s と s’ が同じくらいの距離、つまり 物と像 が同じくらいの大きさの時は、物を左に移動させると、像も同じくらい左に移動します。そこから s をどんどん左に伸ばして行く(つまり物体をレンズから遠ざける)と、やはり像も左に移動するものの、急速に減速して行きます。
そして、ある程度以上物が遠くなると、像はほとんど移動しなくなり、ある点に収束することが経験的にも早い段階で分かっていました。物をうんと遠ざけて行くと、像がレンズ固有の位置に収束するわけで、その点のことを ”焦点” といい、その時の s’ を”焦点距離”と定義するわけです。