
この仕事を通じて、世界のあらゆる国の方からのご要望にお応えするようになり、より公平、冷静に世界の人たちを見る目が自然に身に付いたような気がしています。

Innovation of Astronomical Telescope
正立ミラーシステム(EMS)を開発した松本龍郎のサイト。 たった2回の反射で天体望遠鏡の像を正立像にします。
Tatsuro Matsumoto; Inventor of the EMS, Erecting Mirror System. EMS offers non reversed upright image with no additional undesirable abberations.

このまま組み立てるとすると、D(鏡筒中心間隔)=69+95(鏡筒径)=164mmで、目幅レンジ=60~82mmになります。 ぎりぎり放置できないでもないですが、69mmを65mm以下に加工して、バックフォーカスを最大限確保したいと思います。


BINOでは、天頂時に内側の合焦ノブがピラーや脚と干渉することが多く、普通、内側のノブは撤去するか、もしくは、鏡筒ごと少し回転させて合焦点ノブ軸を傾斜させるか、真横、もしくは天位置に移動させることで(干渉を)回避させます。
本来のアクセサリープレートが(依頼者の方がお送りいただいた状態のまま)セットされていますが、これは撤去すべきと考えています。中軸架台は、”空間に浮かぶ2本の鏡筒”という極限までシンプルなスタイルが売りですので、このプレートがあるとそれが台無しになります。
必要なアクセサリー類のセット方法は、私がこれから考えます。

No cutting and no customize is needed on the OTA.
But the bands and the dovetails should be trimmed a bit to decrease the “D” from 164mm to 160mm or less.
写真の繰り出し量=58mm(無限遠、EMS-UMB(光路長測定のためにセット))
D=160mmの設定でのEMS-UL(ヘリコイド仕様)の光路長=169mm
写真のEMS-UMBの光路長=136mm
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差=33mm
以上より、バックフォーカスの余裕=58 -33 =25mm
ということで、鏡筒側はアダプターを含めて改造不要と判明。
強いて問題はと言えば、お持ち込みの鏡筒バンドとアリガタがややDを無駄に広くしている(そのままだと、D=164となる)ので、バンドとアリガタの接合部を2mmほど勘合加工してD=160mmもしくは、それ以下にする予定。(いつもながら、昨今のパーツは肉抜きが徹底していて、これは追加工する者にとっては迷惑な話。)