Improvement of MK105-BINO-2 / 鏡筒接眼部の改良

 速攻で組み立てたMK105-BINOには、もう一つ気になる所がありました。
 それは、鏡筒接眼部。有り合わせのパーツで臨時的な2”スリーブをセットしていたのですが、固定が弱く、不用意に接眼部全体がずるんと回転してしまうことがありました。BINOとしての性能評価は十分に出来たので、その最後の懸念部分を改良しました。
 純正の末端は、右↑のように、42mm,P=0.75のオスネジ。それに外径2インチのテーパーボスを作ってねじ込み、セットビスで完全固定。

 左鏡筒に2インチスリーブをセットしました。(標準スリーブ(58mm))を2分割して、材料を無駄なく加工しました。

左右鏡筒に2”スリーブをセットし、あとはEMSの装着を待つのみ。

EMS側のバレルも、ショートタイプ(12mm)にしておかないといけません。

完成です!

 MK105-BINO、この10年で一番、短期集中的に実際に使ってみたBINOと言えます。お陰で、初心者の方がどこで躓くかがよく分かり、本当に勉強になりました。

 普段は、製作に全神経を集中しているので、完成後にじっくりと使用してみたことはほとんどありませんでした。

 最近も、光軸調整装置の無い、ミニBINOを、EMS-BINOの20年戦士の方にお譲りしたら、意外にも光軸調整に難航されていました。追加説明をして、「解決して笑いが止まらないでしょう?」と私が言ったのに対し、(冗談半分で)「いえ、難しくて泣きそうです!」という意外な返事が返って仰天したことがありました。

 BINO使いは、スキーと酷似しています。(私はスキーの名人ではありませんが^^;) スキーが得意な者にとっては、雪面の凹凸なんて無いのと同じですが、そうでない人は、ちょっとした凸凹で転倒したり、木に激突したります。
 50年戦士の感覚で考えてはいけないのだなあ!ということを最近、特に痛感しています。

Improvement of the MK105-BINO/ 左鏡筒の方向微調整機構追加

 BINOとしての性能を早く確認したくて、鏡筒方向の微調整を省いていましたが、やはり不便。
 一通り楽しんだので、より使いやすくするために、左鏡筒に微調整機構を設けることにしました。(微調整はそれまでも可能でしたが、鏡筒を外してからでないと行えませんでした。)

微調整機構(水平)は、当初、赤道儀の極軸の方向調整の方式をイメージして、部材の発注間際でしたが、ボルト類以外の追加部材なしで実現する方法を考えました。(引き算の発想)

完成です! 期待通り、より完璧に光軸が追い込めました。