こんばんは、なかなかTelevue85-BINOの使用した感想をお伝えできなくて申し訳ありませんでした。手元にTelevue85-BINOが届いてから、まだ架台が無くて初フライトはしばらく出来ませんでした。なんとか架台を注文し、組み立てマンションベランダにセットしました。星空を見る前に昼間の内に、目幅とEMSを調整しました。最初のころは中々調整に四苦八苦しましたが、今ではコツをつかんだおかげで夜空の中でも直ぐ調整が出来るようになりました。
このBINOの製作を依頼する前、まず1本目のTelevue85を最初に覗いた時は、目の前がパッと、もやが晴れた感じの衝撃を与えてくれました。そして、松本さんの天体望遠鏡革命のユーザーレポートを見たときには、いつか私にもEMS-BINOが持てたらいいのにな~と憧れを抱いておりました。1本目のTelevue85を入手できたのは、今年の3月であり、その後2本目は7月に入手できたことから、時間と予算がある今この時を逃しては一生手にすることは出来ないと考え、松本さんのところへTelevue85-BINOの製作依頼をした次第です。
製作依頼してから約2ヶ月間、完成されたTelevue85-BINOを箱から取り出し、EMSの調整しようとした際、右側のEMSが輸送時にネジが緩んでいた様で、直ぐに松本様にメールで連絡したところ、郵送してから3~4日で調整修理され再び元どおりになりました。そうして、やっと架台が手元に来てTelevue85-BINOを組み立て、マンションベランダにセットしました。
このTelevue85-BINOとビクセンHF2経緯台を組み立てた状態で、マンションベランダに移動させる際には、それほど重くはないので星空が出ていればヒョイと持ち出せる手軽さのおかげでTelevue85-BINOにして一番良かったと感じております。10月中の夜9時過ぎの北東の空には、二重星団がテレビューイーソス13mmから見える視界100°の中に散りばめられた星空を30分近く堪能しました。この時、Televue85-BINOで見た二重星団は、今から20年前の秋の季節夜9時過ぎ、地元北海道にある美幌峠をバイクでツーリングの帰宅途中に立ち寄った際、見上げた夜空一面に広がる満天の星空を見た時の感動がよみがえりました。
また、ハンドルバーについては私だけかもしれませんが、潜水艦の潜望鏡を操作している様な感じに似ているな~と思いました。
今、手元にあるTelevue85-BINOは一生私の宝物と言えるものです。これからも、Televue85-BINOから見える星空を堪能していきたいです。本当に持ち運びし易い操作性の良いTelevue85-BINOを製作していただき、ありがとうございました。
東京都立川市居住 印牧 和吉
管理者のコメント;
印牧さんのTelevue85-BINOは、このサイズ規模のEMS-BINOのターニングポイントと なるモデルでした。 それまでのEMS-BINOとは一線を画す、一体メガネ型バンド式のフレーム構造の 一号機でした。 従いまして、印牧さんには、完成図を終盤までお見せすることもなく、 全てをお任せいただいての製作となりました。 製作している私自身が、正確なゴールを見ないまま製作をスタートいたしました。
しかしながら、中途でのフォーカサーのフェザータッチへの変更等にも、素早く同意いただき、極めてスムーズに工程は進みました。
解像度の高い綺麗な写真を多くいただき、感謝します。 BINOが完成した頃は、製作者も疲弊^^;していますし、一日も早くお届けしたい気持ちから、どうしても十分に写真撮影ができないまま納品してしまいます。ですから、こうした詳細が分かる写真は、非常に有難いわけです。
大き目のファインダーをセットされ、納品時よりも耳軸を手前にセットされたようで、使いこなしてくださっている様子が分かり、嬉しく思いました。
最初から右の目幅調整用のヘリコイド(内部)のネジが緩み、大変ご迷惑をおかけしました。 BINOとしての使用は、下請けさんも想定外のモーメント加重だったようで、その後の組み立てロットでは、 ネジの緩み止めの対策を強化しております。 また、初期組み立てロット分をご使用の方(多くはおられませんが)で、もしヘリコイドの回転ガタが生じておられましたら、対処いたしますので、お知らせくださいませ。ヘリコイドのネジの嵌め合い等の根本的な部分では元より問題はなく、単なる組み付けの仕方の 問題ですので、ご安心いただいて良いと思います。日々経験を積んで改善しておりますので、よろしくお願いいたします。
光軸調整について、最初に多少難航されたとのことですが、これにつきましては、長年の懸案となっておりました、ユーザー様用の光軸調整治具 (option) がもうすぐ完成しますので、追ってBINO製作状況速報でご紹介いたします。
ハンドルバーをお褒めくださってありがとうございます。 ハンドルや取っ手というのは、実は製作者としては、長丁場の製作作業の終盤で、大分疲弊した段階での製作となりますので、正直、手を抜きたくなるところですが、ここは、直接ユーザーの方とBINOを繋ぐ、いわばインターフェースで、むしろ大切な部分だと 考えています。 この20年でいろいろと変遷を経ており、初期の製品を振り返ると、反省あるのみです。
印牧さん、BINOのフルシステムの完成、おめでとうございます。 また、タイムリーにリポートをくださり、 誠にありがとうございました。
(このTelevue85-BINOの製作記は、BINO製作情報速報の2011年7月24日 ~ 9月24日 までに掲載しております。)