Here came the emergency case of the EMS-UL by abusing the plus-screws of the housings. The client abused the plus screws on the housings and lost the zero position.
望遠鏡側のユニット(第1ユニット)だけならまだ救いがあったのですが、接眼側(第2ユニット)のハウジングのプラスネジも回してしまったそうで、原点を完全に見失ってしまわれたため、再調整(復元)のためにお送りいただきました。センタリングのチェックでこれくらいずれていますと、平面鏡による折り返しのスケアリングチェックでは、レーザーコリメーターの観察窓にすらビームが返りません。
右のEMSはさらに酷く、第2(接眼側)ユニットのネジを回してしまったために、X-Yノブでは原点に戻せませんでした。
これが再調整後の左のEMSです。ビームがチェックスクリーンの中央を貫くのは当然ですが、さらに光軸に垂直に置いた平面鏡で折り返してみて、ビームがレーザーの射出口に戻らないといけません。 この両者が合致して、初めて光軸が合っていると言えるのです。(ビームがたとえ検査スクリーンの中央を貫いていても、直交している保証はありません。ですから、平面鏡で折り返して見る必要があるのです。)
それと、レーザーコリメーターを常にチェックしておくことも重要で、そのチェックの技量や手段がない場合は、それを過信できません。(購入時のコリメーターは酷い状態だったので、再調整し、射出穴が大き過ぎたので、それも小さく改造しました。)
上の画像に禁止ネジを図示しましたので、よろしくお願いします。つまり、X-Yノブ以外は、基本、NGです。
罪悪レベルを示しました。2つのユニットともいじるのが一番最悪です。
BINOの基礎構造上、初期組み立て段階で左右鏡筒を振ることが困難な場合に限り、左のEMSの第1ユニット(水色の矢印)だけは例外的に必要に応じて、ほんの少し調整することは許しますが、基本XYノブ以外をいじるのはNGと覚えておいてください。