
The old city hall is under demolition.

Innovation of Astronomical Telescope
正立ミラーシステム(EMS)を開発した松本龍郎のサイト。 たった2回の反射で天体望遠鏡の像を正立像にします。
Tatsuro Matsumoto; Inventor of the EMS, Erecting Mirror System. EMS offers non reversed upright image with no additional undesirable abberations.
運搬用ハンドルとアリガタのセット位置が再現できるように、治具を作っておきました。
中軸架台仕様では、アリガタを鏡筒の円筒の母線に忠実にセットすることが極めて重要です。また、運搬用取っ手も、正確にアリガタから90度離れた角度位置でないと、外見的にいただけません。
小口径単焦点なら、CNCフライスの第4軸を利用すれば、末端治具だけで正確に穴開けできますが、このような太い鏡筒の場合、当方のような小型のフライスだと、振りが足りず、第4軸ユニットの下に下駄を履けせ、作業後には元に戻す作業に手間がかかります。
上のような治具を用意しておけば、ボール盤作業のみで、次回からも同じ位置に正確に穴開けできます。
EMSが完成し、中軸架台が出来上がった段階で、私の中では完成したイメージが明瞭に見えていて、完成したのも同然なのですが、一般の方には、BINOの形が見えないと、完成は遠く感じられるみたいですね。
もう、数日で完成する予定ですが、最後まで気は抜けません。料理で言えば、食材はすでに刻んで冷蔵庫に入れてあり、席に付いていただけば、すぐにご提供できる状態ですが、時間が空けば出来るというものではなく、気が乗った時に慎重に仕上げないといけません。
ピント位置の確認のために、試作のフォーカシングメカと、出来上がったばかりのEMS-UXLをセットしてみました。
オリジナルのフォーカサーを撤去しているので、バックフォーカスは十二分にあることは分かっていましたが、逆に延長管がいるかどうかのチェックでした。結論的には、延長管は不要のようです。 微動ノブつまみを、もう少し長くした方が操作性が良さそうです。
MASUYAMA-32mm(85度)による地上風景、いつもながら、非常に抜けの良い素晴らしい眺めでした。 昔の教科書的には、アクロマートでF5(しかも15cm)の鏡筒なんて、全く使い物にならないはずですが、その常識を覆したところが、この鏡筒の凄いところ。批判的な方は、実際に見てから批判してください。
この鏡筒の元のシリーズ(他社ブランド)は、F8が最初で、F8ですら当時の常識を覆す短焦点であり、古参マニアたちは冷ややかな視線で遠巻きにしていたものです。それが、ちゃんとコストに見合う(いや、それ以上の)性能だったことから、結構当時の世間を騒がせたものです。
その数年後に登場したF5には、私もさすがに懐疑的でしたが、お客さんがどうしても欲しいとのことで、試しに1本取り寄せてみました。 F8とF5の鏡筒を横に並べ、同じ32mm(現在のMASUYAMA32相当)のアイピースで地上風景を見たこところ、F5のデメリットは全く感じられず、どちらも非常にコントラストの高い像を見せていました。
これは、F5もF8の、少なくとも5/8の高倍性能が期待できるということで、使用目的から、これは十分であり、もうF8鏡筒の出番はないなと、その時確信しました。
(昼間の地上風景で、当初に書いたアイピースで、なぜ盛大な色収差に悩まされないか?(と言うより、全く気にならないか?)ということですが、恐らく、射出瞳径=6.4mmで、観察者が縮瞳しているために、口径を絞っているのだと思いますが、それで良いのです。夜のDeepSkyでは瞳孔が散大してフル口径で見ますが、薄明対象では、もとより色収差は気付きません。)