Super-Wide EMS-BINO completed -2 ! / TAKUMAR 135mm F3.5 + EMS-UL

 TAKUMAR-55mm(F1.8)で成功を見ましたので、今度はTAKUMAR-135mm(F3.5)でさらに良い結果を確認しました。
 写真の組み合わせだと、有効口径38.6mm(ほぼ4cm)、倍率8.44倍、射出瞳径=4.57mm、
見かけ視界=82°、実視界=9.7°。
 うまく表現できませんが、カメラレンズを対物に用いたBINOシステム、視野の均一性が、軸上光学性能だけを追求した望遠鏡用の一群構成の単純なレンズとは一線を画しますね。衝撃でした。(焦点距離100mm前後の超短焦点だと、一群構成の望遠鏡対物レンズだと、斜光線の収差補正までは手が回りませんから。ただ、望遠鏡用一群構成レンズは、フランジバックが長く取れて、EMS等を正規の位置に配置できる(ある程度長焦点ならですが)のが魅力ですがね。)

APM18mm(65°)だと、倍率7.5倍、射出瞳径=5.15mm、見かけ視界=65°、
実視界=8.67°。
 常に遠近両用メガネを常用している自分としては、APM18mmの方が好みです。
NAGLAR16mmは、メガネ装用だと見かけ視界は40°程度で、メガネを外し、さらにゴム見口が眼窩に食い込むくらいにしないと全視野(82°)が見えませんから。^^;(確かに、周辺までシャープですが、最周辺の歪曲が凄い。(像面湾曲とは違うので、星像はボケないはず。))
 APM18mmは視野のごく周辺でなだらかにボケますが、不快感はありません。歪曲はNAGLARよりもはるかに少ない。何より、メガネ装用で全視野が見えるのが嬉しい。
 このBINOシステムの基礎セットは、目幅調整機構とEMS-ULで、カメラレンズとアイピースはかなりの自由度で選択できるので、応用は無限と言えます。
 今は臨時にカメラ三脚に固定していますが、ジンバル雲台に載せれば、バランスの問題も解決するはずです。


Large Mirror component

 こうした、BINO目的以外の個別のご依頼は、普通はお断りするのですが、リピーターの方や、初めてでも熱心さが伝わると、なかなか断れません。 部材の残りが少ないので、実際は困るのですがね。^^;
 「いつでも良いですから・・・」と懇願されますが、後回しにすると、ほぼ永久に完成しません。
受注しているBINOの製作に集中するためには、むしろ、こうした横入りの仕事は、素早く片付けないと、仕事の足場が保てませんから。^^; (と言いながら、与えられたテーマを実現するのに夢中になる自分がいます。性(さが)ですね。^^;)

Super-Wide-BINO / Stabilizer is added ! /スタビライザーが奏功!

 たまたま遊びの投稿ばかりになっていますが、ちゃんと本来の仕事もしていますので、よろしくお願いします。他の仕事と無関係ではないので、ご理解くださいませ。
 接眼部が非常に長くなり、重心も高くなるため、スタビライザーをセットしてみました。
レンズの伸縮で合焦させますので、左右のアイピースの高さが視度調整で変化しても機能するように配慮しました。スタビライザーは、システムがスリップして回転してしまうのを防止し、かつ目幅スケールも兼ねます。

Super-Wide EMS-BINO completed ! / 3cm 3.4X, 24°(82°見かけ視界)/超絶広視界 EMS-BINO 完成!

カメラレンズと望遠鏡アイピースを組み合わせたにしては、十分に成功したと思っています。
たかが3.4倍でも、EMSのXY調整機構は非常に快適だと再認識。
 超絶24°、横断スピーカーの支柱ボルトの頭が視野の極周辺でも崩れずに視野から漏れる。
私としては、持ち出しゼロに近い出費で出来たので、文句はない。
 単眼で見た段階で自信を得たので、同シリーズのTAKUMAR-135mmF3.5を納品待ち。
これも単体で見てよければ、同じレンズをもう1本確保して、BINOに。今度は同じアイピースだと、38.6mm(約4㎝)8.4倍、実視界9.8°になる。
 合焦は、レンズ本来のヘリコイドに加えて、スペーサーを兼ねて31.7ADとレンズの間に配置したヘリコイドのどちらを回しても効果は同じ、どちらも使い勝手がすこぶる良い。微妙なピント調整が楽々だ。

FC100DC-BINO by Mrs. J in the US

Hello Tatsuro,

Happy to report that the EMS-UL pair arrived safely and looks impeccable!
I’m even happier to say that everything looks perfect and comes into focus perfectly.

I could not be happier. Please see pictures of my new binocular telescope:

Comment by Matsumoto/ 管理者のコメント;
Congratulations on completion of your fine Binoscope!
And thank you for sharing it.
Nothing is more thrilling for me to get such reports from my client! 

Another toy in the planning-4 / Naglar 16mm Type-2なら行けそう!

 TACUMAR-55mmとMAGELLAN10mmの組み合わせが今一芳しくなく、今回のプロジェクトに悲観的になっていたところで、数十年お蔵入りにしていた(理由はメガネ装用で使い辛かった)Naglar16mm(Type2)を試してみたところ、相性が極めて良かった!絞り解放(有効口径30.5mm)で、極めてクリアーかつ超絶広視界が得られる!
 MAGELLANのように、歪曲なしとは行かなかったものの、視野の抜けの良さとシャープネスは格段に良かった。周辺の歪曲が強いのは、Naglar16mmの収差補正のトレードオフで、星野には不快感はないはず。
 さて、TACUMAR-55mmとの組み合わせだと、倍率=3.4倍、Naglar16mmの見かけ視界は82°だから、実視界=24° ということになる! 射出瞳径=8.9mmで、昼間は過剰瞳になるが、完全案順応時には、人間の瞳孔径は以前から言われて来た7mm以上に開く者が多いことを友人が自作の測定器具で随分前に検証している。
 某スターパーティの参加者を測ったところ、年齢によらず8mm以上瞳孔が開く者が非常に多かった。
 ということで、30mmX3.4倍、実視界24°の超絶広視界双眼鏡が実現しそうだ。
  テレコンBINOと、手持ち双眼鏡の中間を満たす物になりそう!

Another toy in the planning/ Universal slide Mount for experiment / 実験用スライド台座完成!

 写真の部分には、どこにも結像光学系が入らない、という奇想天外?な発想です。
焦点距離が1m前後以上の普通の天体望遠鏡の場合、対物レンズは近軸重視の設計で問題ないのですが、焦点距離が100mm前後以下で超広実視界を目指すためには、対物レンズユニットも斜光線の収差を重視しないといけません。
 そうすると、焦点面直前までコマ補正レンズやフラットナーレンズが配置されるわけで、EMS等の正立光学系が本来の位置に挿入できる余地がありません。 従って、EMSは対物レンズの前の空中に配置し、望遠鏡全体は大き目のアイピースのように、接眼側に配置しないといけない、ということになります。

Another toy in the planning-2 / 超絶広実視界望遠鏡 -2!

Universal slide table for the experiment.
 実験用のスライドテーブルを先に整えておきます。
手前が市販されている汎用スライドネジ送り機構で、目幅シフトがないBINOなら、ほぼこのままで使えます。(目幅100mm超の人間はいない。^^;)
 上(向こう側)は、EMS-UM~ULの標準タイプで使用できるように、シャフトを延長して”D”がカバーできるように改造しました。(EMS-ULだと、目幅60以下~77mmまで対応)

 昨日の投稿について、FACEBOOKで、カメラレンズのアイピースの接続についてご質問いただいたので、詳細をUPします。 カメラレンズとEMSの接続については、まだ加工が完了していない(前回の写真は手で持って撮影)ので、完了後に写真を交えてご説明します。
 まず、候補のレンズが写真の2つありましたが、最近購入したCANON-EOS用は、外径が目幅をはるかに超えたため、NGでした。ただ、市販パーツ(アイピース用アダプター等)のほとんどが新しいバヨネット規格(CANON-EOS等)のため、古いPentaxのスクリューマウントレンズには、写真のバヨネットアダプターを介して市販のアイピースアダプターを接続しようと、発注済でした。
 ただ、入荷が待ちきれずに、手持ちのヘリコイドとEMS用の31.7ADを即興で加工しました。買い置きしておいた、極短のヘリコイドの接続規格がたまたま雌雄の42mmP=1ネジで、Pentaxのスクリューマウントにぴったり合いました。EMS用の31.7ADは、それに合うように追加工しました。

今、SVBONYのアダプタ―が届いたので、追加UPします。
製品単体で見れば、価格に対して、実によく出来ていました。フランジバックも微調整できるようになっています。 しかし・・・・・

 双眼用には、外径が太過ぎました。65mmくらいの目幅の方、ご自身は広いと思っておられないようですが、54年間メガネ屋をして来た私が断言しますと、65mmは成人男性に限っても、十分に標準以上に広い目幅です。つまり、65φだと、大半の方で目幅が合わない、ということになります。(以前に、完成品の大型双眼鏡で、最小目幅=63mmというのに驚いたことがありましたが、無知というのは恐ろしいものです。)
 使い勝手も、ヘリコイド付きのマツモト式がはるかにGood!でした。ということで、今回購入したアダプターは、無駄買いということになりました。^^;

Another toy in the planning/ 超絶広実視界望遠鏡!

 Pentaxの古い標準レンズ(55mm F1.8)にMAGELLAN-10mm-100°をセットしてみた。
少なくとも、表示上は、有効径30.5mm、倍率5.5倍、実視界=18°となる。
 Pentaxの古い標準レンズ(55mm F1.8)にMAGELLAN-10mm-100°をセットしてみた。少なくとも表示上は、有効径30.5mm、倍率5.5倍、実視界=18°となる。
 しかし、カメラレンズのフランジバック内に、正立系を挿入する余裕はない。 さて、どう正立化するか? 

 答は、写真の通り。EMSを対物レンズと接眼レンズの間に挿入しないといけないという決まりはない。この例だと、望遠鏡全体が大き目のアイピースとなってEMSに装着されるイメージになる。
 この方法だと、たとえヘリコイドで目幅調整をしても、ピント移動が全く生じない。(今回はしないけど。)