Mouse Sensor Test on FUJINON-15cm-BINOCULAR

The prototype of the mouse-sensor was tested successfully on FUJINON-15cm-BINOCULAR.
 一次試作品のマウスセンサーをFUJINON架台にセットしてみました。
架台側に一切の加工を施さない前提で、うまく取り付くことを確認しました。
(APM120双眼鏡(センターアーム架台)では、すでに星野テストで成功を確認しています。)

MATSUMOTO-FUJINON-Hybrid-BINO-Project:200919

 このところ、EMSの注文がやや集中していますが、FUJINON双眼鏡改造プロジェクトの手を止めていると思われたくないので、ここらで中間のご報告をしておきます。
 ご覧のように、本体部分の改造は完了しました。EMS-ULSは取りかかれば2日で完成します。 現在、ハンドルベースの材料を発注していて、連休(当方は年中無休ですが)に突入してしまいました。
 末端フランジは外れなかった(多分鏡体と一体、あるいは接着)ので、止めねじ穴の加工は手持ちドリルでやりましたが、長年ボール盤しか使っていなかったため、苦労しました。なぜ3本じゃなくて2本なのか?は、加工経験がある方なら分かると思います。ノブが大きいので、2本で十分、しっかり止まります。
 今回は、導入支援は不要ということでしたが、この機会を借りて、目下開発中のマウスセンサー(方位角測定用)をテストさせていただく予定です。

EMS-UXL for China in the making

82mm filter thread is added on the inner barrel end.

少し前より、90Φバレルの末端に82mmフィルターネジを切っています。
(部品類は、新ロットごとに仕様を検討しています。(常に進化))
 D=205mm用の延長パイプはアルマイトに出しているので、写真には写っていません。

MATSUMOTO-FUJINON Hybrid-BINO, cleared the first hurdle / 第一関門突破

 やっとスタートラインに立てました。
ここからは私の土俵。
 ちなみに、予想通り、FUJINONの協力はえられませんでしたが、プリズムハウジングを撤去するのに、対物側からアクセスする必要があることは、目幅調整時に連動して、カニ目溝付きのリングナットが回転するのが対物側から透視できたので理解できました。
 時計修理をしていた父が生前に、「人間が作った物には必ず分解(修理)の手掛かりがある。」とよく申していたのを思い出しました。

Preliminary setting

 仮セッティングしてみました。
 バックフォーカスが厳しく、通常のフォーカサーの挿入はもとより、大型第一ハウジングの採用も却下です。
 しかし、エンドフランジの内径がちょうど65mmΦであったこと等、好都合な要素もあり、天賦の条件として受け入れるのが良いと思います。
 「この銘柄のアイピースが使いたい・・」ではなく、「このBINOで合焦するアイピースを探そう・・・」という姿勢に転向してください。トータル的に非常に良いマッチングが期待されますので、それを活かしましょう。 この姿勢は、SWAROVSKIの対物ユニットを使用したBINOでも共通しています。
 もちろん、元のフジノンの鏡体からマウントまで、全く未練がないのでしたら、対物だけを利用すれば良いだけのことですが、今回のプロジェクトの趣旨から外れますね。

FUJINON-MTSUMOTO-Hybrid-BINO project launched/ EMSによる90度対空化

Polo-prism housings will be replaced by EMS to attain right-angle viewing.

ずっと天文マニアの憧れの対象であり、一種のステータスシンボルとも言えたFUJINONの15cm双眼鏡ですが、
こうして手に取ってみると、漁業、軍事等の超ヘビーデューティの使用目的に添って製造された物だということがよく
分かります。
 剛性を徹底して非常時での光軸トラブル等を排除して行く伝統的な製造方針がよく分かります。
しかし、いかに剛性を徹底しても、50倍を超えると光軸が合わない(もしくは合わせにくい)というのは、
今だに光学各社の常識であり、このスタンスの延長で百倍~数百倍までの双眼視に挑戦するのは現実的でないことが
広く認知されていました。
 私のEMS-BINOの考え方は、まさに”柔よく剛を制す”の言葉を実践するもので、単体使用を前提に製造された
市販の天体望遠鏡用アイピースを使用する前提からも、光軸は狂って当たり前という前提から出発したもので、
光軸ユーザーアジャストのEMS-BINOが成功していることは、皆さんもご承知の通りです。

 この度は、「直視タイプの15cm双眼鏡が空を見上げる目的には苦痛で、全く使用しないまま書斎のインテリアになってしまって久しい。」とのことで、
接眼部をEMS仕様に改造することを依頼されたものです。
 
 ただ、誤解されないように、ここでお断りしておきますが、私は決してFUJINONの製品を貶めるために改造を試みているのではない、ということです。
 物作りを生業とする者として、FUNINONの大型双眼鏡が(その本来の使用目的に於いて)非常に優れた物であることは、同社への敬意と共によく理解しています。

 この度、同双眼鏡を分解するに於いて、FUJINONに技術データをお願いしていますが、提供の可否を含めて、回答待ちの状態です。
 FUJINONの双眼鏡を天文マニアのピュアな要求に応じてマツモトが改造することに対して、敵対、阻止の判断を下されるのか、逆に協力してくださるのか、
注目しています。
 私は、この際、互いの協力関係を築くことこそ、ユーザーさんの利益となり、同様な改造プロジェクトを成功させることが互いの利益になると確信しています。