Another EMS-UL SET completed !

 同じような写真を投稿し続けていますが、依頼者の方にとっては、それぞれが貴重な出会いの一品、
工程をリアルタイプで投稿し続ける路線を変えることは出来ません。
 ほとんどの方が、こうしてEMSのみを求められてBINOに仕上げておられます。特に海外の方は、言語の壁もあるので、立派なBINOを作り上げる方には敬意を表したいと思っています。
 双眼望遠鏡を自作となると、必要以上に身構える方が多いようです。知識があるほどその傾向が強く、一番(悪い意味で)先入観が根強いグループは、(非技術系の)業界人と自信あふれる古参マニアさんでしょうか。
そうした方々の悪い傾向は、器械的な精度だけに目線が向いて、眼の生理の方に考えが及ばないことです。
 双眼鏡や双眼望遠鏡を製作する時の光軸の要求精度は、確かに角度にして分や秒の世界ではあるのですが、私たちの眼の視軸は、固定しておらず、この記事をモニターで見ているあなたの視線は左右で10度くらい輻輳(より目)していますが、何らの苦痛も感じていないはずです。だから器械的な精度はどうでも良い、というのとは逆で、そのことを謙虚に自覚していないと、完璧な組み立ては出来ませんよ、ということが言いたいわけです。

 もっとも、EMSも発売以来、優に30年以上が経過し、随分と進化を遂げています。特に、XYノブにリミッターをセットしたことで、上記違反者の悪用もほぼ出来なくなっており、上記のような警鐘を鳴らすことすら無意味に近くなっています。 ただ、だからと言って、無理解な汚れた(←観念的に)手でEMSに触って欲しくない、という、何というか、職人根性のようなものが時々出てしまうわけです。