



2本目の鏡筒の入荷が遅れ、完成がずれ込みました。
これからウェイトの最終調整をしたら発送です。^^
Innovation of Astronomical Telescope
正立ミラーシステム(EMS)を開発した松本龍郎のサイト。 たった2回の反射で天体望遠鏡の像を正立像にします。
Tatsuro Matsumoto; Inventor of the EMS, Erecting Mirror System. EMS offers non reversed upright image with no additional undesirable abberations.
CNCフライスは随分と助けてくれますが、材料や工具の交換までは自動化されていないので、結構忙しい作業です。^^;
単体用のEMSは、ご指定がない場合は(双眼時の)左眼用のシフトでご提供していますが、ユーザー様のご都合により、選択することが可能です。
もちろん、構造に理解があれば自分で左右仕様を組み替えることは可能ですが、その作業によって微妙に光軸が狂う可能性があるので、最初からご依頼いただくのが良いでしょう。
また、2インチバレル(望遠鏡接続部)の挿入長=30mmが標準ですが、これも、望遠鏡側の挿入制限等のご都合があれば、短いバレル(接眼側のフィルターフランジその物)も用意しています。
こうしたご依頼や問い合わせについて、国内の方からは異常に少なく、海外の方の方が言語の壁を越えて積極的に質問して来られます。(なぜでしょう??^^;)
私自身、この仕事を始める前から、天文マニア、かつ自作マニアであり、メーカー製品のユーザーにフレンドリーとは真逆の傾向に辟易していましたので、EMSでは、最大限に寸法規格を統一し、他社互換性や、ユーザーサイドでのカスタマイズを支援した設計にしています。接眼部を固定式でなく、着脱式にしているのも、バックフォーカスの有効利用に対する配慮です。
中軸架台の延長筒ですが、ご依頼いただいてから随分とお待たせしており、申し訳ございません。筒の部分の加工は3本分、完了しました。
この場を借りて、延長筒の使い方をご説明します。(大多数の方が誤解しておられるようなので・・・)
どうも、皆さん、延長筒と言うと、ボトムが三脚用の雌ネジで、トップが架台用のオスネジと思っておられるようです。 中軸架台の延長筒は、架台の特徴に最適にマッチするように、また、相手の三脚には柔軟に対応するように配慮しています。まさにユーザーさんへの親心のつもりなんですが、一方のユーザーさんは、やや「親の心子知らず。」の傾向が見受けられます。^^;
前置きが長くなりましたが、この延長筒のトップは、80φX10の厚肉アルミ合金パイプの切りっぱなしの形状で、3方からのセットビスで、中軸架台ボトムのフランジを固定する方式になっています。(中軸架台のボトムのテーパフランジの中央には、3/8インチネジが切ってあります。)
ボトムは、三脚にマッチしたフランジを作ることもありますし、大型カメラ三脚での使用も想定される場合は、ボトムフランジの中心メネジを3/8インチにしておき、本命の天体用三脚の固定ネジと3/8インチネジ(メス)を仲介するアダプターを別に用意させていただけば、延長筒は天体用三脚と(軽装遠征時の)カメラ三脚の両方で利用できることになります。
中軸架台をご依頼いただく時は、架台が完成してから慌てるのではなく、ご注文時からご使用環境をお知らせいただくと良いかと存じます。
The right one is the final answer to the simplest binoscope frame.
Tell me if you know more simpler answer.
Left one is the bracket to use one of the OTA removed from the binoscope assembly.
これよりシンプルな方法があったら教えていただきたい。個々の鏡筒に(従来的に)必須の鏡筒バンドとアリガタ(←全て撤去)の重量を考慮すると、BINO化のための加算重量=マイナス、つまりゼロより軽いBINOシステムの実現です。
Halfway assembled Binoscope.
Easiest assemble and reassemble with the perfect reproducibility of the collimation.
組立途中の写真。完璧な光軸再現性を担保し、かつ速やかな組み立て、分解を可能にしました。片方の鏡筒を適宜単体使用できる所以です。
何事にも変革の節目というものがありますが、当EMS-BINOも、起業して31年を経過して、当初の技術的な困難が次々に克服でき、新たな節目を予感しております。この他にも並行して開発した新技術が複数あり、準備を進めています。
ご希望により小目幅カスタマイズをしましたので、目幅調整域=57~68mmとしました。