解答をお示ししました。
今回は、行列式がちゃんと並べられたら合格とします。(40点)
屈折マトリックス、移行マトリックスについては、繰り返し講座でご説明して来ましたし、ヒントにも指針を書いていましたので、問題ないと思います。
行列の掛け算については、忘れた方は、ネットで検索していただけたはずです。価値さえ分かれば、「調べてみよう!」というモチベーションも上がったはずですが、そこにすら至る方が少ないことを見ると、やはり当方の説明の仕方にも問題があったのかも知れませんね。
行列は、一般の数のようには、交換法則が成り立たない、” A・B ≠ B・A “と申し上げましたが、移行マトリックス × 屈折マトリックスについては、面白い特徴が見られ、計算の省力を行うことが出来ます。
中央の凹レンズ(L2)を挟んで、左右それぞれ2組ずつ(①と②)の、移行マトリックスと屈折マトリックスの順番が入れ替わっていますが、計算結果は、左上と右下の成分が入れ替わっているだけで、他の成分は全く同じです。これを事前に知っていれば、計算を一つ省くことが出来ます。(交換法則は成り立たないが、結合法則は成り立つ)
計算結果(システムマトリックス)の行列について、右上の成分が常にシステムのパワー(度数/ 1/f)になることは、繰り返しご説明して来ました。
また、昨日のヒントでもご指摘しましたが、左上と右下の成分の数値が全く同じことにご注目ください。 これは、完全シンメトリックな光学系の特徴で、主点の位置も左右対称になっていることを示しています。
それから、行列式の値=1になっているので、ぜひ各自でお確かめください。
0.9899 × 0.9899 ー 0.9999 x ( – 0.0201) = ?
この性質は特に重要で、興味をお持ちいただく突破口になることを願っています。