Center Mount in the making-2 / 中軸架台製作中-2

CNC milling process has begun for the 10 parts whose lathing process had finished by tomorrow. Only two pieces are finished in the morning, which means milling is more painstaking task than that of lathing.

昨日までに旋盤工程を終えておいた10個の垂直回転軸部品につき、いよいよフライス加工に突入しました。 午前中べったりCNCマシンを駆使して、たった2個しか仕上がりません。 自動とは言え、目が離せない作業であり、旋盤よりも辛い作業です。

Second Unit of EMS-UXL / 第2ミラーユニット(15cmF5-BINO)

Very few would understand EMS is realized by numerous invisible innovative tricks. Here are some of them, that enables the minimum light pass with the maximum mirror size.

EMS-UXLの第二(眼側:対物側から数える)ユニットですが、光路長を最小限にして最大のミラーを収納する工夫の一部をお示ししました。 意表を突く”交叉”の手法の多用による光路節約の集積があるのです。光路長で 1+1<2 になるマジックの醍醐味がまだ広く理解されていないと感じています。

Arca-Swiss Parts, the amazing potential / アルカスイス部品の無限のポテンシャル

Some of the ATMs are beginning to notice the convenience of the Arca Swiss standard parts on the Binoscope making.

But, I am dissapointed that none of them are aware of the unlimited potential of these parts yet. Most of the examples of the amateur DIYs are limited to the level of directive applications which is easy to imagine. I will propose the more innovative applications of these parts in the near future.

この手のカメラ部品のクオリティーの高さ、その秘めたる応用性のポテンシャルの高さには驚かされます。 自作マニアも取り入れ始めていますが、残念なことに皆常識的、直感的な応用ばかりで、硬直した発想の域を超えていません。

私は、これらのパーツのより独創的な、意表を突く応用方法を温めており、口径8㎝程度以下の究極までにシンプルなBINOの一般モデュール化の構想を練っています。 いずれ、この手のパーツのより合理的な応用方法をご提案できると思います。

limiter knobs in the making / リミッターノブ

The right photo is “after” of the bottom cam like processing for the limiting  of the knob turns.

リミッターノブは、規格品のローレットナットを加工して作ります。 まず、底面にカム状の形状を施工し、リミッターの範囲を規定します。

The right is the “after” of the top side hole to accept the center screw in such a way that it can rotate freely and can be locked at the appropriate angle.

天側も特製のセンターネジが自由回転と固定が可能なように、段付き穴を施工しないといけません。(今回はご紹介しませんが、センターネジも都合の良い規格品がないため、これも作らないといけません。)

ところで、リミッター機構は最近追加したものですが、EMS製作には余分な大きな負担となっています。 ノブを回し過ぎないという約束を守っていただく限り、不要な機構なので、今でも複雑な思いがあります。 機構が複雑になった分、リミッターノブ自体の故障の可能性も孕んでいます。 最近、テレビでリサイクル業者の設備を紹介していましたが、ペットボトルのキャップを外さずに廃棄する輩が多いそうで、粉砕後にボトルとキャップのチップを分離するプラントを新たに設備する費用がなんと”3億円”とか言っていました。 これも皆が分別の約束を守れば不要な投資ですが、リミッターの件とよく似ているな、と思ったものです。^^;

当面、緊急に必要なのは2個のノブでしたが、小規模とは言え、製造者としては、まとめて加工しないと採算が合わないのです。(今回は50個加工しました。部品のサイズによりますが、外注の場合はさらに300個~1,000個単位でないと外注メリットが生じません。一般の方には分からない、物作りの厳しさがそこにあります。よく使用する微小ねじなどは、万個単位で確保しています。(安易に脱サラを計画されるような方は、たいてい、製品単体でのコストしか念頭にありません。))

Two pairs of EMS-ULS SET / EMS-ULS 2組

2 paris of EMS-ULS SETS for China are completed.

It is a simple calculation that as many as 8 mirrors are required to make two pairs of the EMS sets, but isn’t it amazing?  Or, you never know the meaning of “amazing”? Each mirror is required to be edged into the final shape so that it will be loaded into the housing without any collision, which is a lot of effort.

For that reason, if you should find any fine scratch or a dot by a loupe, please don’t be too  nitpicky with them. Of course I will never allow the practically ,damaged mirror  to be delivered, but if you should find some slight defects on the mirror, you should understand I thought it permissible.

あなたがテレビを購入したとして、自宅に届いた(持って帰った)梱包を開梱して、テレビを視聴しないで、外装ハウジングの傷や塗装むらを目を皿にしてチェックするでしょうか。 まずは電源を入れて番組を視聴するのが先ではないでしょうか。 映像や音響に優れているのが優秀なテレビではありませんか。

これが光学器械となると、器械として使用することなく、目を皿にして欠点を探しまくる方が意外に少なくありません。 老舗の大手光学メーカーは、そうした消費者の心理を知り尽くしており、部品の品質管理は徹底しており、組み立ても無塵室で行われるのが普通ですが、当方はそうした近代メーカーではなく、無塵室も備えていません。^^; ということで、当方の製品は、その辺をご承知の上でお求めいただきたいものです。 万が一、細かい傷を発見されたとしても、それは私が許容したものだとご理解ください。

EMSは工程上、蒸着済みのミラーを切削加工する工程が避けられません。 創業当初からすると、切削工程に於ける蒸着面への影響は最小限になっており、実用上の問題はないと自負しておりますが、蒸着まで完了した光学素子を完成したハウジングに単純に収納するのみの光学製品とは違う、という点をご理解いただきたいものです。

Common drive-shaft of the focusers / 同軸フォーカサー(125SD-BINO)

Two drive shafts connected coaxially will work as a perfect Center Focusing system. The individual adjustment can be also done by locking the other drawtube in the case of the standard Crayford focusers.  It can also be done by the IPD Helicoids by wisely using the extention and contraction of the pair.

前回の五藤の10cmBINOでも詳しくご説明していますが、左右のフォーカサーを同軸で連結すると、センターフォーカス機構が実現します。 左右の視度差補正は、連結部に複雑なクラッチ機構を導入するまでもなく、クレイフォード・フォーカサーのロック&スリップ機能を利用するか、目幅ヘリコイドを利用すれば簡単に解決します。 傍観者の空想による心配はほぼ杞憂であり、この着眼の将来性と発展性は注目に値します。 たとえば、わざと極端に左右のドローチューブの引き出しに差を付けておき、共軸で左右の繰りだし装置をどんどん縮めて行くと、とてつもない副産物の発見に驚愕します。先に最短となったドローチューブはそれ以上入りませんが、シャフトは空回りを続けるので、長く出ていた方のドローチューブだけが縮み続け、最終的には、最短で左右が揃うわけです。 これは延長側でも同じです。(最初にこの現象を確認したときは、笑いが止まりませんでした。^^;)

Almost completed (125SD-BINO) -2 / ほぼ完成-2

The new 125SD-BINO is almost completed, leaving the processing of common axis on the focusers.

後、フォーカサーの共通軸加工を残すばかりです。 125SD鏡筒は、ヘッドが常識破りに軽いため、この口径で通常であれば手前を重くすることに腐心するのですが、この鏡筒に限り、ヘッドがやや軽すぎるため、ウェイトはもっぱら重心よりも前方(対物側)で(しかも左右ペアにして)調整するようにしました。(重いアイピースの使用も想定)