これは何でしょう?
這是什麼?
What is this?
Was ist das?
Cos’è questo?
Что это?
20cmF7-BINO on TTS160 MOUNT completed
20cmF7-BINO is just completed.(July 12th,2018)
所村さん(日本屈折光学)の自信作(遺作)だけに、アクロマートとは思えない、コントラストの高い地上風景を見せてくれます。天体に向けて見るのが楽しみです。
TTS160マウントの先輩ユーザーさんに(messengerで)教えていただきながら操作方法を学習しました。良く出来た架台です。(Tさん、ありがとうございました。^^)
Anatomy of the X-Y mechanism of EMS / XY調整機構の構造(特別公開)
20cmF7-BINO on TTS160 Mount almost completed / further customize of the Mount
土壇場でちょっとした手直しが入り、完成が少しお預けになっています。新しい物を作る時にはこうしたことは想定内で、問題ありません。
EMS用のアルマイト部品の仕上がり待ちの間に、架台をより使いやすくするカスタマイズをしています。(EMS製作は常にお客様が優先、自分のは後回しです。前回の動画にセットしていたEMSはお客様の納品前のを拝借して撮影。)
前後のバランス調整のために架台の天板を傾斜させたため、本来のマグネット位置ではコントローラーが固定できなくなりました。解決策は動画の通り。^^
Comparison of Aluminum and Silver coating:(Multi-reflection experiment)/ アルミと銀の違い、多重反射実験
Here is the experiment of showing the difference of the reflectivities of Aluminum and Silver coatings.
Even the Aluminum sample of the larger mirrors quoted on the Maker’s website as enhanced Aluminum coated of 96% reflectivity, the difference between the Silver one is enormous.
説明不要と思いますが、最初の大きいミラーがアルミ、後者の小さい方が銀ミラーです。前者も、メーカーが96%の高反射率を誇示するアルミ増反射だそうですが、銀との差は劇的でした。試しに取り寄せてみたのですが、残念ながら、剥離後、銀で再蒸着しないといけません。
(今回に限らず、業者さんの数値表記は当てになりません。下請け、孫請けの言うことを鵜呑みにして、自らチェックできる技量がないのでしょう。)
Disassemble of the initial type of the EMS / 初期型EMSの分解
初期型のEMSの銀ミラー化は原則お断りしておりますが、個人つながりで断れないケースもあるのです。
(多分、これが最後かと。^^;)
しかし、このハウジングはダイカストではなく、30年も前の私がまともな工作機械なしでアルミアングルとプレートを組み合わせて手作りしたもので、その製作環境下で200個以上は供給したはずです。今ならとても考えられません。(若かったから。^^;)
Another lot of EMS housings in the processing / 標準ハウジングの仕込み
Improvement of the Larger Helicoid / 大型ヘリコイドの改良
As I mentioned in the report dated 6/26, I added the set-screws of the larger Helicoid from 3 to 7. As the Helicoid was additionally processed from the original 3 of 120-deg. span, two of the 7 set-screws are dummy. The next lot of the larger Helicoid will have 5 set-screws with 72-deg. span.
ただセットビスの数を増やしただけですが、結構重大な意味を持つ改良となりました。最終的には5本のネジで5等分のセットビス(72度間隔)を目指すのですが、すでに3方ネジ(120度間隔)が施工してあるため、2箇所がダミーネジ穴として残る(もちろんネジで塞ぐ)ので、過渡的な判断として、7個のセットビスになります。(次回ロットからは、最初から5個のセットビスとなります。)
前の3方ネジでも、締めすぎないように慎重に組み付ければ問題はなかったのですが、セットビスを増やしたことで、金物の変形が激減し、ほぼ単体のヘリコイドの状態と同じ滑らかさが実現しました。
CFF140-BINO is completed. / CFF140-BINO 完成!
Judging from the terrestrial viewing the unique oiled three- elements objectives seem to be superb.
But, my concern is other aspects of the OTA.
This OTA was also rather top heavy and I could not shift the OTA forward enough I wished to do. It’s not fault of only this OTA, but I can say about all of the high graded three elements Apochromatic OTA. But I wonder why the concerning guys who claims that they are interested in my EMS-BINO would not make effort of solving the COV(Center Of Gravity) issue.
Anyway I made my best in shifting the OTA forward as far as possible.
I found the knobs of the focusers would collide with the pillar, I set them on top instead of the bottom.
↑いつもながら、かなりの時間とエネルギーを集中する割には英文では痒い所に手が届きません。^^;
CFF140-BINO、ようやく完成しました。空気面がたったの2面しかないオイル貼りの3枚玉アポ、地上風景でも圧倒的なコントラストを誇示しているようです。
しかし、私の興味は、常にBINOの素材として使いやすいか?という方に向いています。この鏡筒も他の市販の3枚玉アポ同様、極端なトップヘビー(対物側が重い)のようで、感覚的には、それが特に顕著のように感じました。鏡筒はもっと前にずらせることを期待していましたが、そこまではずらせませんでした。
フォーカサーはFTF3-INCHの特別仕様ですが、(後で知ったのですが)同3インチには2種類あって(TRUE-3INCHと3INCH)、この鏡筒にはtrue-の方がセットしてありましたが、3インチ用のアダプターが不要であり、お客様には無駄な選択だったようです。(鏡筒を供給したメーカーさんが配慮すべきだった。)
The focuser was replaced from the original one to the Feather Touch True-3-inch type. But I think the normal 3-inch type was enough for this purpose. The end adapter was unnecessary.
この2種類の3インチフォーカサーは、アダプターのネジも全く異なり、アダプターの製作現場で当惑しあした。ついでにFTF(フェザータッチ・フォーカサー)について、一般的に言えることですが、同フォーカサーは高級鏡筒の殆どに採用されているように、確かに良く出来ています。ただ、回転機構のクランプだけは構造的に疑問があります。3方のローレットネジを相当強く締めても、クランプの把握は曖昧です。平たい所をいくら強く締めても、ネジ先端(樹脂)の摩擦力だけが頼りなので、当然です。マツモトに習ってテーパーボス方式にするべきです。^^;
FTF(Feather Touch Focuser) has established the status of high quality focuser, and many of the high graded OTAs take it. I also think the focuser is good but only in the rotation clamp, it is not good. The clamp is not efficient even when I fastened the three knobs so tight.
フォーカサーノブの配置ですが、一般的な底位置、90度立てた位置、といろいろと検討したのですが、結局は潔く天位置にセットするのがベストだと判断しました。他のいずれの固定位置も天頂時にピラーと干渉したり、ファイダーベースが不都合な位置に来ました。最終的に決定した天位置のノブ配置でも、ファインダーベースは4時と8時の方向になりましたが、仕方ありません。ファインダーベースは鏡筒バンドに新たにセットしましたので、そちらを使っていただきましょう。
鏡筒メーカーさんの多くが、EMS-BINOに熱い視線を向けてくださり、ご相談も受けますが、その割には、BINOの素材として適した鏡筒の仕様について、本気で考えているのか、疑問を感じざるを得ません。
Many of the OTA makers seem to be interested in my EMS, but very few seem to seriously study the EMS and think the suitable spec of the OTA as the material of the binoscope.
バックフォーカスの問題一つを取っても、BINO用だけに短鏡筒を準備するというのは、メーカーさんにとっても負担なわけで、私もいつも最初から短い鏡筒をデフォルトにしておき、フォーカサーの対物側に選択パイプを準備しておくことを提案しているのですが、なかなか行動に移されません。 その他、鏡筒径、対物フード径、鏡筒バンドのデザイン等も、BINOの素材としての最適化が考えられるのですが、メーカー、販売店共、大方全く無頓着であり、口先でEMSに興味があると言われても、その本気度を疑います。
Back-focus is one of the example. Providing the shorter tubed OTA specially for binoscope planner is not enough,I think. I recommend them to produce the shorter tube as the default and provide the extension tubes for the single use.
Another EMS-UXL SET completed / またドイツ向け完成
I don’t remember how many times I have uploaded the information of the EMS, but very few seem to understand my intentions on the specs.
The helicoid is connected at each end to the first and second EMS unit by three set-screws. When the set screws are fastened too tight the helicoid will become very heavy to turn, while the set screws too loose, the housings will tend to slip to turn. Do not doubt the original setting when you opened the package of the EMS.
And take the most care in handling the Helicoid because it is a very delicate mechanism. Never give a hard impact and never try to lap even if you find the helicoid too tight to turn, You should understand it is the trade-off resulted in after the long period of try and errors and study. (I am planning to add the set screw from 3 to 5 so that the pressure will be more equal on around.)
↑ 英文でうまく伝わるかどうか??
問題を提起すると情報が一人歩きするのが怖いですが、着荷早々に耳を疑うようなクレームが入ることがあるので、記載しておくことにします。
「ヘリコイドが渋い」とか、最悪なのは「ヘリコイドにガタがある」というクレームがたまに来ます。(腕に覚えのある古参マニアが多く、国別にはドイツが多いです。^^;)
直進ヘリコイドというのは、回転させないという課題上、3層構造になっていますが、内外径の制約(内径を最大限確保しながら、外径は大きくしたくたい)から、どうしても、各層は薄くならざるを得ません。接続は、ねじ込みが無難なのですが、組付けの作業性やロゴの位置の自由なセッティングを考慮すると、テーパフランジとセットビスの方法がはるかに便利です。しかし、セットビスを必要以上に強く締めると、ヘリコイドの該当層が微妙に変形するため、ヘリコイドの回転は不均等に渋くなります。逆にセットビスが緩いと、EMSのハウジングがスリップして回転しやすくなります。出荷段階では、当方で理想的な調整をしていますので、ヘリコイドがたとえ不均等に渋いことがあっても、そのまま受け入れてご使用いただきたいと思います。 最初からヘリコイドにトラブルを発症させる方は、どうやら、セットビスを自分で極端に増し締めした上で、乱暴にラッピングを長時間かけておられる傾向が見えます。その結果、ヘリコイド内部のネジが緩んでしまい、ガタの原因になることがあるようです。(ユーザーさんを叱るばかりでは進歩がないので、当方としても、セットビスを3個から5個に増やすことを検討しています。かなりの改善となりそうです。^^;)
ついでにEMSのXY調整のリミッターと(矢印の)原点位置についてご説明します。ノブの原点位置は、Yノブでは極力左右回転のストロークの中心に原点が来るように、またXノブでは、至近距離の観察も考慮して、左右ストロークの中央よりもほんの少し右回転(12時~1時くらいか)の方向に原点が来るように努力していますが、リミッターの構造原理上、上記を完璧に実現することが不可能です。リミッターの組み付けはある程度曖昧にならざるを得ず、光軸を初期調整後に矢印シールを貼って原点指標が決まります。(この段階では十分正確です。)
自分でBINOを仕上げる場合は、着荷したEMSのX-Yノブには一切手を触れずに、EMSを装着した後の鏡筒を一体として平行調整してください。
EMSのX-Yノブに触れて良いのは、その後です。腕に覚えがある方は、鏡筒単独で平行調整を完了してしまい、後でEMSを装着してチェックする傾向があります。それらの作業が複数の人間で分担されている場合は特に厄介になります。
久しぶりに苦言を呈しましたが、滅多にないトラブルに対する警鐘であり、忠実にマニュアルを守られるほとんどのユーザーさんには無関係ですので、ご安心くださいませ。 ただ、ヘリコイドは元来デリケートなメカニズムであること、強い衝撃や不必要なラッピングは避けるべきだということはご認識ください。