
EMS-UXL for China in the making
EMS-UM for the single use completed (2″ sleeve version)
EMS-UL SET for Russia completed !
MATSUMOTO-FUJINON Hybrid-BINO, cleared the first hurdle / 第一関門突破


やっとスタートラインに立てました。
ここからは私の土俵。
ちなみに、予想通り、FUJINONの協力はえられませんでしたが、プリズムハウジングを撤去するのに、対物側からアクセスする必要があることは、目幅調整時に連動して、カニ目溝付きのリングナットが回転するのが対物側から透視できたので理解できました。
時計修理をしていた父が生前に、「人間が作った物には必ず分解(修理)の手掛かりがある。」とよく申していたのを思い出しました。

Preliminary setting
仮セッティングしてみました。
バックフォーカスが厳しく、通常のフォーカサーの挿入はもとより、大型第一ハウジングの採用も却下です。
しかし、エンドフランジの内径がちょうど65mmΦであったこと等、好都合な要素もあり、天賦の条件として受け入れるのが良いと思います。
「この銘柄のアイピースが使いたい・・」ではなく、「このBINOで合焦するアイピースを探そう・・・」という姿勢に転向してください。トータル的に非常に良いマッチングが期待されますので、それを活かしましょう。 この姿勢は、SWAROVSKIの対物ユニットを使用したBINOでも共通しています。
もちろん、元のフジノンの鏡体からマウントまで、全く未練がないのでしたら、対物だけを利用すれば良いだけのことですが、今回のプロジェクトの趣旨から外れますね。
Another EMS-ULS SET completed
FUJINON-MTSUMOTO-Hybrid-BINO project launched/ EMSによる90度対空化

Polo-prism housings will be replaced by EMS to attain right-angle viewing.
ずっと天文マニアの憧れの対象であり、一種のステータスシンボルとも言えたFUJINONの15cm双眼鏡ですが、
こうして手に取ってみると、漁業、軍事等の超ヘビーデューティの使用目的に添って製造された物だということがよく
分かります。
剛性を徹底して非常時での光軸トラブル等を排除して行く伝統的な製造方針がよく分かります。
しかし、いかに剛性を徹底しても、50倍を超えると光軸が合わない(もしくは合わせにくい)というのは、
今だに光学各社の常識であり、このスタンスの延長で百倍~数百倍までの双眼視に挑戦するのは現実的でないことが
広く認知されていました。
私のEMS-BINOの考え方は、まさに”柔よく剛を制す”の言葉を実践するもので、単体使用を前提に製造された
市販の天体望遠鏡用アイピースを使用する前提からも、光軸は狂って当たり前という前提から出発したもので、
光軸ユーザーアジャストのEMS-BINOが成功していることは、皆さんもご承知の通りです。
この度は、「直視タイプの15cm双眼鏡が空を見上げる目的には苦痛で、全く使用しないまま書斎のインテリアになってしまって久しい。」とのことで、
接眼部をEMS仕様に改造することを依頼されたものです。
ただ、誤解されないように、ここでお断りしておきますが、私は決してFUJINONの製品を貶めるために改造を試みているのではない、ということです。
物作りを生業とする者として、FUNINONの大型双眼鏡が(その本来の使用目的に於いて)非常に優れた物であることは、同社への敬意と共によく理解しています。
この度、同双眼鏡を分解するに於いて、FUJINONに技術データをお願いしていますが、提供の可否を含めて、回答待ちの状態です。
FUJINONの双眼鏡を天文マニアのピュアな要求に応じてマツモトが改造することに対して、敵対、阻止の判断を下されるのか、逆に協力してくださるのか、
注目しています。
私は、この際、互いの協力関係を築くことこそ、ユーザーさんの利益となり、同様な改造プロジェクトを成功させることが互いの利益になると確信しています。