Great Success on the New IPD Mechanism / 新型目幅調整機構の成功!!

Here confirmed that the new mechanism of the IPD adjustment is quite successful. The helicoid extention tube and the focus compensation tube are linked together by a rod to attain the perfect IPD adjustment with no focus change. They operate very smoothly and rigidly.

There is a big coproduct of the reinforcement of the total mechanism in the presence of the rod that precisely bridges the barrel root and the last pipe of the EMS, too.

理想的なピント補償機構の機能テストに成功しました。

左の写真の下に表示していますように、青い矢印で示した自由スライドパイプの(引き出しの)長さと 、赤い矢印で示したヘリコイドの長さの合計が常に一定になります。(左の写真が目幅最大(ヘリコイド最短)、隣が目幅最小(ヘリコイド最長))

すなわち、目幅を小さくするためにはヘリコイドを伸ばす必要がありますが、その伸びた分だけスライドパイプが縮むわけです。(目幅を広げる際はその逆。)

ヘリコイドとスライドパイプの伸縮が常に拮抗するように制御するのが、定長の1本のロッド (プレート)です。ロッド(プレート)は、両端の ヒンジを介して望遠鏡側の接続バレルの根元と、EMSの第2ユニットに固定されたパイプを連結しているだけですが、これがスライドパイプに働いてヘリコイドの伸縮によるピント移動をキャンセルするわけです。 さらに、大きな副産物として、このロッドの連結がヘリコイドに代表される、この目幅調整メカ 全体の力学的な強度を飛躍的に向上させることが分かりました。特に、重量級の アイピースの装着による、ねじれの力に対しては万全のスタビライザーとして働きます。 スタビライザーとしての機能も極めて重要なので、この機構は、スタビライザーがピント補償機構を 兼ねている、と言っても過言ではありません。 スタビライザーとピント補償機構が、互いに余分な機構を 付加することなく、 一石二鳥で実現しているわけです。

これが、お約束をしていたサプライズの一つです。 今日は長年の懸案が達成された記念すべき日となりました。

 

The principle of the innovative compensator / これが新型のピント補償機構の原理です。

The new EMS-UXL-Super-Premuim is near completion. Here is the principle of the innovative focal compensator on the IPD adjustment mechanism.

半年以上お待たせしてしまったEMS-UXL-Super-Premuim(ドイツ)が、もうすぐ完成します。 ベアリングのワッシャーの在庫が切れたため、仮組み立てが一日ほどお預けになりました。 今回は左右単独補償ですが、原理は前回のC5-BINOの左右同時補償機構と同じなので、必ずうまく行くはずです。 EMSがあたかも自由スライドチューブで宙吊りで不安定に見えるかも 分かりませんが、決してそんなことはありません。 なぜだかお分かりですか。

赤い枠で示した部分がヘリコイドで、使用者は通常通り、ヘリコイドを伸縮させて 目幅調整を行えば、自動的に自由摺動パイプが連動してピント移動の収支を常に実用上 ゼロに保ちます。 その連動の役目を果たすのが、たった1本のヒンジ付きロッド(写真の、丸い穴が3つ開いたプレートのこと)で、 これは、ヘリコイドの回転方向の負荷をかなりの割合でカバーする、スタビライザーの 役目も兼ねます。 ヘリコイドの負担を軽減し、回転ガタの心配もなくなるわけです。

ピント補償機構は、あらゆる機構を試しましたが、最終的に最もシンプルな方法に 落ち着きました。 この原理は、目幅調整のフルストロークでのピント補償を数学的な厳密さで補償するものではなく、厳密には標準目幅(64mmくらい)で微分的に成り立つものですが、 実用的には、調整域の全てでピント誤差は視認できないレベルであることがC5-BINOで実証されています。(目幅を変える時は観察者が交代する時ですから、微小なピント誤差は尚更問題になりません。)