOの光軸の平行度の(誤差の)収支を最終的にゼロにすれば良いという発想でしたが、最近の私の考え方は、構成パーツそれぞれに光軸の精度を最大限確保させる(責任を持たせる)ものです。

たとえば、鏡筒にアリガタを何らかの方法でセットするとしましょう。 そのアリガタが鏡筒の光軸と極力平行になるように、設計上も工作上も(再現可能な範囲で)最大限の努力をするわけです。 他の全ての構成パーツがそういうふうであれば、それらを組み合わせても、BINOに組み立てた時の最終的な光軸は、最初からかなりの精度で収束することになり(経験的に立証された)、EMSのX-Y調整の安全圏に納まる、というわけです。 このことを、ここ数年(喉を枯らして)私はモデュール化、と言って来たのですが、やっとお分かりになったでしょうか。^^;

Equatorial rotative module / 赤道義用回転装置(BINO用)

Now it is ready to be shipped. The inner parts were anodized from the stage of 6/7 article.

出直しのために作り直しとなった回転装置ですが、パーツのアルマイトが完了し、明日ラッキーな方の元に嫁ぎます。^^;(モデュール化(汎用化)タイプの回転装置、第1号機)

Rotative mechanism (FSQ106-BINO) / FSQ106-BINO用の回転装置-1

 

 

This is the combination of the moduled rotative mechanism and the slide unit I had developed before. Note the XYZ axised penetrations of the columns that have resulted in the simplest structure inattaining the double function.

モデュール化した回転装置と、すでにモデュール化に成功している新型のスライドユニットが合体しました。(というか、一部がその機能を兼ねます。) 3本のジュラルミン丸棒による XYZ-軸状の(擬似)相貫構造が、本来の回転子と鏡筒の水平保持ベース(スライド機構)を極めてシンプルに達成していることにご注目ください。