The record is renewed today. I seem to have come through the slump.
ようやく記録を更新しました。 70kgが現実味を帯びて来ました。
因みに、私は若い頃より腕相撲で負けたことはほとんどありません。 まあ、アームレスリングの専門家にはかなわないでしょうが、一般人及びそれに 毛が生えたくらいの力自慢には負けません。
1985年の夏、私はアラバマ州の地方都市に住んでいた米国人の友人宅に2週間ほど滞在していました。 友人は身長190cm以上(体重90kg)でアメリカ人としても大柄な男でしたが、当時身長167cmで体重が56kgくらいしかなかった(ボディビルをやる前)私に腕相撲で 歯が立たなかったのが不思議でならなかったようで、現地のあらゆる力自慢を私に挑戦させました。 6人くらいが私に挑戦しましたが、私は無敗でした。 友人の親友(大工)に身長190cm以上で体重が130kgくらいの大男がいて、友人は彼に「おい、こいつと腕相撲してみろ。 お前が見掛け倒しだっていうことが分かるから。」と 挑発しましたが、結局彼は私との対戦に応じませんでした。
ただ、一人だけ怪物的な男がいました。 前後しますが、友人が「自分はあらゆる階層の人とわけ隔てなく付き合っていることをお前に見せたい。 これから訪問するお宅は、これ以上はないほどの貧しい家庭だ。 しかし心はピュアな人たちだ。」と私に言い、連れて行かれた所は、西部劇に出て来る粗末な家よりもずっと ボロボロの家(小屋?)で、70歳代の老夫婦が19歳の孫息子と一緒に住んでいました。 家長であるおじいさんは、ほぼベッドに寝たきりのようで、気さくで明るい 奥さんが寝室に私たちを案内してくれ、ベッドに上半身を起き上がったおじいさんを見舞いました。 猛烈な南部訛りでほとんど聞き取れませんでしたが、 「こうして個人レベルでは仲良くなれるのに、どうして国と国は戦争をするんだろう?」というような意味のことを話しておられたことは良く分かりました。 ベッドのすぐ足元の壁面の小さい天窓に場末の中華料理屋の厨房の換気扇のような小さい扇風機が、ことことと弱弱しく回っていたのが目に焼き付いています。
前置きが長くなりましたが、孫息子の従兄さん(24歳くらい)がそこに遊びに来ていました。 例のごとく、友人はこの2人の青年にも私に腕相撲を挑戦させました。 19歳の青年は予想通り、何の抵抗もなく私が楽勝。 しかし、アメリカ人にしては小男(170cmくらい)だった従兄は、軽トラックの後輪側をデッドリフトで持ち上げるという 力自慢で、自分も気合を入れて対戦しました。 そのお宅の卓球台のような粗末な食卓テーブルが本当に弓のようにミリミリとしなり、私も彼も完全に本気モードで全力を 出しましたが、結果は私の勝利でした。 小男を馬鹿にしてはいけません。 例外もありますが、一般的に怪力の持ち主は170cm前後が多いのです。 彼は大層悔しがり、私がその家に滞在中にさらに3度私に挑みましたが、いずれも私の勝ちでした。 一般的に力自慢の男は、何度も私に挑みますが、勝敗が覆ったことは 今までに一度もありません。 もちろん私も疲れますが、敗者はさらに疲れるので、何度やっても順位は覆らないのです。^^;
19歳の孫息子さんは、不登校だったみたいでしたが、一念発起で空調関係の専門学校に行くんだと言って、私にうれしそうにテキストを見せていました。 私が帰国後、肌寒くなった頃、その孫息子は大量の睡眠薬を飲み、45口径のマグナムに弾丸をフル装填して山に逃げ込みました。 そして数日後、彼は変わり 果てた姿で発見されました。 それを知った時、彼にも従兄さんにも、一度くらいは腕相撲で負けてやればよかったと後悔しました。
何やら、脱線したみたいですが、私の想い出としては、皆関連しているので、書いてみました。