(自作)マニアの方の、「独自性を出したい。」というお気持ちはよく理解できますが、個別のご要望に全てお応えしていると、なかなか仕事が進みません。^^; しかし、「フィルターワーク」はその中でも価値の高い要素だと判断し、重い腰を上げてみました。
当サイトを注意深く見続けてくださっている方は、ずっと以前にもEMSの2インチスリーブに(BORGの)フィルターボックスをセットした例をご記憶と思います(2017年のサイトクラッシュで記事が消失)が、今回はよりシンプルな構造を目指してみました。
前回の方法は、フィルターボックス全体を2インチスリーブに接続するものでしたが、構造が複雑になることと、フィルターボックスの最大径が突出部を外しても63Φあるため、標準より狭めの目幅の方のために、一部をトリミング加工する必要があり、開口部と目幅干渉部の配置等に頭を悩ますものでした。構造が複雑になる理由は、EMS使用者であればすぐに分かると思いますが、フィルターボックスを単純に標準の2インチスリーブの底部に接続したのでは、EMSに取り付きませんので、ボックスはスリーブの中間に配置する必要があり、部品構成は、上部の2インチスリーブ+フィルターボックス+底部の2インチスリーブの3階構造になり、それぞれをネジで接続するため、加工は煩雑を極めました。
フィルター着脱機構について、積極的に公開して来なかったのは、上記の理由で受注を敬遠していたからです。
今回の方法も、工作はそう楽ではないのですが、2インチスリーブが一体構造で、外見もはるかににシンプルですっきりし、目幅の問題も生じません。
全高も、70mmと、標準スリーブ(58mm)に対してわずか+12mmで、標準スリーブにフィルターボックスを接続するよりも low-profile です。
唯一残念なところは、構造上、フィルターユニット(7518)をセットする時のクリック感がないことですが、「簡単に着脱できて、自重で落ちない。」という点は満たしていますから、これは受け入れていただかないといけません。^^;
(70mm高(長タイプ)の2インチスリーブは、特殊ニーズへの対応のために、前回の標準スリーブの外注時に同時に一定数確保しており、正解でした。)