Larger fine adjustment knob /微動ノブを大きくしました。(15cmF5-BINO)

 スペース的に余裕がないと思い、微動ノブは当初は13mmφと、細い物でしたが、実際に使用してみると、もう少し太い方が操作しやすいので、20mmφにしました。
初めてなので、未公開の部分も含めて、試行錯誤の連続です。

 因みに、微動ノブのネジは敢えて逆ねじにし、ドローチューブが進む方向が通常の右ネジに合致するように配慮しました。つまり、時計回りにノブを回すと、ドローチューブは縮み、反時計回りに回すと伸びます。

Handle rod (shaft) holders (New trial)

前回までは、写真左のように、角材を加工していました。一見、簡単に見えますが、面取り個所が非常に多く、傾斜バイスのセッティングもあり、工程は煩雑を極めます。
 今回、丸棒からCNC加工してみました。3Dプリンターのように、一筆書きを薄く重ねて加工する感じです。どっちもどっちの感じですが、ほぼ一工程でこの形になります。チャッキングした部分が残りますが、抜け止めになります。抜け止め手段にしては厚いですが、これからどうするか、考えます。

この工程の所要時間は17分でした。結構長いです。3Dプリンターよりは速いですがね。

Chuck of the rod type Focuser / Crucial Inspiration !

Some of you may find nothing new in this movie.
But, it is the crucial inspiration that enabled the new Focuser to develop.
「それがどうした?」と言われそうですが、外径がこれほどコンパクトで6mmφのシャフトが貫通するチャックは市場にありませんでした。今回の新型フォーカサーの開発には欠かせないパーツです。アイデアはありながら、ロッド式のフォーカサーの開発に長年を要した理由の一つです。(横から単純にサムスクリューで止める方法だと、どうしても軸がぶれてしまいます。同軸的なチャックである必要があったのです。)
 この機構はフォーカシングにとどまらず、目幅調整等、あらゆるスライド機構に応用できます。この試作に成功した時は、風呂場から裸で街に走り出たアルキメデスの心境だったんですが、共感してくれる方が少なくてちょっとがっかりしています。自作しない人にはピンと来ないのでしょうね。

Version-11 of 15cmF5-BINO near completion/ 完成間近!

 運搬用ハンドルとアリガタのセット位置が再現できるように、治具を作っておきました。

 中軸架台仕様では、アリガタを鏡筒の円筒の母線に忠実にセットすることが極めて重要です。また、運搬用取っ手も、正確にアリガタから90度離れた角度位置でないと、外見的にいただけません。
 小口径単焦点なら、CNCフライスの第4軸を利用すれば、末端治具だけで正確に穴開けできますが、このような太い鏡筒の場合、当方のような小型のフライスだと、振りが足りず、第4軸ユニットの下に下駄を履けせ、作業後には元に戻す作業に手間がかかります。
 上のような治具を用意しておけば、ボール盤作業のみで、次回からも同じ位置に正確に穴開けできます。
 EMSが完成し、中軸架台が出来上がった段階で、私の中では完成したイメージが明瞭に見えていて、完成したのも同然なのですが、一般の方には、BINOの形が見えないと、完成は遠く感じられるみたいですね。
 もう、数日で完成する予定ですが、最後まで気は抜けません。料理で言えば、食材はすでに刻んで冷蔵庫に入れてあり、席に付いていただけば、すぐにご提供できる状態ですが、時間が空けば出来るというものではなく、気が乗った時に慎重に仕上げないといけません。

Version-11 of 15cmF5-BINO making in the climax /佳境に入りました。

 鏡筒パイプ長=347mm。短焦点(F5)とは言え、15cm屈折鏡筒として、信じられますか? 鏡筒径=143mmで、対物口径より小さいのを不思議に思いますか? 対物ユニットのラッパ部分が長いので、それで良いのです。と言うより、BINO化を考えると、鏡筒径は細い方が好都合なのです。(Dを最小限にできる。)
 後、運搬用取っ手とアリガタをセットしたら、BINOはほぼ完成です。ただ、今後のために、上記パーツを固定するための穴位置を正確に再現できるように、治具を製作中です。治具は従来の物がありますが、この際、さらに精度が良く、また施工も楽な治具を考えています。