レーザーコリメーターを図のようにセットして、スクリーン治具のセンターをビームが貫いています。
さて、これから何が言えるか?
まず、逆の場合から考えます。
1.図に反して、ビームがスクリーン治具のセンターから外れていた。
この場合は、「光軸が狂っている。」という判断で正しいです。
2. 図のように、ビームがスクリーン治具の中心を貫いていた。
→は、残念ながら、光軸が完璧とは限らないのです。ミラー面の高さと角度が、青い線のように都合よく狂っていれば、やはりスクリーンのセンターをビームが貫くことがあるからです。
つまり、このテストで合格することは、完璧な光軸への必要条件であって、十分条件ではない、ということです。
次に、スクリーン治具をミラー治具に交換してみます。
ビームが完璧にレーザーコリメーターの射出穴に戻って来た!
さて、これも、光軸が完璧と断言できるのか?
これも、答はノーです。 なぜなら、青い線で示したようなケースが含まれているからです。
これも、完璧な光軸への必要条件であって、十分条件ではない、ということです。
結論を言いますと、上下2種類のテストの両方で合格して、初めて光軸が完璧だと言えるわけです。
それから、さらに重要なことは、レーザーコリメーターをチェック、管理できる能力をユーザーが持っているか?ということです。これについては、何度も警鐘を鳴らして来ました。