Another EMS-UMB completed!/ 2台目のEMS-UMB

製品の代表写真では分かりにくい部分(アングル)も撮影してみました。
31.7to50.8ADには、数年前より、48mmフィルターネジを追加しています。
(逐一発表しませんが、構成パーツはロットごとに改良を重ねています。)

 EMS-USを中止して、ブーイングの嵐かも?との心配は杞憂に終わりましたが、それは、もともとEMSに興味がある方が極端に少なかった、ということかも知れません。
 質問も苦情も来ないのに”問わず語り”をしますと、実は、もともと当初はEMS-MとEMS-Lしかなく、どちらも、ハウジングの組み立てが許す、ぎりぎり最大のミラーを内蔵していました。言い方を替えると、それぞれ、ミラーサイズに対して最小限の光路長を実現していたということです。
 繰り返しますと、「もともと、EMS-MとEMS-Lで出発した。」ということです。-Mが31.7φ(アメリカンサイズ)と旧36.4ねじ込みアイピース用、-Lが2インチまで(つまり全て)のアイピース用です。(後に、EMS-UMでも大半の2インチアイピースが使用できることも判明。)

 EMS-USは、営業戦略的にEMS-UMの安価バージョンを追加したもので、EMS-UMと全く同じハウジング構造で、内蔵ミラーだけを小さくしたものでした。-Sと名乗っても、-Mの骨組みですから、光路長がMより短くなることはありません。ミラーが小さくても、工程コストが激減するわけでもなく、EMSが普及して欲しいという気持ちから、ハードルを下げてみたというのが真実です。
 さらにこの度、通常の斜鏡からの切削(削り出し)を廃し、最終形状のミラーを特注、常備するに当たり、コストが大差ない2種類(-S,-M)の最終形状ミラーを同時に常備することの無駄を考慮し、USとUMを(Mサイズで)一本化することを決断した次第です。

The first EMS-UMB completed ! / EMS-UMBの一号機が完成!

「旧EMS-USと-UMの違いが理解できない。」というご指摘が多く、そのこともこの度EMS-USの製造中止に至った理由の一つですが、今度は、「EMS-UMAと-UMBの違いが分からない。」というご指摘が来るだろうな、と予想します。^^;

 そのご質問に対しては、
「両者は基礎部分は同一ですが、接眼アダプターのみが異なります。旧EMS-UMと同じ、31.7&36.4ネジAD仕様がEMS-UMAで、EMS-ULと同じ、2インチ&31.7AD仕様がEMS-UMBです。接眼部OPTIONをご用意するよりも、最初から商品名を変えた方が分かりやすいと判断しました。」
・・というご回答になります。

New version of EMS-UM released !/ 新型EMS-UM (-UMA,UMB) 発売!

製作中のEMS-UMB

The mirror of the former EMS-UM was cut out from the normal elliptical mirror of 42mm by 59mm into
the final shape. That meant not only a lot of time and effort in the processing, but also the anxiety factors
on the negative effect over time.

Now, sufficient quantity of the final shaped custom made mirrors, 32mm x 60mm, for EMS-UM are secured and
announce the release of the New EMS-UM.
Quicker delivery and further improvement of the durability will be expected.

  • The section of the light cone on the EMS-Mirror is the ellipse of 1:2, while that of the 45-deg mirror is 1: 1.4142….(sqr-2).

EMS-UMA: (The new EMS-UM with the new mirrors) —50,000yen (Sale Price=45,000yen)
EMS-UMB: (2inch-sleeve version+31.7AD) —51,500yen (Sale Price=46,500yen)

EMS-US was discontinued in accordance with the new EMS-UM.

 2019年の冬に、EMS-ULのミラーを刷新致しましたが、この度、同様にEMS-UMのミラーも刷新することに致しました。
 基板の確保から銀蒸着まで、長い準備期間を要しましたが、ようやく全てが整い、満を持して新型のEMS-UM(-UMA,UMB)を
発売させていただきます。

 それに伴いまして、旧EMS-USは製造を中止しますこと、ご了承くださいませ。(EMS-UMの光路長は旧EMS-USと全く同じです)

 新型のEMS-UMは、通常の31.7&36.4ネジ接眼部仕様(つまり旧EMS-UM)のタイプをEMS-UMAとし、2インチ(&31.7AD)接眼部仕様を
EMS-UMBと命名致します。

EMS-UMA: (The new EMS-UM with the new mirrors)
            —税別50,000yen (税込みセール価格=49,500yen)
EMS-UMB: (2inch-sleeve version+31.7AD)
            —税別51,500yen (税込みセール価格=51,150yen)

(製品コーナーの更新が遅れており、申し訳ございません。近日中に更新する予定でございます。)

*従来は一般的な斜鏡(1:√2の楕円)を蒸着後に1枚ずつ切削加工して所定の形状を得ていました。 今後は、ほぼ全てのEMSに於いて、その工程が省ける、ということです。短期的には、痛い投資が先行しましたが、長期的には、より良い製品の供給と、より長く製造を継続するために必須の改善と思っております。

Adapter for the TAKAHASHI-TRIPOD (TOA130-BINO) / 三脚アダプター(タカハシ)

 タカハシの大型赤道儀用の三脚だそうですが、同社では、同社他機種の中心ネジ式の架台に対応するアダプターを用意してないとのことで、やむを得ず、巨大なアダプターを当方で製作することになりました。(ユーザーさんの利便を考えれば、メーカーはアダプターを準備すべきと思いますが、ここで指摘しても無駄でしょうね。)
 中心には、3/8インチオスネジを立てます。ユーザーさんが、大型カメラ三脚と交互に併用できるように配慮しました。

Another EMS-UL SET for Switzerland in the making

 鏡筒固定方式(ヘリコイド目幅方式)では、D(鏡筒間隔)を指定いただくことで、スペーシングを最適化して供給しますが、鏡筒平行移動方式の場合は、Dがスライドするので、Dだけをご指定いただいても無意味で、「目幅*mmの時のDが何ミリ。」とか、あるいは、「鏡筒最大径=**mmです。」と指定していただく必要があります。
 鏡筒最大径は、通常はフード外径となるわけですが、不適切な構造の鏡筒バンドのヒンジ部の突起等が干渉し、かつその回避手段がない場合は、干渉時の最小Dを指定いただくこともあり得ます。

Handles are set (TOA130-BINO)

ほとんどご説明不要と思いますが、いかがでしょう?
真鍮は時間の経過と共に表面が空気中で酸化し、輝きを失います。管楽器のように、常に磨いていただけば、ずっと美しい状態を保ちます。

 ハンドルの向きは360度、好みの位置でセットしてください。今回は、気まぐれに通常とは180度回転させて撮影しました。
 ご説明不要とは思いますが、初期のバランス調整は極めて重要です。
 優先度や頻度の高いアイピースを基準に、かつ一番重いアイピースと一番軽いアイピースで極端にアンバランスにならないように配慮してください。当然ながら、この初期の判断を誤ると、使い勝手が悪くなります。 最大公約数的な、あるいは平均的な判断が必要です。
 中軸架台は、クランプフリーで完全バランスでご使用いただくのを前提にしています。その特長を活かす使い方をしてください。

Handle unit base (TOA130-BINO)

 ファインダーベースの底部の段差加工がないと、ハンドル&ウェイトーユニットのモーメントで回転スリップしやすくなります。また、ストッパーがないと、ハンドルユニットが脱落する危険もあります。 それらの加工は省いても機能しますが、使い勝手に大きな差が出ます。

 鏡筒バンドにハンドル用の着脱ベースを取り付けたところ。(ハンドルユニットのアリガタをセットしてみました。)
 バンドの内側対称位置のトリミングは、天頂時に水平回転部と干渉しないための加工です。 このように、目に見えない(目立ちにくい)部分の加工に結構手間がかかります。