
塗装済みの標準ハウジングが払底したので、次の仕込みです。
事情があって、今回は少し多め。
Innovation of Astronomical Telescope
正立ミラーシステム(EMS)を開発した松本龍郎のサイト。 たった2回の反射で天体望遠鏡の像を正立像にします。
Tatsuro Matsumoto; Inventor of the EMS, Erecting Mirror System. EMS offers non reversed upright image with no additional undesirable abberations.
お客様手配の鏡筒が直送で届きました。
現在は原則として完成品BINOの受注は受け付けておりませんが、熱心で、かつ、ほぼリアルタイムのメール交信が可能で、また、完成したBINOを当方でお引き取りいただく、という条件に適った方のみ受け付けています。
同鏡筒は当方でも取り扱っており、それなりの営業メリットもあったのですが、お客様がすでに手配を進めておられたことと、万が一製品に些細な問題があった際の処理業務に自信がなかったため、お客様手配にお任せすることにしました。
さきほど、開梱し、対物レンズを含めて、製品に輸送中のダメージがないことを確認しました。
これが、キャリイングケースの外観です。これだけでも、製品を完璧に保護しますが、これがさらに、きっちりした二重の段ボール箱に入って輸入されています。
さて、本体には異常はなかったのですが、一つのケースで、肩掛け用?のベルトの一端が離脱していました。縫い付けが弱かったのか?、糸がほつれて完全に剥がれていました。輸送の振動では多分、そうなり得ないので、梱包時にはすでに剥がれていたものと推察します。(梱包担当者が見切り発車したか?)
さて、これをどうするか? お客様次第ですが、私ならどうするか?
そもそも、結構な重量の鏡筒入りケースを、銃のように肩に掛けて運搬するのか? 私なら、両方とも肩掛け用のベルトは外し、中央の取っ手で運搬します。
まあ、メーカー(販売業者?)と交渉されて、完全なケースをもう1個送ってくれるようなら、それもありですが、その間の交渉の手間や精神的負担をどう捉えるか?もありますね。
地元のカバン修理屋さん等に依頼すれば、強固に縫い付けてもらえるとも思いますが。
左右鏡筒を個別のファインダー台座にセットするのであれば、すぐに組み上がるのですが、美観とデザインに拘り、通しの長いファインダー用アリミゾが入荷するのを待っています。
推定焦点距離=170mm、推定有効口径32mm です。(推定値修正しました。9/23)
有効口径32mmに対して、対物口径50mmは無駄なのか? ということですが、No! です。
軸上焦点だけで考えれば無駄とも言えますが、周辺光線で考えると、口径食を緩和する効果が著しいのです。それは、テレコンBINO等のガリレオタイプで、有効口径よりはるかに大きい対物口径が視野の確保に有効なのと同じ理由です。
有効口径が50mm取れなかった理由は、31.7サイズの45度プリズムの入出射窓径の制約ですが、ただ、プリズムを大きくすれば光路長が長くなって望遠鏡として成り立たないジレンマがありました。プリズムの射出窓径の制限にもかかわらず、31.7サイズのアイピースのフル視野が確保できる理由は、プリズムからヘリコイド端面までの距離を長く確保したからです。(対物レンズをプリズムに近付けた。)*ケラレのメカニズム
市販の31.7サイズアイピース(正のアイピース)の最大視野環径=26mmとすると、対物の焦点距離=170mmの場合、実視界≒8.7 度 確保できることになります。 SWA-27mm(公称70度?)だと、6.3倍で55度の見かけ視界が得られることになりますね。(メーカー公称値はほぼ常に上げ底^^;)
廃業予告をしてから、駆け込みの注文が増えています。
3年という漠然な設定をしていましたが、1年くらいかも分かりません。まあ、もともと、難病でカウントダウンの命ですから、どちらが先かも分かりませんけどね。^^;
長距離走の選手のロードワークと同じで、”次の電柱まで頑張ろう!”の意識の繋ぎで仕事を継続した感があります。皆さんが遠征するため、楽しむために、作り手は土日も祝日も全て返上して命を削って来ました。 仕事を止めたら楽になるだろうなあ!という妄想のもとに毎日頑張っています。
業者さんもこのサイトを見てるかどうか(多分、見てないね。)分からないけど、そろそろ正式なご挨拶をしないといけないと思っています。まずは、卸売りを停止するのが先ですから。