Reform of the slide mount (FC60-BINO)

 これが先日納品させていただいた状態。もともと確保しておられた L 型ブラケットに搭載する前提でお作りしました。L 型ブラケット→ベースプレート→スライドメカと、3 階建てのイメージになって、重心が高くなってしまいました。

 その後、軽量化のため、このようにセッティングを変更されました。
今度は対物側からの写真なので、BINOは右サイドで架台にセットし、目幅調整ノブは左手で操作する仕様になっています。
 これで、イメージ的には、3階建てから2階建てに減築できた感じになりました。
(鏡筒バンドとアリガタの間のスペーサーが残念ですね。合焦ノブ等の干渉回避でしょうか?それでしたら、むしろ合焦点ノブを天側に逃がす等した方がすっきりすると思います。)

 さらに軽量化を目指されたいとのことで、ベースプレート(とスライドメカ)のみを送ってこられ、肉抜きして欲しいとのこと。しかし、今度は片持ち使用のため、強度的に、肉抜きには制限がありました。

 ご覧のように、肉抜きでのプレートの減量は、わずか86g。構造自体を変更することで、全体をよりコンパクトにして、重心を低くする方が使い勝手にはるかに貢献するので、アリミゾも後送いただき、以下のような抜本的なリフォームとなりました。

 現在はEMS-UMBですが、将来的にEMS-ULでも使用できるように、スライド幅は十分な余裕を持たせています。

 左のアリミゾがベースプレートから0.2mm程度のクリアランスを保ってスライドする機構になっています。 今度は、右のアリミゾがプレートにほぼ全面で固定できるため、剛性もアップしました。
右の鏡筒だけで架台にセットするため、右のアリミゾに大きなモーメント加重がかかるため、重要な要素です。