The optimal Operation Handle for the 70ED-BINO / 理想の操作ハンドル

Just arrived the operation handle from my client to find that I had the optimal Arca-Shoo to set it on the 70ED-BINO!
「このハンドルをぜひセットして欲しい!」というクライアントの要望はかねてから聞いており、このスリムなアルカシューの利用を寝ながら考えていて、1/4インチのメネジを切れば対応できると思って、当該シューを確認もしませんでした。さきほどハンドルが届き、そのシューを取り出してみたところ、何と、理想の位置に最初から1/4インチ・メネジが切ってあるではないか!!

という経緯で、加工なしで、ワンタッチ着脱式の操作ハンドルが出来上がってしまった。(と言うより、最初から出来ていた!)

クライアントさんも、このハンドルのデザインに惚れ込んでいたようで、泣いて喜んでくれるかな???

Warning on the wrong remodeling of the EMS by the user!

 また、EMSのあらゆるネジをいじくり回り、にっちもさっちも行かなくなった方からのSOS、急患が入りました。何と、送り返されたEMSはすでにユニット単位にバラバラで4個、もちろんキャップなしで送られて来ました。
 で、まずはどんな状態なのか? チェックした4個のユニットの中で一番光軸状態がマシだったのが、上の写真の状態。何とかスクリーンの端っこにビームが届いていました。

 他のユニットは、大体こんな感じ。 しかし、SOSの皆さん、光軸治具も持たずに、全てのネジを動かしてしまう、底なしの自信はどこから来るのでしょうか? ただ、SOSのEMSが上の写真の状態なのは、今までも何回も見ており、全く驚きません。

これが、EMSを送って来られる直前にご相談いただいた時にメールに添付してこられた写真です。
像の回転調整に、1と2のネジを回しまくっていたそうで、何を根拠にそうされたのか?(当サイトにそんなことは全く書いていないし、正しい調整方法は、サポートコーナーに詳しく掲載しています。)
 しかし、本当に驚かされたのは、物が届いてから・・・・

リミッターカムに対して、XYノブの原点矢印が180度反対を示していたので、「矢印シールを勝手に貼り直したな!」と、シールを剥がしてビックリ! XYノブがユーザーさんによって、完全に改造されていたのです。写真のようなプラスネジは私は使っていません。(それより最初に驚いたのは、当然、リミッター機構設置前の製品だろうと思っていたのが、リミッター付きだったこと。リミッターがあるのに、どうして迷子になったのか?あらゆるネジを全て緩めたのだから、仕方ないね。)
 一番デリケートな部分で、調整の心臓部なので、絶対に緩んだり、分解できないように、出荷前の初期調整が終わった段階で要所を接着しているのですが、それすれ溶剤で剥がされたのか??
 しかし、やみくもに、スプリングロッドのネジや、中央の押しネジであるセットビスまで無茶苦茶に回しておられるのには、大きなショックを受けました。
 中央のセットビスは、ミラーの厚みに応じて、ミラー面が最適位置に来るように初期調整するもので、ミラーが経年で痩せたり太ったりしない限り、決して触ってはいけないネジです。
 こうした問題児さんに限らず、XY機構のスプリングロッドの意味が分かっておられない方の方が多いのかも?と不安になりました。
 EMSのミラーのチルト調整は、中央の視点ネジ(押しネジ)とその周囲の引きネジで行います。
調整ネジは固定ユニットのプラスネジを含めて、全て引きネジだとご理解ください。
 支点に乗ったシーソーのイメージです。

 シーソーは、A君一人では遊べず、友達B君が必要です。モーメント加重は重力の方向です。
で、A君一人だけで遊べるようにするにはどうするか? ですが、B君の所に上図のようなスプリング機構を床下からセットすれば良いのです。
 A君、B君は、床下からの引きネジだと思ってください。
 EMSのXY調整は、ミラー面を特定の2方向のシーソーに添ってチルトさせる目的ですが、通常の考えだと、それぞれに乗り手(引きネジ)が2人(2個)ずつ必要になります。 つまり、引きネジが4本必要になり、X調整、Y調整に、2個のネジを交互に緩めたり、締めたりしないといけません。
 私は、その4本の引きネジの内、1本は共用できることに気付き、まずは3本の引きネジでXY調整が可能であることにいち早く気付きました。
 次には、それぞれ1本だけの引きネジでXY調整が出来たら理想だと思い、3本の引きネジの内、1本を常時引き付けの力を付与する俯勢手段としてのスプリング機構で置き換えればよいことに気付いたわけです。
  従って、あの訳の分からない?^^;スプリング機構は、調整ネジではなく、常にミラーを引き付けておく手段なので、このネジを緩めることはあり得ないわけです。


EMS-UL SET for France completed !

Trimming of the 2″ sleeves will follow.

 今さらながら、ですが、最近相次いで急患で戻ったEMSのユーザーさん、10年も使いながら、EMSのXYノブの原点方向も、第1ミラー、第2ミラーの順序も全く分かっておられず、ショックを受けたので、再度ご説明します。画像の通りです。
 どんな使い方をされても、ユーザーさんの勝手と言えば、その通りではありますが、やはり、製作者としては、ちゃんと使っていただきたいもの。数年後に急患で里帰りするEMSは、ほぼ例外なく外装は酷く傷付き、ポリキャップは離散し(非純正のキャップを付けて来る方はまだ良いのですが・・)、キャップなしで送って来られる方がほとんど。 最近送って来られた方は、どういう訳か、左右の防塵フィルター共、フィルター枠が衝撃で大きく凹んでいました。どう使ったら、ああなるのだろう??
 そういうのを見ると、「お作りしなければ良かった!」と思うし、「そろそろEMS作りを辞めたいな!」と、強く思います。
 また、XYノブにリミッターや原点復帰用の矢印をセットした経緯も、何度となく当サイトで公開して来ましたが、急患で飛び込む方のほとんどは、まったく理解しておられませんでした。
 XYノブは、BINOの初期組み立て時に好都合な調整機構では、絶対にありませんから!
BINOの初期組み立て時は、XYノブは原点を維持するのが正解で、初期組み立て調整が完了するまで、絶対に触ってはいけません。そこで安易にノブを回す方がいかに多いことか!
 新規製作のBINOは、XYノブを原点にしたままで、左右鏡筒の微妙なチルトで完璧な光軸にしないといけません。XYノブは、BINO完成後に、アイピースの交換によって生じる、わずかな光軸ズレを補完するためのものです。


 

EMS-UL SET for France almost completed !

 誤解と混乱を招きそうなので、ずっと触れないで来ましたが、標準のEMS-UMとEMS-ULのような、ミラーサイズに対して極限まで光路長を詰めたシステムでは、限外に大きいミラーを(互いの)干渉なく収納するために、ミラーのエッジシフトという(秘密の^^;)テクニックを行使しています。
 ミラー同士が衝突しないように、互いのエッジを逆側に少し(回転)シフトさせています。ミラー平面上の移動なので、光軸には影響しません。
 最初からヘリコイド仕様の場合は、そのようなシフトはせず、ミラーはセンターに配置します。
 ということは、固定タイプのEMS-UL(-UM)に目幅ヘリコイドを増築するのは、ハウジング端部の3方ネジさえ施工してあれば可能だということですが、逆にもともとヘリコイド仕様だったEMS-UL等を、最短光路長の固定タイプに減築することは不可能なので、ご注意ください。
 今回のご要望は、納品時は最短光路長の固定タイプEMS-ULで、将来に備えてヘリコイドを別に確保しておきたいというものでした。

Filter Thread solution for the 70mmED-Cell / 70mmED レンズセルへのネジ切

 要求は単純で、対物の前にフィルターを付けたい、というもの。(たまたま82mmフィルターをAPM120双眼鏡に使用したので、それが使いたかった。)
 しかし、元のセルには、内ネジも外ネジも全くなく、手掛かり、足掛かりが全くなし。
どうしたものか? あれこれ、考えては却下しながら到達した方法が、フィルターのステップアップリングを取り付けること。

82-86のステップアップリングなので、当然、82mmはオスネジになる。82mmのフィルターネジが取り付かないのでは? フィルターを天地逆にすれば取り付きますが、82mmのメスーメスのアダプタ―があるのをネット上で発見。 入荷待ちです。^^

EMS-UL SET for France in the making !

Sorry to be late, and thank you for waiting patiently!

この写真を見て、「あれ、普通のEMS-ULと違うぞ!」と気付いた方は、日頃から当サイトをよく読んでくださっている方です。
 はい、赤い矢印のダミーネジ穴です。依頼者の方が、将来的に目幅ヘリコイドの使用も視野に入れておられ、その時にヘリコイドのセットに困らないように、「それ用のネジを施工しておいて!」というご依頼。 さすがですね。熱意があれば、言語の壁なぞ、何のその、ということね。
 その他、写真には写っていませんが、フィルターフランジの小目幅加工も施してあります。^^

The Plan of the New Universal OTA SYSTEM – 2

 製作工程の合理的なアルゴリズムを構築しながら進めています。やみくもに完成を急がず、市販のアルカパーツ等を賢く使って、極限まで省力する狙いです。パーツが届かないと、先に進みません。
 EMS-ULは、当方のMK105-BINO用を借用して撮影しました。