
改めて、ヘリコイド仕様のEMSのパーツ、スタンバイの状態を見ると、いかにシンプルかを自ら再認識させられます。専用のヘリコイドは、両端がオスのテーパーボスになっていて、接続環を要求しません。写真のパーツの中に、光軸調整機構、目幅調整機構等が全て包含されています。

Innovation of Astronomical Telescope
正立ミラーシステム(EMS)を開発した松本龍郎のサイト。 たった2回の反射で天体望遠鏡の像を正立像にします。
				Tatsuro Matsumoto; Inventor of the EMS, Erecting Mirror System. EMS offers non reversed upright image with no additional undesirable abberations.
日英併記としましたのは、海外向けの他、国内の方にも、より多い情報量を効率良くお届けしたい(共有したい)からです。
 両者は必ずしも同一内容ではございません。英語の方がよりストレートに表現できる場合もありますし、両言語で内容を補完し合っていることもございます。
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For 140mm of the largest diameter of the OTA, I recommended the client the D of 150mm.
For that plan, the spacing between the two housings should be 28mm in total.
Dear client, please check the photo carefully so that you will confirm that this is exactly as you wanted.
 鏡筒最大径=140mmというご申告でしたので、最小D=150mmに設定しました。
計算の結果、ハウジング間のスペーシング=28mmで、接続用フランジのツバの厚み2mmをそれぞれ考慮すると、中間延長筒の長さ=24mmということになります。延長筒は、長さに応じてあらゆる接続方法を採用します(というか、あらゆる接続方法に対応している)が、今回は、オス→メス→メス→オスの接続になります。


 ついでに視野の回転調整の方法をご説明しておきます。
(写真の矢印は、ヘリコイドの回転ではなく、接眼側ユニットの回転を示したものですので、誤解のないようにお願いします。)
 ユーザーの眼に回転斜位がある場合、あるいは、調整機構のない固定式のフレームで微妙に平行度が出ていない場合(許容内でも)等、左右の視野の相対的な倒れが生じることがあります。
 その修正は至って簡単ですが、方法を理解いただく必要があります。
  EMSの構成ユニットを相対的に微妙に回転(回転量が写真のマスキングテープにボールペンで引いた線の太さを超えることはまずない。)させれば、視野を希望通りに回転させられます。
 ここで、EMSの眼側ユニット全体の回転方向と像の回転方向を云々しても、混乱されるだけと思うので、必要が生じたら、実際に接続を解除して大き目に回転させて傾向を学習いただくことをお勧めします。
 また、この視野の回転調整は、BINOで目標を見て行うのではなく、アイピースを撤去したBINOのフード尖端の上半分を隠す形で、折り曲げた紙で直線を作り、接眼側から覗いて、その直線が食い違わないように調整すれば完璧になります。理解していれば、数分以内に完了する作業です。
 この調整は、決して暴走することはなく、むしろXYノブをいじるよりも安全です。
(接眼側ユニット全体の回転は、マスキングテープの貼りやすい箇所で行ってください。通常は一番接眼側に近い接続部を解除しますが、今回は反対側で説明しています。どちらでも同じです。)