The scene by TAKUMAR 135mm+ APM18mm

 あまりに美しいので、手持ちiPhoneで撮ってみましたが、いつものように双眼視のイメージは再現できません。 広視界の小型双眼鏡は市販されていますが、この構造は、ステレオベース(D)が大きいので、立体視の強調が著しいです。
 たとえば、超絶広視界の筆頭は、2XクラスのテレコンBINOだと思いますが、ステレオベースは目幅と同じなので、立体視の効果も2X。 今回の超広角BINOは、EMS-ULを使用しているため、目幅62mmでも、ステレオベースは133mmで、倍率=7.5倍のため、立体視の強調効果は、2.14 x 7.5 ≒ 16倍 ということになり、立体感が別格であることが分かります。

60-housings ready to be painted

60個の内、40個を白、20個を黒に振り分けます。
M2タップの総数=744個所。M3タップの総数=60個所。タップの折損ゼロ。
貫通ネジならまだ楽なのですが、止まり穴への極小タップは、かなり繊細な注意を要求されます。
 

Super-Wide EMS-BINO completed -2 ! / TAKUMAR 135mm F3.5 + EMS-UL

 TAKUMAR-55mm(F1.8)で成功を見ましたので、今度はTAKUMAR-135mm(F3.5)でさらに良い結果を確認しました。
 写真の組み合わせだと、有効口径38.6mm(ほぼ4cm)、倍率8.44倍、射出瞳径=4.57mm、
見かけ視界=82°、実視界=9.7°。
 うまく表現できませんが、カメラレンズを対物に用いたBINOシステム、視野の均一性が、軸上光学性能だけを追求した望遠鏡用の一群構成の単純なレンズとは一線を画しますね。衝撃でした。(焦点距離100mm前後の超短焦点だと、一群構成の望遠鏡対物レンズだと、斜光線の収差補正までは手が回りませんから。ただ、望遠鏡用一群構成レンズは、フランジバックが長く取れて、EMS等を正規の位置に配置できる(ある程度長焦点ならですが)のが魅力ですがね。)

APM18mm(65°)だと、倍率7.5倍、射出瞳径=5.15mm、見かけ視界=65°、
実視界=8.67°。
 常に遠近両用メガネを常用している自分としては、APM18mmの方が好みです。
NAGLAR16mmは、メガネ装用だと見かけ視界は40°程度で、メガネを外し、さらにゴム見口が眼窩に食い込むくらいにしないと全視野(82°)が見えませんから。^^;(確かに、周辺までシャープですが、最周辺の歪曲が凄い。(像面湾曲とは違うので、星像はボケないはず。))
 APM18mmは視野のごく周辺でなだらかにボケますが、不快感はありません。歪曲はNAGLARよりもはるかに少ない。何より、メガネ装用で全視野が見えるのが嬉しい。
 このBINOシステムの基礎セットは、目幅調整機構とEMS-ULで、カメラレンズとアイピースはかなりの自由度で選択できるので、応用は無限と言えます。
 今は臨時にカメラ三脚に固定していますが、ジンバル雲台に載せれば、バランスの問題も解決するはずです。


Large Mirror component

 こうした、BINO目的以外の個別のご依頼は、普通はお断りするのですが、リピーターの方や、初めてでも熱心さが伝わると、なかなか断れません。 部材の残りが少ないので、実際は困るのですがね。^^;
 「いつでも良いですから・・・」と懇願されますが、後回しにすると、ほぼ永久に完成しません。
受注しているBINOの製作に集中するためには、むしろ、こうした横入りの仕事は、素早く片付けないと、仕事の足場が保てませんから。^^; (と言いながら、与えられたテーマを実現するのに夢中になる自分がいます。性(さが)ですね。^^;)

Super-Wide-BINO / Stabilizer is added ! /スタビライザーが奏功!

 たまたま遊びの投稿ばかりになっていますが、ちゃんと本来の仕事もしていますので、よろしくお願いします。他の仕事と無関係ではないので、ご理解くださいませ。
 接眼部が非常に長くなり、重心も高くなるため、スタビライザーをセットしてみました。
レンズの伸縮で合焦させますので、左右のアイピースの高さが視度調整で変化しても機能するように配慮しました。スタビライザーは、システムがスリップして回転してしまうのを防止し、かつ目幅スケールも兼ねます。

Super-Wide EMS-BINO completed ! / 3cm 3.4X, 24°(82°見かけ視界)/超絶広視界 EMS-BINO 完成!

カメラレンズと望遠鏡アイピースを組み合わせたにしては、十分に成功したと思っています。
たかが3.4倍でも、EMSのXY調整機構は非常に快適だと再認識。
 超絶24°、横断スピーカーの支柱ボルトの頭が視野の極周辺でも崩れずに視野から漏れる。
私としては、持ち出しゼロに近い出費で出来たので、文句はない。
 単眼で見た段階で自信を得たので、同シリーズのTAKUMAR-135mmF3.5を納品待ち。
これも単体で見てよければ、同じレンズをもう1本確保して、BINOに。今度は同じアイピースだと、38.6mm(約4㎝)8.4倍、実視界9.8°になる。
 合焦は、レンズ本来のヘリコイドに加えて、スペーサーを兼ねて31.7ADとレンズの間に配置したヘリコイドのどちらを回しても効果は同じ、どちらも使い勝手がすこぶる良い。微妙なピント調整が楽々だ。

FC100DC-BINO by Mrs. J in the US

Hello Tatsuro,

Happy to report that the EMS-UL pair arrived safely and looks impeccable!
I’m even happier to say that everything looks perfect and comes into focus perfectly.

I could not be happier. Please see pictures of my new binocular telescope:

Comment by Matsumoto/ 管理者のコメント;
Congratulations on completion of your fine Binoscope!
And thank you for sharing it.
Nothing is more thrilling for me to get such reports from my client! 

Another toy in the planning-4 / Naglar 16mm Type-2なら行けそう!

 TACUMAR-55mmとMAGELLAN10mmの組み合わせが今一芳しくなく、今回のプロジェクトに悲観的になっていたところで、数十年お蔵入りにしていた(理由はメガネ装用で使い辛かった)Naglar16mm(Type2)を試してみたところ、相性が極めて良かった!絞り解放(有効口径30.5mm)で、極めてクリアーかつ超絶広視界が得られる!
 MAGELLANのように、歪曲なしとは行かなかったものの、視野の抜けの良さとシャープネスは格段に良かった。周辺の歪曲が強いのは、Naglar16mmの収差補正のトレードオフで、星野には不快感はないはず。
 さて、TACUMAR-55mmとの組み合わせだと、倍率=3.4倍、Naglar16mmの見かけ視界は82°だから、実視界=24° ということになる! 射出瞳径=8.9mmで、昼間は過剰瞳になるが、完全案順応時には、人間の瞳孔径は以前から言われて来た7mm以上に開く者が多いことを友人が自作の測定器具で随分前に検証している。
 某スターパーティの参加者を測ったところ、年齢によらず8mm以上瞳孔が開く者が非常に多かった。
 ということで、30mmX3.4倍、実視界24°の超絶広視界双眼鏡が実現しそうだ。
  テレコンBINOと、手持ち双眼鏡の中間を満たす物になりそう!