125SD-BINO is finished just in time for the delivery tomorrow.
大変お待たせしてしまいましたが、125SD-BINO、明日のお引渡し(於当店)に間に合いました。
Innovation of Astronomical Telescope
正立ミラーシステム(EMS)を開発した松本龍郎のサイト。 たった2回の反射で天体望遠鏡の像を正立像にします。
Tatsuro Matsumoto; Inventor of the EMS, Erecting Mirror System. EMS offers non reversed upright image with no additional undesirable abberations.
日英併記としましたのは、海外向けの他、国内の方にも、より多い情報量を効率良くお届けしたい(共有したい)からです。
両者は必ずしも同一内容ではございません。英語の方がよりストレートに表現できる場合もありますし、両言語で内容を補完し合っていることもございます。
FACEBOOKでは、よりリアルタイムな情報とユーザー様からのフィードバックが見れますので、そちらもぜひご参照ください。
Please check my FACEBOOK, too.
You can see the older posts at the Internet Archives,too.
傾斜センサー AAS-2 は、3軸加速度センサーを用いた傾斜角度を直接計測するセンサーです。新たに WiFi 機能を内蔵し,水平エンコーダーをつなげるだけで,天体の導入支援システムを構築することができます。
【本センサーの特長】
架台や鏡筒への取付位置を選びません
架台や鏡筒に取付けるだけで傾斜角を計測するので、従来のようなロータリーエンコーダー取付のためのスペースが不要で、特に EMS-BINO 用中軸式架台等には最適です。
架台の水平出し不良の影響を受けにくくなります。 センサーは、重力方向に対する鏡筒の傾斜角を直接計測するので、架台の水平出し不良による導入精度低下の影響を受けにくくなります。
WiFi 機能を内蔵しており,iPhone/Android と直接接続可能です。センサーに水平エンコーダーと電源をつなぐだけで,iPhone/Android のSkySafari と直接接続可能で,導入支援システムを簡単に構築することができます。
(この導入支援システムにより、NEXUS等の外部WIFIアダプターが不要になります。)
★2016年7月14日追記:
Android系のスマホ/タブレットで接続しない機種があることが判明しましたので、以下に現状での(Android系の)ホワイト&ブラックリストを提示させていただきます。(iPhone系は問題ありません。)
★現状では iPhone 系が無難のようです。 鋭意研究と改良を進めておりまので、なにとぞよろしくお願いいたします。(ホワイトリストは、新たな機種での接続が確認でき次第に追加させていただきます。)
【傾斜センサー本体】
image 1
【本センサーの仕様】
・ 電源電圧 5~12V 消費電流 約 160mA
・ センサ分解能 10000 ステップ/360度(水平/垂直とも,ユーティリティソフトにより可変)
【鏡筒への取付例】
鏡筒へはベルクロ等で取付けます。
image2
【システム一式】
センサに水平エンコーダーと電源をつなぐだけで動作します。
image3
Innovative PushTo system, AAS-2.
Here is a “YOUTUBE” of the first successful experiment of the altitude sensor with WIFI.
今日これから依頼者の方との対面なので、AAS-2をセットアップして待機しています。
Counter weight and handle system are attached. The vertical balance is so critical that the mount should be adjusted. The moduled structure was very helpful to adjust the balance by changing the spacer under the dovetail.
I have learned a lot this time, too. I can say ” Yesterday’s conviction is Today’s regret.” This is how I have come where I am.
ハンドル(兼カウンターウェイト)ユニットを取り付けました。 カウンターウェイトは、鏡筒前後のバランスを調整するものですが、鏡筒上下のバランスも同様に重要です。 カウンターウェイトの追加により、重心が下がり過ぎたため、マウントホルダーのアリガタの下にスペーサーを入れて調整しました。 この調整はミリ単位で劇的に効く、微妙なもので、逆に言えば極めて有効な調整手段です。 BINOシステム全体のモデュール化が功を奏し、BINO本体側には全く手を加えることなく鏡筒天地方向の微妙なバランス調整が可能になりました。 今回も、「昨日の確信は今日の反省」という体験が多く、非常に勉強になりました。
ドットファインダー(Red Dot Finder/ option)も取り付けました。 ドットファインダーが天文マニアに普及して長いので、説明不要と思っていたのですが、意外にも、まだ結構知らない方がおられるようなので、ご説明します。 文字通り、赤い光点が無限遠に投影(虚像です)されるものですが、これをレーザーサイトと混同しておられる方が意外に多く、驚かされます。 これは、ビームを外に向けて照射するものではなく、透過窓(ガラス)に投射した赤色LEDの光が反射して戻って来る光を観察するもので、光点の虚像が無限遠に結像するように工夫された道具です。 透視型なので、当然正立像であり、視差が生じないという大きなメリットがあります。
もう一つ驚かされることは、大方の天文マニアが、ファインダーを正しく覗けないことです。 まず、ファインダーを片目つぶって覗くようなら落第です。 特にドットファインダーは、望遠鏡のようにアイポイントという概念がなく、わざわざ覗き口に眼をくっつけて覗く必要はありません。 数十センチ離れていても全く問題ありません。 また、ドットファインダーは、両眼開放で覗くのが基本です。 左右の視線を完全に平行にして覗くのです。 そうすると、夜空全体の視野の中に赤い点だけが浮かび上がります。目標が見えている必要は全くなく、星座中の確信する場所に赤い点を持って行けば、確実にBINOの視野に目標を瞬時に捕えられます。 そして、ファインダーが両目で正しく覗ける人は、BINOの光軸も常に完璧に合わせることが出来るのであり、最初からBINOの調整のエキスパートと言えるわけです。
当方でお勧めしているドットファインダー(¥2,980)は、透過率が100%近いもので、X-Y光軸調整付きです。 明るさ調整は無段階調整で、減衰は電源offまで連続しているため、最高に暗い空で使用しても、ドットが明るすぎることはありません。(往々にして、大方のドットファインダーはクリックによる段階調整式で、一番暗い段階にしても、良い空の下では明る過ぎる物がほとんどです。)
ハイランダーでは、マウントホルダーを双眼鏡側に常設しますが、小型EMS-BINO用の汎用モデルでは、発想を逆転し、 軽量マウント側にホルダーを常設します。 ホルダーの天には、アリガタをセットしておきます。
BINOのフレームにアリミゾを装備し、一体のBINO本体をそこで着脱、かつバランス調整(前後)をします。 フリクション調整ネジは、写真では臨時的に キャップボルトを使用していますが、使い勝手を見ながら、ローレットネジまたはクランプレバーと交換します。 BINOのフレームの天には、15cmF5-BINOと同じ(少し短い)取っ手を 取り付けます。 ジョイント板のUカットは、右端の写真のように、天頂時に垂直回転軸アーム(ブラケット)と干渉しないためです。前のジョントにはUカットは不要ですが、パーツを共通化することと、 軽量化のためです。
2015年6月
【眼視にハマる】
昨年頃から星見に双眼鏡をよく使うようになりました。C8EX+双眼装置(95倍)、 77EDⅡ+双眼装置(38倍)等、眼視に目覚めたと言いましょうか、きれいな星を観る のが楽しいんですね(^o^)
双眼装置では低倍率で天の川をなめまわすこともできず、裏像でもあり、松本さん のEMSしかないと思った次第です。もちろん既成の双眼鏡の候補もあったのですが、 2インチのアイピースが使えないということで没となり ました。
2015年9月
【77EDⅡ-BINO 自作】
77EDⅡ-BINO を作るにあたり考慮したこと
・重量は6kg以下→軽い→稼働率UP!。
・15倍で天の川くだり。
・F2W経緯台(スカイツアー付)に搭載。
・F2W経緯台-簡単な脱着。
【EMS等の発注】
上記をを考慮してEMS-ULセット(ヘリコイド付き)を発注しました。何日かしてEM S-ULセットを受け取りに鳥取に行き、鏡筒の平行の出し方、EMSの調整法等を 松本さんから教えていただいて帰りました。
発注していたボーグの直径80mm-長さ150mmの鏡筒とヘリコイドMも届き、組み立てに入りました。
【組立手順】
1.F2W経緯台にビクセンのプレートホルダーを90度回転して取付(1/4ビス1本)。
2.アリガタに左鏡筒を載せ直角に固定(1/4ビス1本)。
3.160mmの間隔で右鏡筒を載せました。
4.鏡筒の平行度は松本さんから勧められた傾斜計を購入し、0.1度以内に収まるよう何度も調整し直しました。
5.EMS、左右を2インチアイピースホルダーSに固定。
このアイピー スホルダーS【7508】は挿入端部内径の不要なネジ部が長く(その分、ローレット止めネジが想定位置よりも随分奥になる)、EMS固定しても安定が悪かったのですが、松本さんがその場で不要なメスネジ部を5mmほどと削って(削除して)くださいました。目の前で旋盤にセットして削って頂いた訳ですが、いやいやその早さ、技術の高さには感服した次第です。
もちろんEMSの固定強度も増しグラグラもありません。松本さんその節はありがとうございました。
7.木製のハンドルも自作し取り付け、バランスを見ると思ったとおり取れていませ んでした。松本さんとも改造の話しもお教えいただいたのですが、ここは私なりにバランスウエイト(ありあわせ)をアリガタの下に載せてみました。これが大当たりで見事にバランスしてしまいました。ただ、重いアイピースを載 せると手前が重 くなってしまいます。
6.EMSの調整を行いました。33mmアイピースをセットし山の木を導入し後、教わったとおりにアイピースから眼を離し、 上下、左右の調整を行いました。調整はあっという間に終わってしまいました。 銀ミラーも素晴らしいのですが、EMS調整の簡単さにも感激です!
7.コスモ工房さんに依頼していた特注アリガタが出来上がりましたので、組み付けました。 鏡筒を直角に1/4ビス2本で止めるようにしたものです。もちろん幅は160mmです。
8.組み立てが終わり重量を測定してみますと、アリガタから上の重量が当初の目標6kgより1kgも軽い5kg(アイピースなし)でした。 5kgってひょいと持てる重さなので、今でも取っ手の必要性をまったく感じません。
また、アリガタを横配置にして鏡筒を載せただけの単純な構造なのですが、思っ たより強度があるようでひずみ等はまったく感じません。
9.最初はEMSで自作など出来るのかなと思っていましたが、案ずるより産むが易しで、 当初の目標も達成でき、楽しみながら組むことが出来ました。
将来的には対物レンズ口径のUP、ヘリコイドMをマイクロフォーカス接眼部に交換等を考えています。
最後に松本さんをはじめUSER’S REPORTを書いてくださった皆様、コスモ工房様、 この場を借りましてお礼を申し上げます。
【ファーストライト】
9月18日夜、いつも行く備前市八等寺にてファーストライトしてきました。 この日観望した星雲星団で特に綺麗だったもの
15倍 ウイリアムオプティクス 33mm 72°アイレリーフ25mm
二重星団(広視野の中に全体が見渡せ、ひときわ鮮やかで気持ちが良い)
M31アンドロメダ大星雲(どこまでも広がっている様相で宇宙の不思議を感じる。
また、伴星のM101、M32もしっかり見え、うっとりしてしまいます) 天の川を振り回していると、宇宙酔いしそうになりました(笑)
24倍 ペンタックス XL20 20mm 65°アイレリーフ20mm
二重星団(星に遠近がある ように感じました)
NGC 457(ET)おどけた形がかわいい。
ビックリ!網状星雲がノーフィルターで何とか見えました。 (見えない人もいました(笑)
48倍 ペンタックス XL10.5 10.5mm 65°アイレリーフ20mm
アレイ状星雲(ぽっかりと浮かんで見える)
アルビレオ やっぱ美しい!
M13球状星団の分離ができないのはちょっと残念!
10月2日
102倍 ペンタックス XW5 5mm 70°アイレリーフ20mm
この日、特に美しかったものはアルビレオとM22でした。
アルビレオは色がすばらしく際立って特に青はいままで見たこともない濃さのブルーでした。 まるで色付けしているみたいに・・・ん?ひょっとしてアイピースで色づけ?ってないですよね。
M22はかなり低位置だったのですが、し っかりと分離しキラキラ光ってみえました。 でも、ちょっと暗いのが・・・
NGC457(ET)は目の前にデーンと大きくきれいに見えました。
M57ドーナツ星雲は中央が抜けていてちゃんとドーナツ状に見えました。感激!
M13はザラザラ感はあるものの分離は何故か今一(^^;
10月3日
まだ明るい時間帯にXW5 102倍で土星を見ることができました。さすがに低い位置 なのでゆらゆらが止まりません。でも土星の縞模様は見ることができました。もっと 高度が高ければカッシニも見えたと思います(^o^)
岡山県 横田
筆者のサイト 星空・風景フォトギャラリー
Comment by Matsumoto /管理者のコメント;
Acknowledgment of Matsumoto;
最近、国内の方も自作をされる方がまた増えて来たようで、嬉しく思います。 自作の方では珍しく、仕上ったEMSを当方で受け取りにお見えいただきました。
ご訪問時には、丁度仕上っていたBINOでEMSのX-Y調整の練習をしていただきましたが、眼をアイポイントから 数十cm離して視軸を平行にロックするテクニックをすぐにマスターされたのが印象に残っています。
横田さんは、この度EMSを採用されるまでは、やはりご自作の裏像(天頂ミラーによる1回反射)のBINOを愛用なさっていたとのことで、 EMSに改宗^^;してくださったことを嬉しく思っています。 単眼の場合は、裏像は像が鏡像になるということ(のみ)ですが、 双眼視では、正常な立体視が破綻するという深刻な副産物も甘んじることになります。 裏像(3回反射)のBINO(実際にヨーロッパで市販されている)の信者の中には、 「天体は無限遠なので、裏像はもとより、立体視も関係ない。」と強弁する方もいますが、山の稜線から出て来る(沈む)月や、月の前をよぎる 雲の迫力を知らないのでしょう。
何度か観測してくださったようですが、こらから いろいろと体験されることと思います。 続報を楽しみにしております。 今回はタイムリーなリポートをくださり、 ありがとうございました。
The second 15LD-BINO on the Center Mount is completed. It is identical with the first one, but this time, I have made the perfect jig for precisely drilling holes on the OTA tube to set the dovetail and the carrying handle grip. The clients may have no concern about the jig, but for me, it is very important because a good jig will promise me the repeatability of the good products.
15LD-BINOの中軸架台仕様の2台目が完成です。 1台目と仕様は全く同じですが、決定的に違うのは、アリガタ&運搬取っ手用の鏡筒への穴開けのジグを用意したことです。皆さんは、「それがどうした?」と言われるでしょうが、小規模ながら量産としての再現性を構築したという意味で、物作りとしては、決定的な違いがあるのです。 たとえ結果が同じでもです。(私自身、この仕事を始めるまでは長い間、自作マニアでした。プロとアマ(自作マニア)との決定的な違いは、技量ではなく、再現性と採算性を構築できているかどうかだと思います。 プロとして継続的に物作りをするスタンスですと、たまたまクリーンヒットしてホームランを打っても、何の意味もありません。 まあ、逆に言えば、採算性度外視の優秀な自作マニアには敵わない、ということにもなりますが、もともと目指す方向が違うのです。)
今回、ジクが用意できたのは、1台目の方が不要になった鏡筒バンドを寄贈してくださったからで、1号機の方には、改めてお礼申し上げます。 ジグは功を奏し、組み立てた初期の段階で左右の鏡筒は十分に平行になっていました。