なぜ写真には7台しか写っていないかと申しますと、1台はすでに梱包したからです。(それだけ切羽詰っています。^^;)
当方のご予約名簿によりますと、上記1台分を除き、あと5名の方に未納、という計算になりますが、万が一漏れがございましたら、大至急ご連絡いただけましたら幸いです。 これより、5名の方々にはメールにて完成の旨をお知らせしますが、6/25(木)までにご返信をいただけない場合は、新たな希望者の方に先に販売させていただきますので、よろしくお願いいたします。
Innovation of Astronomical Telescope
正立ミラーシステム(EMS)を開発した松本龍郎のサイト。 たった2回の反射で天体望遠鏡の像を正立像にします。
Tatsuro Matsumoto; Inventor of the EMS, Erecting Mirror System. EMS offers non reversed upright image with no additional undesirable abberations.
Here is the anatomy of the limiter knobs. You will find the evolving history of the development of this limiting system in my former reports here.
リミッターノブの仕組みです。 3/9の記事と合わせてご覧いただけば、よりご理解が早いと思います。
外注していたシャフト部品が(大量に)届き、量産体勢が整いました。(新型ハイランダー用軽量マウント(¥57,000 /8%税込み¥61,560))
(急に多忙になったため、新型3台目以降はBINO製作の合間を縫って、何とか対応させていただくつもりです。)
念のため; 当架台をご予約いただいている方はご承知と思いますが、念のために再度お知らせします。この架台を使用するためには、ハイランダー純正架台に属するマウントホルダーが必要です。私も当初は別売しているものと思っておりましたが、メーカーが当部品の単体非売を固持しているようで、残念ですが、ハイランダー純正架台をすでに所有しておられることが前提になります。(望遠鏡業界には、こうした、他社互換性を意図的に排除しようとする、偏狭、保守的な傾向が根強いのですが、ここはやはり末端消費者の方がそうしたメーカーに対し、明確で強い批判のメッセージを出し続けることが肝要かと思います。)
Dot finder and the handle are added as options.
オプションのドットファインダーとハンドルをセットしました。
結構な陣痛を伴いましたが、ようやく150LD-BINO(F6)が完成しました。地上風景は、確かにF5よりもシャープのようですが、軽便さ(F5鏡筒)とのトレードオフをどう解釈されるかはユーザー様次第です。 私個人的には、より軽量コンパクトなF5鏡筒を選びますが。(F5-BINOを過小評価している方の多くは、旧仕様のX-YリミッターのないBINOで大幅に光軸を狂わせた状態で判断されたものと思います。)
しかし、中軸式架台はこの規模の鏡筒まで(多分もっと大きくても)十分に有効であることが分かりました。左右の重心に垂直回転軸があるわけですから、当然ですが^^;、自画自賛しています。^^;
鏡筒にEMSをセットしてピントを確認したところ、予想以上にバックフォーカスに余裕がないことが分かり、急遽、鏡筒を4cm切断しました。よって、昨日の記事は撤回となりました。^^; 太い鏡筒は悩みの種でしたが、ご覧の通り、天頂まで問題なく向きます。^^
I will show the pictorial above to explain the mechanism of X-Y knobs.
The three screws on the left EMS (first) housing are the first step to understand the X-Y adjusting mechanism on the right EMS. In the case of the left EMS, vertical or horizontal image shift can be caused by turning a pair of the screws at a time, with the green circled screw in common. Note that all of the three screws are pull ones. and the single center set screw is the pushing one to adjust the height of the mirror surface. So, if you replace the green circled pulling screw for a pulling mechanism by a coil spring you can move the image in the X(blue) and the Y(red) directions respectively by each single knob.
ここでX-Yノブのご説明をしておきます。 まずは、左のEMSの第一ユニットを見てください。 3つのプラスネジが右の同ユニットと鏡対称配置になっていることにお気付きになると思います。 赤または青の矢印で代表するネジと、共通に使用する緑の円のネジを同時に回すことで、左のEMSもイメージをX〈青)-Y〈赤)方向に調整できます。(←皆さんに推奨しているのでなく、原理の説明のためにご説明していますので、誤解のないように^^;)3つのプラスネジは全て引きネジ(スケアリング調整用)であり、中央のセットビス(イモネジ)だけが押しネジで、ミラー面の高さが調整できる(センタリング調整用))構造になっています。
つまり、3つの引きネジを、EMSの原理に基いてうまく配置すると、2本ずつのネジの調整で、X-Y方向にイメージを独立的にシフトできるようになります。 そこで、緑の円のネジを、スプリングで常に引っ張るメカに交換すると、残る2本のネジだけで独立的にX-Y調整が可能になるわけです。 それが、右のEMSの第一ユニットのX-Y調整機構なのです。 ご理解いただけましたでしょうか。 何年もEMS-BINOを使われながら、何を思ったのか、「ノブが1個脱落しています!」と慌てて連絡して来られる方が少なくありません。^^; ノブはX用とY用の2本しかありませんので、覚えておいてください。 それを実現するために多大なエネルギーを投入して来たのですから・・・。
I am adding the diagram because the former image seems to be difficult to understand.
当初の説明図が分かりにくいようなので、追加の図を作成しました。(2025,2/18)
ネジの操作は2本ずつセットで行う、ということです。シーソーの原理なので、片方を締めるためには、相手のネジを緩める必要があります。下にシーソーの絵を挿入しますね。
右のEMSは、共通ネジがスプリング機構に替わっているので、一つのノブだけでXもしくはY方向の調整が可能になっています。しかし、原理は左のEMSと同じです。(EMS-UXLの場合)
シーソーの支点に相当する上手の赤い▲ですが、EMSの図の中央のセットビス(イモネジ)に触ると、この支点の高さ自体が変わってしまい、収拾がつかなくなるので、それに触れるのは厳禁です。
この度の、X-Yノブの固定方法の改善と合わせて、ノブの回転可能範囲も、従来の±170度くらいから±135度くらいに制限しました。以前よりも、調整ストロークエンドの設定が正確に行えるようになったため、上記制限をかけても十分に常用のストロークが確保できると判断したためです。 長くお待たせしていますが、後になるほど各所が改善されていますので、なにとぞご理解くださいますようお願いいたします。
Dear Tatsuro,
This morning, I finished my work.
The first test was positive, the pictures are merged when the two collimation screws are in neutral positions. I am really very happy with the result and can hardly await the first clear night 🙂
Thanks again for all your help and support !!!
Jochen
管理者のコメント;
Acknowledgment of Matsumoto;
Dear Jochen,
Let me give you my biggest applaud to your feat on your fine binoscoope.
You have overcome not only the language barrier but also the negative background noises made by some of the senior manias who have negative biases on my EMS.
I believe “Reality” will come to light in the end. I am very happy now to think you would become another ardent advocate of my EMS.
CLOUDY NIGHTS FORUM
The German Forum
ドイツのJohenさんが125ED-BINOをもう完成させられました。 組み上げた段階で、XYノブが原点を示していたそうで、自前の中軸式架台の完璧さが光ります。
久しぶりにまたBINO作りのMOTIVATIONを充填していただいた気がします。(反例で落ち込んでいた後だけに、特にそう思います。近くにいてもメールの返事がタイムリーに返らないモラトリアムな人よりも、 地球の反対側にいても常に打てば響く人のお手伝いをする方が、張り合いがあるというものです。)
EMSユニットの無限の応用例の中のほんの一例です。LUNT35-BINO(10/15,2013)を発表した段階で、この応用に気付いておられた方も少なくないはずです。時間がないのに墓穴を掘っているようですが、BINOのリピーターの方のご依頼なので、断れません。^^;(Squeaky wheel gets the grease.^^;)
繰り返しになりますが、念のためにご説明します。 補正ミラーユニットを含めて2回反射なので、どのアングルでも裏像にはなりません。 この組み合わせでは、LUNTの時と同様、120度対空の角度設定で正立像になります。 そして、仰角に応じて回転像となり、仰角0で完全倒立像となります。(カメラ側と同焦点にするには、カメラ側にもヘリコイドを噛ます必要がありますね。)
1/28追記: さっそく依頼者の方より写真が届きました。(大成功だそうです。一番下の写真)