Breakthrough of EMS-Focuser ! / EMS用フォーカサーに急展開!

2/17に公開したヘリコイドの段違い使用策戦を進めていた折、海外の熱心なEMSユーザーの方より、「最大径59.5mmの直進ヘリコイドを作ったのでEMSに採用しませんか?」という打診がありました。

 アイピースのチャッキング、ヘリコイドの操作感、剛性共、完璧で、重量級アイピースも全く問題なさそうです。ストロークも余裕の19mm。何より、直進ヘリコイドで内径50.8を確保しながらの外径59.5は歴史的快挙と言えます。
 2”用の回転ヘリコイドでも63φくらいが市販品の限界でしたし、同、直進式となれば70φくらいになる物ばかりで双眼使用を全く想定していませんでした。
 ただ、送っていただいたサンプルは左の状態で、EMSに取り付くボトム形状ではなく、かつエンド形状がほぼ取り付く島のない構造で頭をひねりました。未確認ですが、もともと他の目的がメインだったのかも?
 末端面に8分割の配置で、極小ネジ8個で次のパーツを繋ぐ構造でしたが、当方では、末端部のツバの側面にM57のネジを切り、EMS用ボトムアダプターにも同雌ネジを切ることで解決しました。
 このように、長年の懸案 (dilemma) がいとも簡単に解決してしまいました。まさに青天の霹靂。

 以上、技術的に諦めていた2”用の理想の同軸直進ヘリコイドが、少なくとも技術的には実現可能だということが分かりました。後は、営業上で開発者の方とのWIN-WINの関係が構築できるか? 最終的には、EMSユーザーさんも喜ぶ、WIN-WIN-WINの関係が構築できたら継続モデルとすることが出来ます。
 どこかに無理あると長続きしませんからね。開発者の方との今までのやり取りでは、非常に誠意ある個人の研究者の印象であり、EMSの一層の普及と発展に貢献したいという純粋なお気持ちが伝わってきます。傾斜センサーの時のように、建設的継続的コラボが実現することを願っています。

EMS-UL for the single use in the making

Sorry to be late and thank you for waiting patiently!
 去年の11月の受注分が、この方の分を除き、あと2件となりました。
12月分が6件ありますので、今年に入ってからのご注文分はまだ大分先になります。ご了承くださいませ。

The relation of the lateral shift and the real light path between the two reflection point / EMSの横シフトと第1,第2反射点間の実長の関係

 まず、最初に申し上げたいのは、”逃げないでください!”ということ。逃げずにちゃんと読む方には光明が、逃げる方には、永遠の混沌が待っています。しかし、ルートとか、サインとか書いただけで猛烈なアレルギーを示す方が多すぎます。皆さん、一度はしっかりと習得されたことなのでちゃんと読めば思い出せます。それでも分からない人は、中学、高校の数学を復習しましょう。
 上図は、EMSの横シフト量(片方)とその実長との関係について、可視化したものです。
上の図は真上からEMSシステム全体を俯瞰したもので、下の図は真横から見た図です。
 図のように、第1反射点を原点Oとして座標軸 XYZ を、設定します。Aの座標を、仮に(1,0,0)とすると、Bは(1,√2,1)となります。 EMSの横シフト量は、Top-Viewの、BのY座標になるので√2になります。
で、線分OBの実長が第1,第2反射点間の実長になります。
その計算は、√(1^2 +(√2)^2 +1^2)= 2 となります。 従って、OBの実長は横シフト量の√2倍となることが分かるのです。
 私が常に、「Dが最小限になるようにプランしてください。」と申し上げる理由です。
 シフト量が1単位増えれば、反射点間の光路長が√2倍単位増えるからです。

 「ブラックボックスの方がスリルがある!」と思っている方も多いようですが、私からの提言は、
「理屈が分かると100倍楽しくなる!」ということです。
  蛇足かも?ですが、Top-Viewの三角形OAB、見覚えあるはずですよ。A4等の規格紙を対角線で折った物です。下のSide-Viewの三角形OABは、低角45度の直角二等辺三角形です。^^

The typical example of the wrong accommodation in viewing through the Dot-Finder/ 調節介入しているファインダーの覗き方の典型的な例

This is how to check your friend if he has an accommodation in viewing the finder.
Those who close the other eye is tend to have an accommodation with the finder.(A)
Ask your friend to open the other eye, and you will find the other eye in the cross-eye position.(B)
Such guys are apt to watch through the Binoscope with the cross-eye position.(C)
 ファインダーを両眼解放で使えない人は、調節の傾向が強いようです。(A)
そうした方に、敢えて反対の眼を開かせると、Bの状態が見え、輻輳していることから、ファインダーの眼が極度に調節していることが分かります。これ、誇張ではなく、このくらい寄っているのがむしろ普通に見られます。
 そうした方がBINOを覗くと、どうしてもその習慣を引き継いでしまうのです。(C)
というわけで、ドットファインダーが両眼解放で使えるかどうか?もしくは裸眼立体視の平行法が得意かどうか?が、一人前のBINOユーザーの試金石であると言えますね。 まずは苦手なことを認めることが出発点。スルーする人は、一生初心者です。

Another EMS-UL SET for Japan completed !

Never touch the XY knobs before completing the Binoscope!
Note the zero position of the XY Knobs!
 10年戦士のBINOユーザーで、XYノブの原点を完全に誤解している方がおられました。その方によると、ノブを反時計回りに目一杯に回した所が原点でした。^^;(現在、海外より急患搬送中)
 最初に届いた状態が原点です。今日は、敢えて原点をお示ししました。

Center screws of the XY knobs / XY 調整用のセンターネジ作製

 もの作りの鉄則は、”なるべく(自分で)作らないこと!”であり、小ネジ等、大量に使用するパーツは、当方のような零細個人企業であっても、大抵千個~万個単位で調達します。ネジは、注文個数で単価が激変するパーツの代表です。疑われたくない(誇張していると思われたくない)ので、下に1万個のネジの袋(半分ほど消費した残り約5,000個)の写真を掲載しておきます。

全長6mmではどうしてもだめで、規格外の7mmの物を特注したネジです。
 で、それを承知で、なぜ上のXYノブの中心ネジを手作りしているか?ですが、ぴったりの市販品がなく、どうしても譲れない構造だったからです。リミッターが機能しないといけないので、基本、ネジはぐるぐる回せない。回せないと組付けられないわけで、どうしても、中心ネジとカムつまみを分離して、最後に固定(接着)し、原点矢印シールを貼るのです。 接着するのは、ユーザーさんが悪さをしないためです。^^;
 で、該当者には何度も引用して申し訳ないけど、その機構に不満な方もいたようで、破壊して自前のネジに交換していた方がいました。 次の写真を見てください、中心ネジが通常のプラスネジになっています。

ユーザーさんが滅茶苦茶をして急患で戻ったEMSです。
 にっちもさっちも行かなくなった時に、自分のそれまでのやり方や技量を疑うより先に、製品を疑ってしまう! まあ、ある意味、人間の性(さが)かも知れないね。
 特に視覚から入る情報には、とかく私たちは頑固になりますからね。自分の目でこう見えているから間違いない! → 製品に欠陥があるに違いない → 自分で改良?してやる。 と、大体こういう流れになるようです。


Another EMS-UL SET in the making

I am truly sorry for everyone who is waiting for the “turn”.
This is the order from Japan dated 11/7,2024, and another 3-orders in November will follow.
 バックオーダー諸兄を長くお待たせして、本当に申し訳ございません。
去年の11月分のオーダーが本件の他にあと3件、12月分が6件ございます。今しばらくお待ちくださいますよう、なにとぞよろしくお願いいたします。

Objective Unit completed (70ED-BINO) / 対物周りが完成しました!

 クライアントは、「巻き付けフードを自前で調達するので、対物レンズは素材セルもままで良い!」とおっしゃったものの、裸のセルのままだと、何かと指が対物レンズ前面に触れるリスクが高いし、フードを巻き付けるにしても、対物ユニットに一定の平行部分の長さがないと、綺麗な円筒を形成できなはず。そこで、見た目も重視して、考え抜いた結果がこれです。↑ 最終的にフード尖端には補強と先絞りを兼ねたリングを装着。82フィルター用のキャップもぴったり!

 このように収まりました! クライアントさん、いかがですか?^^