
Dear Client,
Please confirm that it is exactly what you had ordered.
It is the standard set up of the D of 160mm without extension tubes.
No smaller IPD customize.

Innovation of Astronomical Telescope
正立ミラーシステム(EMS)を開発した松本龍郎のサイト。 たった2回の反射で天体望遠鏡の像を正立像にします。
				Tatsuro Matsumoto; Inventor of the EMS, Erecting Mirror System. EMS offers non reversed upright image with no additional undesirable abberations.


代数的考察には踏み込まない、と一旦申しましたが、シンプルな方法が閃いたので発表させていただきます。
 まずは、反射の法則から・・・。
 通常は、AB = √(x^2+1) ,  BC = √{(1-x)^2+1}から、f(x)=√(x^2+1)+√{(1-x)^2+1}を微分して法則を導き出すのですが、証明したい法則は  θ = θ‘ なので、最初から三角関数を用いた方がシンプルになります。
AB + BC = 1/cosθ + 1/cosθ‘ —– f(θ)
  と、総光路長が非常にシンプルに表せられます。

θ で微分すると、上記のようになります。
dθ’/dθ が邪魔物ですね。
そこで、もう一つの関係式、tanθ + tanθ’ = 1 の両辺を微分してみます。

これで、最初の f'(θ) の式から、dθ’/dθ を消去できます。

 厳密には、これをさらに微分するのですが、今回は割愛して、0<x<1 の間に解が一つある前提で進めます。
f'(θ) = 0 のときに、f(θ) が最小値になるので、
     sinθ = sinθ’ 、すなわち、θ = θ’ が導けました。
屈折の法則も、同様の方法で導けます。

 反射の例との違いは、Y 軸の負領域と正領域で屈折率が違うということです。
上図では、Y 軸の正領域は空気中で屈折率1,負領域の屈折率をNとしています。
光の速度は屈折率に反比例するので、同じ距離でも、Y軸の負領域では、時間がN倍かかるわけです。
Y軸の正領域の速度がN倍、と考えても同じことです。
 従って、最小所要時間の経路を求めるには、Y軸の負領域の光線の長さを最初からN倍して考察することになります。
AB + BC = 1/cosθ + N/cosθ‘ —– f(θ)



先程と同様に、f'(θ) = 0 のときに、f(θ) が最小値になるので、
sinθ = Nsinθ’  が導けました。
 いかがでしょう? 反射と屈折で数式がほとんど同じですね。
以上から、反射面は光線の向きが反転することも考慮して、屈折率=”-1″の特殊な屈折面として、通常のレンズの追跡方法に一般化出来ることが分かりましたね。


 光が最小所要時間の経路を通ることから、所要時間の関数を立てて微分することで、純粋に代数的に屈折の法則を導入できますが、数式を敬遠される傾向が分かったので、今回は純粋に幾何学的、視覚的に納得いただけるモデルを作りました。
 光が光学的密度(屈折率)が異なる界面で屈折する事実—-①、また、平面波(無限遠からの平行光線)の波面(光線に垂直な面)は、屈折前後で崩れない—-② ことも前提として受け入れてください。
さらに、光の進行速度が屈折率に反比例する事実。—③ も認めてください。
 つまり、AC間の光の進行速度は、BD間の N 倍になるということです。
 波面ABがCDに至る時、ACを移動する時間とBDを移動する時間が同じでないと、上の前提が崩れます。
  これより、
  sinθ  = Nsinθ‘  が確定するわけです。(∵ AC = N・BD)
( x軸より上が空気の例ですが、両サイドともガラス等(/ 液体)であれば、
  Nsinθ = N’sinθ‘ )
*BC=1 と置くと分かりやすいです。

 近軸領域では、光線がレンズで屈折するときの屈折角度は、レンズに入射する光線の高さ h とΦに比例します。入射光線の元の傾斜角度を α とすると、屈折後の傾斜角度(←定義された角度)α’ = α+hΦ となります。
 つまり、レンズを通過する都度、傾斜角度が+hΦずつ加算される、ということです。Φ>0であれば、左から右に進む光線は、下向きの角度 hΦ ずつ曲がる、ということです。
 赤い光線も、青い光線も、同じ角度だけ曲がる、ということになります。
 もともと、近軸という特殊な条件で、” h/距離 ” で定義された傾斜角度 α なので、h/α から距離が逆算できるわけです。
  入射光線②のような傾き α<0 とし、①のように光軸に平行な入射光線の傾き α =0 とします。
 また、屈折光線①’や②’のように下向きに傾いた α >0 とします。
 距離の正負の定義から、自ずと傾斜角の正負も決まります。
今一度、整理しますと・・、
*複数のレンズを密着して重ねた場合、合成度数は、単純に各々のレンズのΦ(度数)を合計したものになります。
 レンズに間隔がある場合は、
 平行光線が最初のレンズに到達する高さ=1として、その光線が各レンズを通過する高さとそのレンズのΦを掛けたものを、繰り返しレンズ枚数だけ加算したものが合成度数になるわけです。
 どちらのケースも、ほぼ単純な足し算に帰結するわけです。2行2列の行列が利用できる所以です。