A good solution to cancel the top heavy of the giant refractive telescopes on TTS-160 / 大型屈折鏡筒のトップヘビーをキャンセルする方法

ご承知のように、大口径屈折は、対物側に極端に重心が偏るのが悩みです。(反射望遠鏡と逆ですね。)架台の搭載加重に余裕があれば、天地(水平時の)のバランスと鏡筒前後のバランスを分けて対処しても良いのですが、搭載加重に全く余裕がない場合は、何とかメインのウェイトで前後のアンバランスもキャンセルしないといけません。
下の写真のように、以前にもこの手法を用いて成功しています。
ただ、ウェイトの移動の影響が2次元で効きますので、原理を良く理解できない方には使いにくいかも分かりません。今回はユーザーが私自身なので、その点は全く問題なし。^^ (お客様の仕事をしてみて、一般の方の大半は、天秤棒よろしく、一次元のバランスの概念しかお持ちでないようです。そうした方は、使い方に面食らうかも分かりません。理解さえすれば、非常に合理的な方法だと分かるんですけどね。)

Another EMS-UXL set in the making

You do not have to worry about the IPD range, because I will always give you the optimum IPD range for your “D“, 60mm to 78mm, with the additional rings. I will not charge you any extra cost of it.

EMS-UXLでは、ご計画のBINOの“D”だけお知らせいただけば、理想的な目幅調製域が確保できるように、必要に応じて延長リングをセットします(別料金をいただきません)。

The lid of the 20cm objective unit

The lid is as important as the main parts because it protects the lens for far more longer time than the lens is actually working.

レンズが実働する時間よりもはるかに長い時間、それを守るわけなので、蓋も極めて重要な部品。
寸胴鍋にセットで付いていた蓋を利用しない手はありません。^^;(意外に難しい加工でした。)

The simplest 90mm(3.5-inch) Focuser in the making / シンプルな3.5インチフォーカサー製作中

I am making the simplest 90mm(3.5-inch) focuser for my 20cm-BINO in the making. Now, most of the problems are solved for realizing the portable 20cm-BINO.

20cmBINO用のシンプルな大型フォーカサーを製作中です。
長年諦めていたスロット加工(内溝)の環境を(工夫で)整え、シンプルな大型のラックピニオン式フォーカサーの実現に至りました。

20cm Objective lens preliminarily installed / 20cm対物をセルに仮セットしてみました。

20cm対物の仮セット、気が重かったのですが、意外に楽にセットできることが分かりました。(今後のメンテについても、分解、セットが容易なことは重要な要素。)

20cm-objective housing; super-light-weight plan / 超軽量20cm対物ユニット

1:フード兼セル
2:セル部品兼後方フランジ(ラッパ)との接続リング
3:後方フランジ(ラッパ)
(2と共に対物レンズを挟み込む締めリングがもう一つ必要です(これから作る)が、重量は無視できる程度です。)

より光軸にシビアな反射望遠鏡でも”ドブ”があります。より光軸に寛大な屈折式なら、尚更より簡素な作りの実用的な大口径望遠鏡があっても良いのでは?^^
(薄いのが良くて採用した「寸胴鍋」ですが、予想通り、その薄さと大きさ故に加工は困難を極めます。適切なジグが功を奏すことは言うまでもありません。)

FC100DL-BINO on AZEQ5GT

今回のBinoは松本さんに製作していただいた2作目の BINO になります。
この BINO は東京都心で使用することをメインに惑星、月をメインで見るために製作していただきました。
望遠鏡は惑星、月用として定評のあるタカハシの
FC100DL 10㎝ 2枚玉 フローライトアポです。
架台はSkyawatcher製 AZ-EQ5GT架台で赤道儀と経緯台の両方が選べる架台です。
惑星、月ようなので高倍率が必要になります。対象が明るいのでGOTOは必要なかったのですが高倍率での使用のため追尾機能は必須と考えました。 松本さんに望遠鏡の製作を相談し製品を製作していただきました。
この架台はオリジナルの設計では経緯台と使用する場合横側に望遠鏡を設置してもう片方に他の望遠鏡を付けるかカウンターウエイトを付けバランスを取る方式です。 ただこの方式では望遠鏡を片側保持のため振動に弱いと考え松本さんと相談の上コの字型のマウントを製作していただきその上に鏡筒を載せる形にしていただきました。 この方式ですと両側で保持しているため片側より安定しています。 今回も松本さんの有り余るアイデアを存分に注ぎ込んでいただき素晴らしい BINO が誕生いたしました。
この BINO が優れいている点
1)視軸が1回の調整で何度鏡筒の付け外しを行っても簡単に視軸が合う構造になっている。
右側のアリミゾに調整機能がありアリミゾクランプを押し付けると意図した方向にいつも向いてくれます。もちろんEMSのXY調整機能がここで威力を発揮します。
(詳しくは松本さんのHPに動画がアップされています。)
2)完全バランスが取れる
望遠鏡にアリガタがついており前後にずらすことによりバランスがとります。またカンターウエイトの位置を決めると完全バランスが取れます。 たぶんこれによりかなりの過積載をしても問題なく自動追尾ができると思います。
3)脱着式のカウンターウエイト
これは便利です。 一度バランスをとるとカウンターウエイトの位置を変更する必要がないですがカンターウエイトが脱着式のため簡単に取り外しができます。 マンションのバルコニーで BINO を組み立てますが脱着式のため非常にに簡単に設置できます。
これらの機能により望遠鏡の設置が本当に楽に短時間にできます。
4)価格が安い
鏡筒バンド+コの字型マウント+脱着式カウンターウエイト+光路短縮するための接眼部を合わせて12万円ほどでした。
(EMSは別です。) もし自作や他メーカーから部品を集めて製作するこんな金額ではできません。
5)デザインが美しい
いろいろな会社の製品を組み合わせて製作していただいていますが非常に美しいので所有していて誇らしい気持ちになります。
昨日実際に BINO を使用し木星を覗いた感想を述べたいと思います。
バルコニーが南西方向を向いているため木星を見ることができるのが夜12時頃になります。春霞のためぼんやりした空で北斗七星がようやく見えるような天気でしたがシーイングは良かったと思います。アイピースの持ち合わせがHyperion Zoon(8mm-24mm)と2.25倍バローレンズしかありませんでしが最高倍率の約250倍でも像が全くぼやけることなく今まで見たことのない鮮明な木星を見ることができました。たぶん300倍以上の倍率で見ても鮮明に見えるのではないかと思いました。やはり両眼で見る惑星は細部が見えるのと木星自体が非常に大きく見えるため双眼高倍率での木星の大きさにびっくりしました。 また架台のAZEQ5GTの自動追尾は全く問題なく木星を視野にとらえ続けさらに高倍率でも問題なく使用できると思いました。 架台組み立て時に架台の水平方向駆動部分にガタがあり気になっていたのですが実際の観望では全く問題ありませんでした。強風の時は問題になるかもしれませんが。。。
この素晴らしい BINO を 使用して好きなときに都心の自宅で惑星、月を観望できることが幸せです。
東京都 A
 Comment by Matsumoto/ 管理者のコメント;
納品後、神速のすばらしいリポート、ありがとうございました。
これからじっくり観察され、続報をいただくのが楽しみです。
光害はともかく、大変開けた視界に恵まれたベランダ観望の条件が整われ、羨ましい限りです。^^