
天頂対策のために、内側のノブを小さい物と交換します。
小ノブは、眼幅クレイフォードを作っていた頃(20年ほど前か?)に一定数特注確保していた物。
シャンクのないノブだったので、シャンクを加工して追加。

ノブ軸を下の定位置に戻したので、小ノブでも真天頂までは向かない。
さらにノブ軸を傾斜させる必要があるが、見かけやハンドル軸との干渉との兼ね合いを見る必要がある。まあ、ノブ軸配置は、ユーザーさんでどうにでも好きなように設定できるので、納品後に納得が行くまでトライしていただけば良い。

Innovation of Astronomical Telescope
正立ミラーシステム(EMS)を開発した松本龍郎のサイト。 たった2回の反射で天体望遠鏡の像を正立像にします。
Tatsuro Matsumoto; Inventor of the EMS, Erecting Mirror System. EMS offers non reversed upright image with no additional undesirable abberations.
日英併記としましたのは、海外向けの他、国内の方にも、より多い情報量を効率良くお届けしたい(共有したい)からです。
両者は必ずしも同一内容ではございません。英語の方がよりストレートに表現できる場合もありますし、両言語で内容を補完し合っていることもございます。
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アリガタのバンド接続部を3.5mm(当初は3mmの予定)段差加工して、D(鏡筒間隔)を合計7mm短縮。また、天頂時にバンドの角が水平回転ドラムと干渉するので、そこもトリミング。
この段差加工の大きな副産物は、バンドとアリガタの直角度が強力に担保されること。



鏡筒間隔を184mmから177mmに短縮
(標準の接眼部アダプターは撤去しますが、見やすいので、付けたまま撮影。)

右手前バンドの1時半、4時半、左手前バンドの11時半、7時半の位置に、ファインダー台座用のネジ穴を施工。下側のファインダー台座は、ハンドル兼ウェイトユニット用。

天頂まで向くのは、バンド角のトリミングの成果。

ファインダー用アリミゾ(台座)をセットしてみました。
マイノリティーに配慮する世の中になりつつあるけど、望遠鏡業界は遠いようね。
左利きへの配慮はどこのメーカーもほぼ皆無だ。 都度、追加工するのだけど、これまた気付いてくれるクライアントがほとんどないのも悲しい。(アリミゾ台座のクランプネジの話)

鏡筒側のエンドアダプターを極短にすることで、44-18=26mmの光路短縮を達成しました。
前回ご説明したように、フランジでの短縮の16mmとで、合計42mmの短縮です。
2インチではなく、65mmにしたのは、次の写真で説明します。(当然、EMSには65Φバレルを装着します。)

製作現場では、とかく予想外の困難に直面するものですが、一方で、予想外の幸運に恵まれることも少なくありません。何と、ドローチューブ内径が、65Φバレルがしっくりと入ることが分かったのです。
極短のアダプタ―自体の65Φ内径部分は深さが8mmしかありませんが、奥のドローチューブの内径も65Φなので、極めて強固な接続が可能です。また、接続径が大きいということは、EMS全体が不用意に回転してしまうことを防ぐ効果が大です。(回転に対する固定が強い)

The flange cut short for securing the additional back-focus.
フランジを切除(内面ネジ切り)して、追加のバックフォーカスを確保。

違和感なく短縮できました。
結果的にさらに16mm稼げました。これから製作する最短の末端アダプターによって26mm短縮する予定なので、合計で42mmのバックフォーカスの追加確保が可能になります。
実測で148mmのバックフォーカスがオリジナルなので、190mmのバックフォーカスを確保したことになります。
最終D=178mmの予定で、そのDで目幅60mmに必要なバックフォーカス=181mmなので、9mmの余裕(2インチスリーブ端面にピント位置がある場合)が確保できます。
さらに、ショートタイプの2インチスリーブ(48mm)もあり、また、31.7アイピースであれば、EMS-UM用のアダプターもあるので、まず問題はないでしょう。