Adjusting plates for the Center Mount / 間隔調整用スペーサー(新型中軸架台)

To optimize the IPD range of reformed Center Mount system from the equatorial type Binoscope, I decided to make a pair of 3mm-thick plates to enlarge the maximum IPD by 6mm for the sake of the special situation of the client.

赤道儀仕様のFS102-BINOからのリフォームによる特殊事情から、D(鏡筒間隔)を6mmほど広げたい事情が生じました。複数の解決策を検討した結果、垂直回転軸とアリミゾの爪プレートの間に厚さ3mmのスペーサーを挿入(左右1枚ずつ)することにしました。

ジュラルミン(17S)なので、保管用?の表面処理も相俟って、アルミ合金にしては、少しどす黒く見えます。いずれアルマイト加工をするので、より安価がアルミ合金でも全く問題ありませんが、17Sが切削性が良いので、敢えてよく使います。また、材料の発注方法も通常の方法(これだと、指定寸法より少し大きめで来る)ではなく、”スーパーカット”という、最終寸法と角度精度を±0.1mmオーダーで仕上げて供給してくれる方法を採っています。それぞれコストはアップしますが、外注したり、ましてや工員さんを雇うコストを考えれば、何でもありません。

How to adjust a Binoscope / BINOの調整方法

Today, I am going to show you the perfect adjusting model of the binocular viewing and the cross-eyed adjustment which many of the novice would often be trapped in.

If you can adjust EMS correctly, the target will appear in the same positon in both of the left and right field.
Try the two images merging into one by the parallel watching. You will find one merged target and also one merged field.

If you are trapped into the cross-eye viewing, you will adjust the images as the photo above.
Try the two imaged merging into one by the parallel watching. You will also find one merged target and also one merged field.
In the actual binocular viewing the left and right field will not perfectly merge as the photo below.
However in the experiment of this way, the field appear a bit behind from the target.
Anyway remember that you should always aim at the position of the top example.

This is the typical image of the binocope cross-eye adjusted.
I could not show you by the parallel watching of the above images.

BINOの完璧な調整と寄り目調整を体感してもらおうと、最適な体験モデルを用意したのですが、ちょっと予想外のことが起こりました。
平行法で見ていただき、寄り目調整で視野がだるま状になるところを見ていただくつもりでしたが、この方法では、視野はだるま状にならず、
ターゲット(土星)に対して後方に見えました。 現実のBINOでは画像のように、だるま状になるんですけどね。

完璧な状態でBINOを使用していただきたいばかりに、やや警鐘を鳴らし過ぎた感も否めません。
確かに私たちの視軸は(初心者には)制御し辛い面もありますが、それは輻輳(寄り目)だけを注意すれば良いのであって、例えば、上下のズレには
眼(視軸)の補正はほとんど効かないので、調整は実に簡単です。また、私たちの視線は平行を超えて拡散方向にはほとんど広がらないので、これまた調整は
簡単です。要するに、左右の視野でターゲットが同じ相対位置にあれば良いだけのこと。

Another EMS-UM SET near completion

似たような投稿を繰り返すのもどうか?とも思いますが、ここはご依頼いただいたお客様への進捗状況のご報告を兼ねており、さらに詳細を公開することで、使用説明書をも兼ねているわけです。

Making of the micro-focuser knob / マイクロフォーカサーノブの製作

通常はお断りする仕事です。EMSを受注したお客様がマイクロフォーカサーノブを離散されてお困りでしたので、何とか作ってみました。

実際に製品になるのは、旋盤でチャッキングした30mmΦの部分だけで、切削中の部分は加工用のボスになる部分で、加工完了後に切除します。
このように、小さい単品加工では、無駄になる部分が多いのです。

ボスにチャッキングを切り替えて、やっと本体の加工。この段階でトップの湾曲面を仕上げます。

いよいよCNCフライスによる、ローレット加工。本来なら、当方の手持ちの刃物では歯車状のローレットしか切れないのですが、元のノブは尖り山状のローレット。通常のエンドミルを使用して本来の尖り山状のローレットにしようと、トリッキーなプログラミングをしたところ、CNCがエラーを出して動かない。^^;
仕方ないので、マニュアルで動かして加工。10度ずつA軸(第4軸)を回転させながら、手動で根気よく彫っていく。

やっとローレット加工が完了。 もう一息。

不要になったボスの切断。これを突っ切り加工というのですが、一見簡単そうで、意外に高度な部類の加工技術になる。

軸穴、止めねじ穴の加工を完了して完成。

Handle unit is set (FS102-BINO-Reform)

アクセサリー(ファインダー)ベースとハンドルユニットの接続方法に迷いましたが、これには敢えてスリムな鏡筒バンドを使用することにしました。この方法なら、移動も撤去も自由だからです。

FS102-BINO reform in the climax (5/17,2020)

タカハシ等の高級鏡筒の横っ腹に「穴を開けても良いです。」と言われる方は稀ですが、アリガタの鏡筒直付けは、取り返しがつかない仕事で、責任の重圧がのしかかります。^^;
 通常であれば、鏡筒バンドを足がかりにアクセサリーのベースを確保するのですが、今回は特に背中の取手も付けないで、という希望なので、また頭をひねります。^^;

アリガタの鏡筒直付けのメリットは、外観がすっきりすることの他、鏡筒間隔(D)をミニマムに出来ることがあります。鏡筒パイプをセットして測定したところ、D=162mmに収まっていました。

Reform of the FS102-BINO in the climax / 中軸架台仕様へのリフォーム、佳境に入る

私自身はEM200赤道儀との往復使用を想定していましたが、依頼者の方が、「依頼者の方が、もう赤道儀仕様では使わない。」と言われたので、汎用性の高い(つまり将来の鏡筒の交換への対応性)VIXEN規格のアリミゾ仕様のままで中軸架台をご使用いただくことにしました。元のアリガタに対応するための中軸架台の改造がちょっと大変だと思っていたので、私にとっても好都合でした。
また、「運搬用のハンドル(取手)を(外観的に)好まない。」ということでしたので、これも少し楽をさせていただくことになりました。
ただ、カウンターウェイト兼操作ハンドル(着脱可)は必須と考えるので、お客様には相談しません。^^; (お客様の数だけコダワリがありますが、製作者として譲れない部分もあります。)

Reform of the FS102-BINO on Euatorial Mount launched / リフォーム始動

20年ほど前に製作した、赤道儀仕様のFS102-BINOを中軸架台仕様にリフォームする依頼が入りました。
当時はオモチャのような小型フライスしか無く、当時の技量で特製のアリガタを鏡筒に直付け(R加工含む)していたのに、我ながら驚いています。

当時、様々な鏡筒で同様の仕様のBINOを10台以上製作したと思います。
古い銀塩写真に私と娘が一緒に写っていたのがあったので、スキャンしました。


機械設備が貧弱だった当時に、よく作ったものだと、我ながら驚きます。^^;