EMS-UM SET completed !


曖昧な立ち位置のEMS-UM;

”曖昧”というのは、皆さん側の視点では多分そう見えるだろうな、という意味で使っています。
 ただ、EMS開発の経緯をお話すれば、曖昧どころか、明瞭な意図がご理解いただけるかと思います。
 創初期のEMS(1989年12月発売)は、一体型ハウジングの正立天頂ミラーでしたが、それからさらに数年遡る開発期間は、24.5Φアイピースが主流で、低倍広角の定番は3.64mmネジ込み式のエルフレ32mm(60度)のほぼ一択の時代でした。
 そして、アメリカンサイズの31.7Φのアイピースが徐々に日本に上陸し始めた頃でした。2インチアイピースは、存在は知れども、海の向こうのドブソニアン用の特殊な巨大アイピースという認識で、とても今日のように普及するとは思っていませんでした。
 ですから、創初期のEMSには、SだのMだのLだのと言った認識はなく、既存の最大視野のアイピース(エルフレ32mmねじ込み)が使用できるミニマムな光路長の仕様になっていたわけです。
 現在のEMS-UMの光学的なキャパが、創初期の一体型EMSとほぼ同じというわけです。
 そうした経緯が分からなければ、単順なコスパ的発想から、31.7EP用はEMS-US、2インチ用はEMS-ULという選択になって、EMS-UMが選択肢から除外される傾向になるのも無理はありませんね。 EMS-USは、EMSの安価VERSIONとして、後に追加した物です。