Here is the simulation YOUTUBE of the AAS-2 PushTo system.
Innovation of Astronomical Telescope
正立ミラーシステム(EMS)を開発した松本龍郎のサイト。 たった2回の反射で天体望遠鏡の像を正立像にします。
Tatsuro Matsumoto; Inventor of the EMS, Erecting Mirror System. EMS offers non reversed upright image with no additional undesirable abberations.
You can see the older posts at the Internet Archives, too.
こんにちは。アメリカ日食旅行から帰ってきました。
まず皆既日食は見ることができました。場所は、ワイオミング州のキャスパーというところで見たのですが、
皆既時間が2分25秒程度で、当日は晴天で、一時薄雲もかかったのですが、
観測時は部分的に雲が切れて、問題なく日食を見ることができました。
現地では10:22頃から日食が始まり、皆既日食になったのは11:42頃。
部分日食は過去で日本で見たことがあったので、同じような感じだよな~~と思いながら見てましたが、
完全皆既が始まると、2分25秒のイベントを見逃すまいと、肉眼や望遠鏡(BINO)で必死になって見ました。
皆既中に150LD-BINOで見た日食は圧巻で、もちろん、ソーラーフィルターを外して観測するのですが、
太陽の周りのコロナがきれいに見え、コロナの流線がはっきりと見えました。
また太陽の一部には、プロミネンスも見え、赤いプロミネンスの帯もはっきり見えました。
コロナやプロミネンスに気をとられ、私は気づかなかったのすが、うちの奥さんは周りに星も見えたという話で(あたり前)、
もっとよく見ておけば良かったな~~と悔やまれます。
皆既中は、周りが夕暮れ時くらいに暗くなり、鳥も、夜が来たのかと思ってびっくりするようで、鳥が飛んでいくのが見えました。
また、BINOでの観測だけでなく、肉眼でも観測でき、
特に第3接触時のダイヤモンドリングの出る瞬間は、肉眼で観測したのですが、
きれいなダイヤモンドリングが見え、ああこれがダイヤモンドリングか~~と納得しておりました。
その後、第3接触も終わり、ソーラーフィルターも戻して、第4接触まで日食観望を楽しみました。
今回、BINOを持って行って思ったのは、やはりEMS-BINOは観測しやすく、またすばらしい像を見せてくれるということ。
アイピースが2インチで覗きやすいというのもありますが、両目で観測できるのですごく自然で、圧巻の像を見せてくれ、
15cmの口径もあって光量があるので、少々の薄雲でも、観測に支障がないという安心感があります。
(まあ光量については、10cmクラスでも全然問題はないでしょうが。。)
今回、150LDを軽量化して、現地まで持っていった甲斐がありました。
また、EMS-BINOは人目を引くのか(現地では、望遠鏡を持ってきてる人が少なかったというのもありますが)、
周りの外国人の人も興味津々で、部分日食中はいろんな人に見てもらい、皆さん喜んでおられました。
現地では、TV局の人も取材に来ており、EMS-BINOを撮っておられたので、もしかしたらどこかの局で放送されたかも知れません。
(地元のケーブルテレビかも知れまませんが。。)
というわけで、日食もなんとか観測でき、たった2分25秒だったのですが、なかなか見ることのできないスペクタルな楽しい時間でした。
添付写真は、観測中の私の機材と、
観測後に、デビルズタワーという「未知との遭遇」で出てきた場所に行ったのでその写真です。
デビルズタワー付近では、夜に、アラスカ方向の低緯度オーロラも観測でき、
1日のうちに日食とオーロラが同時に見れた楽しい時間でした。
(3枚目の写真にある下側の赤っぽいのが、低緯度オーロラです。 ピンボケ写真ですいません。。)
またその後は、デンバーやシアトル等の街に寄り、いろいろ観光して楽しんできました。
そんな感じで、なんとか無事に観測でき、無事に戻ってきました。
150LDも軽量化の甲斐あって、無事に運搬でき、飛行機に乗る際のセキュリティチェックではひっかかりまくってましたが、
その都度、対物レンズやEMSを、「Telescope Parts」と言って説明しながら、無事、海を渡ることがでました。
軽量化のほうは、使ってみるとまだまだいろいろ改善できるところや修正せねばならない点もありますが、
ひとまずは目標を達成できたので良かったです。
今回は、いろいろとご協力いただき、ありがとうございました。
取り急ぎ、報告です。
広島県、T
I am introducing 20cmAPO-BINO recently finished by my German client.
He is a long period of repeater of my EMS, and he had made many binoscopes in last 17 years. The EMS SET used this time is not a newest one but it was
one of his stock of EMS he got years ago.
The photo of Jupiter is not taken by the 20cmAPO, but taken by his main scope of 90cm Cass,on which his first 25cmAPO-BINO is loaded.
He said, he was not an astro-photographer and not good at image processing, but it was an honest frame of no digital correction.
ドイツのリピーターの方が最近組み立てられた20cmAPO-BINO です。
10年以上前に、ご自宅主砲の90cmカセ(据付)の鏡筒に25cmAPO-EMS-BINOを同架されたのが最初でしたが、
その時は写真の公開を躊躇されたため、ここには掲載していませんでした。
今回は、匿名で概略のみの紹介を条件に掲載をご承諾いただきました。
先述の、90cmの主砲(ドブじゃない)のファインダー用?に25cmAPO-BINOを同架されただけでも衝撃的ですが、20cmAPO-BINOがサブ機ということも、垂涎を超えて仰天しますね。^^;
木星の写真は90cm主砲によるもので、画像処理はしていないとのことです。
(今回は、EMSは新規でなく、複数確保しておられた古いEMSを活用されたものです。)
昨晩、標高1675m地点で春から夏の星空を観察しました。
0時53分が月の出なので、21時~24時のあいだ楽しみました。
自宅から約30分、現地に到着してクルマのドアを開けると予想していなかったオオジシギのディスプレイフライトの羽音がして、こんなところにもいたのかとうれしくなりました。
8×40双眼鏡でジョンソン彗星の位置を確認、淡いけれどなんとか視認できました。15cmF5-BINO-Ver.10(のっぽくん2号)を組み立て、しし座、おとめ座銀河群、おおぐま座の系外銀河をながめ、高度が増してきた天の川の星雲、星団を巡りました。
おかげさまで、星図を見るときに先日作っていただいたメガネで快適に読み取ることができました。
この夜、一番美しく楽しめたのはM11 Wild Duck Clusterでした。散開星団だけどまるで球状星団のように細かく密集した星々がひとつひとつ分離してきらめいて、自分が宇宙空間をM11に接近して眺めているかのような素晴らしさ、いつまでも見あきませんでした。
山本ゆ
Comment by Matsumoto/ 管理者のコメント:
山本さんより、素晴らしい写真とともに、高地(標高1,675m)での観望リポートのメールをいただいたので、無理を言ってほぼそのまま掲載させていただきました。山本さんは、初期の15cmF8-BINO(のっぽ君1号)の熱心なユーザーさんでもあり、今でも2台のBINOを完璧に管理して愛用してくださっています。
(一昨年の秋にそのBINOに再会させていただき、感激しました。)
のっぽ君1号(15cmF8)は主にご実家で活躍しているかと推察しますが、のっぽ君2号の方は、こうした遠征観測にはもって来いの機動性を持っています。鏡筒単体管理なので、モデュールパーツの軽量、コンパクトさは徹底しています。愛称の”のっぽ君2号”は、1号機(のっぽ君1号)(F8)の弟というような意味だったと聞いています。(2号機は”のっぽ”ではない。^^;)
山本さん、この度はまた素晴らしい観望リポートをありがとうございました。
また続報を楽しみにしています。^^
1 銀ミラー化リフォーム
松本さんに15cmF5-BINOを作ってもらってから,ずいぶん楽しませていただいておりました。暗い空を求めて遠征することはもちろん,街中の観望会に参加して一般の方に覗いていただいておりました。お子様の目幅は狭いので難しいのですが,大人の場合は低倍率にしておけば目幅調整もあまり必要なく,皆様感動してくださっていました。
そのような中,先日,銀ミラー化のリフォームについてHPの記載を拝見し,遅ればせながら銀ミラーに変えてみたいと思い,松本さんにリフォームお願いしました。EMS本体1組のみを緩衝材でくるんで宅配便でお送りしたところ,超多忙な中,とても迅速にご対応いただきました。ドロチューブ(目幅調整用クレイフォード)の動き等を細々とチェックしていただき,すばらしい操作感に仕上がって戻ってきました。松本さんの迅速丁寧なお仕事にはいつも感謝しています。
2 ファーストライトの遅れ
リフォーム後の2月と3月には加入している同好会の「メシエ観望会」が予定されていたので,暗い空に遠征して銀ミラーの実力を試したいと楽しみにしていました。15cm屈折にEMSを装着して昼間の遠方のアンテナで光軸もばっちり合わせていたのですが,両方とも悪天候で中止となってしまいました。その後年度末になっていろいろ忙しくてなかなか遠征に行けず,歯がゆい思いをしておりました。
4月末になって,やっとまとまった時間がとれそうになったので,また,確実に晴れそうだったので,週末に南三陸町まで遠征して,やっとファーストライトに成功しました。
3 ファーストライト
観望地に着いたのは夜半前で,ちょうど夏の天の川が昇ってくるところでした。やや水蒸気はあるようでしたが,さすがに暗い空で,水平線近くまで星が見える澄んだなかなか良いコンディションでした(レタッチなしの現地の写真を添付します。いかに良い空だったかがお分かりいただけると思います)。
私は最近星景写真も撮るようになったので,ポータブル赤道儀にカメラをセットして撮影を開始したのですが,昼間の疲れもあり,少しうとうとしてしまいました。気が付くと1時間ほど寝てしまったようで,慌てて起き出し,さらにカメラをタイムラプス用の自動撮影に切り替えた後,早速15cmF5-BINOを設置しました。
天文薄明が午前3時ころなのであまり時間がありません。既に天の川はかなり昇っており,いて座も良く見えます。
今回は時間もあまりないので,とりあえず23倍(EWV32mm)で観望することとし,まずは沈みかけたしし座のトリオ銀河を狙いました。西側にはやや光害があるのと低空なのでいまひとつでした。そこで,M81,M82のペア銀河に移りましたが,こちらは高度が十分だったのでなかなか良く見えます。低倍率にもかかわらず,不規則な銀河の形と楕円銀河の形がはっきり分かります。続いてM51(子持ち銀河)を見ると,今までになくはっきりと銀河の腕が分かる感じです。M97(ふくろう星雲)とM108のペアもコントラスト良く今までにない見え味です。くじら銀河銀河のペア(NGC4631,4656)もなかなかでした。銀河の中でもすばらしかったのが,マルカリアンの銀河鎖です。この観望地で前に見たときは,23倍(EWV32mm)ではコントラスト不足ではっきり見ることができなかったのですが,今回は違いました。すべての銀河鎖が23倍(EWV32mm)でもはっきり見ることができて,これには驚きました。
その後,さそり座のM4(球状星団)付近を眺めましたが,NGC6144も余裕で見えます。圧巻はその後に流した天の川の中心部でした。この観望地で何度も見て,天の川は見慣れているはずなのですが,明らかに星の数が増えて見えます。まるで口径がワンランクアップした様に感じます。天の川の複雑な構造や暗黒帯がはっきり分かりました。多くの星雲星団が次々と飛び込んできて,うなってしまいました。M8(干潟星雲),M20(三裂星雲),M17(オメガ星雲),M16(わし星雲),M27(あれい星雲)はコントラスト良く今まで以上に美しく見えましたし,M13(球状星団),M22(球状星団),M11(散開星団),M5(球状星団)は微光星まで分離していました。はくちょう座も高く昇ってきたので,網状星雲に挑戦したところ,フィルターなしでも存在が分かり,感激しました。
また,彗星が2つも来ていたと気づいて星図で位置を確認して探したところ,2つとも(ジョンソン彗星,パンスターズ彗星)簡単に見つかりました。眼視では尾までは見えなかったものの,コマの広がりはきれいに見えて満足しました。
というわけで,薄明が迫る中,アイピースを変えるいとまも惜しいと思って,結局23倍のまま星空散歩を楽しみました。
4 感想まとめ
銀ミラーを使ってみて,星の数が増えたこと,23倍という低倍率でもコントラストが上がって楽しめることを実感しました。2回の反射それぞれで反射率がアップする効果がこれほどだとは想像していませんでした。数万円の出費で口径アップと同等の効果が確実にあったので,お得感(失礼!)もすばらしいと思います。
これからさらに暖かくなるので,ますます銀ミラーBINOを使い込んで楽しみたいと思います。松本さん,すばらしい楽しみを与えてくださったことに感謝いたします。
5 後日談
この日撮影した写真を披露したところ,なんとBINO仲間のWさんも同じ観望地の下の駐車場にいらしたことが分かりました。前からWさんのBINOと見比べたことがあり,Wさんのものは11.5cmセミアポながらかなりの見え味だったのですが,これはセミアポの力のみならず,銀ミラーの威力だったのだと今更ながら納得しました。Wさんには,「今度パワーアップした15cmBINOを見てね」と予告しています。同じ銀ミラーにしたので,15cmの集光力で,目の肥えたWさんをうならせたいと楽しみにしております。(^_^;)
宮城県 S
Comment by Matsumoto/ 管理者のコメント:
宮城県のSさんには、2008年製の15cmF5-BINO(VERSION-8)を愛用していただいていました。完成時には遠路よりBINOと対面していただいたのが印象に残っていますし、納品後もしっかりと運用していただき、何度もリポートをいただきました。
SさんのBINOの1年後にはEMSが全面的に銀ミラーに移行したわけですが、実はそれまでの20年間の間、アルミミラーもそれなりに試行錯誤と変遷を経ておりました。アルミ時代の最後頃(SさんのBINOもそれに当たる)には、アルミながら増反射コートの入射角特性まで研究し、EMSの入射角60度に特化したコーティングを施しており、単純に数値だけで比較すると、現在の銀に(1面当たり)2~3%の反射率の差くらいまで迫っておりました。というわけで、Sさんのアルミミラーは、比較的若い世代の高反射率のタイプだったわけですが、それでも銀ミラー化の効果がこれだけ認められた、ということで、別の意味で非常に意義あるリポートをいただいたと思っています。
ですから、15年以上古いVERSIONのアルミミラーをご使用の場合は、さらに著しい銀ミラー化の効果を体験いただけるものと思います。
望遠鏡業界は非常に保守的ですから、「わずか数%の反射率アップのために、銀コートの劣化?のリスクを踏む根拠はない・・・」というのが大方の業者さんの見解のようですが、そうではないことは、私がこの8年間で証明しています。EMSを全面的に銀ミラー化して、早8年が経過し、のべ2,000枚くらいの銀ミラーを供給していますが、経時的な劣化をきたしたミラーは1枚もありません。(誘電体コートは、レンズの反射防止コートの裏の発想で擬似ミラーを構成するものですが、波長によって反射と透過を別けるため、広い波長域を確保するのは苦手で、またEMSのように入射角が60度もあると、いろんな弊害が生じます。)
Sさん、この度は15cmF5-BINOの銀ミラー化の効果について、詳細にリポートくださいまして、本当にありがとうございました。 また続報を楽しみにしておりますので、今後共よろしくお願いいたします。
Dear Tatsuro,
After several modifications my binoscope now seems to be (almost) complete. Here is a short summary of the main features:
160 mm f/6.5 apochromatic, oil spaced triplet lenses
EMS-UXL-Premium light erecting systems
telescope built with lightweight carbon components, total weight 11.8 kg (whole telescope)
stiff single arm centre mount
stiff lightweight carbon tripod
The total weight of the instrument of ~ 16.2 kg (telescope, mount and tripod) allows easy use and transportation to a dark site. For me it is the final telescope. Some more detailed information can be found here:
http://www.cloudynights.com/topic/542819-a-160-mm-63%E2%80%9C-f65-binocular-telescope/
Thanks a lot for all your support, the EMS units were a fundamental ingredient for building it.
Best regards
Thomas
Comment by Matsumoto;
Dear Thomas,
Thank you for your mail. I am very happy to hear from you after a long time. Congratulations on your splendid binoscope finished. Actually speaking, I had noticed your binoscope in the Internet. I would love to put your News on my web page, Thank you!
>For me it is the telescope I was dreaming of for many years. You may be surprised, it is the only telescope I own. It shows me all I like to see
in the most beautiful way, open star clusters, the milky way, galaxies
with spiral structure (M31, M51, M33..) the moon and planets. Thanks a
lot for helping me to realize such nice project.
I am extremely happy to hear that. And I am amazed by your planning sense and craftsmanship. You did a splendid job!!
best regards
Tatsuro
見事なBINOです。EMS-UXLのみを求められて、後は架台を含めて全て自作(外注含む)された物ですが、言語の壁を乗り越えてEMS製作者の意図を十分に汲み取り、機能的にも美観的にも卓越したBINOを実現されました。 Thomasさんの技量と美的センスに最大限の拍手を送りたいと思います。
12cm F5 BINO レポート 愛知県 てる
まず初めにこの度はこの素晴らしい双眼望遠鏡の製作をして頂いた事に深く感謝いたします。
又受け取りの際にはせっかく鳥取まで行くとの事で、小旅行を兼ねて夫婦でお邪魔させて頂き、申し訳ありませんでした。
以前より双眼鏡ファンであった私は、雑誌等で松本様のEMSを使った双眼望遠鏡が非常に気になっていて「一度覗いてみたい」と思っていたところ、「双望会」の存在を知り参加する事にしました。
初双望会で事もあろうに初めて覗いたEMS双眼望遠鏡が「TOA130+ナグラータイプ4 22mm」という素晴らしい組み合わせで、覗いた瞬間 「凄いクリアーな視界! 星々の色がめちゃくちゃ美しい」今までに経験したことが無い美しい視界に目から鱗が落ちる思いでした。
これ以後、言うまでもなく恐ろしい病にかかってしまい、寝ても覚めても「EMS双眼望遠鏡がほしい・・・」とかなりの重傷ぶりでした(笑)。
今回のオーダーに当たって使用する鏡筒は迷いなく決めていました。 観望の対象は「彗星」と決まっていましたので、倍率は低めで広視界が前提となるので、F5のアクロマートで十分と考え決めました。(彗星が無いときは星雲・星団にも使いますよ~)
もちろん予算の関係もありますが、高倍率で見るのは主に「惑星」となる為、こちらの方はアポクロマート屈折+双眼装置に任せるので問題なしです。
口径については所有の双眼鏡が「フジノン40×150ED」と「ミヤウチ20×100」が有りましたので、大きく重いフジノンは稼働率が低く又、10cm以下はプリズム双眼鏡に任せるという判断で 12cm と決めました。もちろん7~8cmも気にはなりましたが、こちらは今後の楽しみという事にしておきます。又、架台の方は出来るだけ稼働率を上げる為少しでもコンパクトにしたかったので小型中軸式架台としました。
出来上がりの主な仕様は
・軽量中軸架台
・左右鏡筒一体搭載方式
・右側鏡筒スライド式目幅調整
・EMSはULS
・3インチフォーカサー
・架台延長筒+ハンドルユニット(兼カウンターウエイト)+ドットファインダー、といった感じで、オリジナルのケンコー120SEはあまりカッコ良いとは言えませんが、出来上がりはなかなか精悍になっていて ほっとしました。
まず初めに実際に使ってみての感想・気が付いた事(主に操作性)を箇条書きにしてみました。
①高度軸径が小さいのでクランプの効きが弱く、鏡筒の前後バランスをしっかりとっておく必要がある。
②右側の鏡筒が目幅調整の為スライドするので、こちら側の鏡筒ハンドルを持って向きを変えると視線方向がわずかにズレ、その都度ミラーの微調整が必要。
③予想より結構重く、一体搭載としては私にとって限界的な重量か。
12cm F5 BINO 12kg
フジノン40×150ED 18.5kg+27kg+8.3kg=53.8kg
ミヤウチ20×100 5.7kg (本体)
参考ニコン20×120 16kg(本体
④ガタ無くスムーズに動く架台は気持ちがいい!
⑤当たり前ですが90度対空は疲れ知らずに長く観察出来る。(フジノンの直視での天頂付近は地獄です)
⑥優秀な現代の2インチアイピースが使えるメリットは計り知れない!
以上揚げましたが、①は初めから予想出来た事であり、②はフロント側にもクランプを追加する事で解決しました。 又③は使用頻度を高くする為の許容重量という点での感想であり、私個人が鍛えれば良いだけ? の話で、いずれも「欠点」とは考えなくて、「特性」と捉えています。
つぎは気になる光学面、つまり見え方ですが、私はこのBINOに「どこまでフジノンに迫れるか」を期待していましたので、倍率と視界がなるべく同じにして観察してみたいと思っていますが、なかなか天気にも恵まれないまま日にちだけが経過してしまいましたので取り敢えずは第一報とさせて頂きます。
次の機会は下記の対決❓を報告させて頂きます。
フジノン 40×150ED 実視界:1.7度 見掛け視界:68度
12cm F5 EMS BINO 実視界:1.8度 見掛け視界:68度 (使用アイピース:SE社 16mm)
Comment by Matsumoto;
てるさん、12cmF5-BINO(特別仕様)のリポートをありがとうございました。
ご希望に従って、この口径クラスでは微妙に判断が分かれる、一体構造BINOでかつ鏡筒スライド式、かつ軽量中軸架台仕様という、何重にも冒険的な仕様に挑戦してみました。 何とか仕上がった、という意味では成功でしたが、工作の手間と見返りを考えると、微妙な結果となり、少なくとも定番として継続仕様とするに至っていません。 難点も多く残してしまいましたが、上手に使いこなしてくださっているようで、嬉しく思います。 また続報を楽しみにしています。^^
当BINOの製作記は、製作情報速報の2015年12/5~2015年12/30頃まで掲載しております。