正立ミラーシステム(EMS)を開発した松本龍郎のサイト。 たった2回の反射で天体望遠鏡の像を正立像にします。
Tatsuro Matsumoto; Inventor of the EMS, Erecting Mirror System. EMS offers non reversed upright image with no additional undesirable abberations.
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Question: Find the System-Matrix of L1 to L3. t1=t2= 0.01m(10mm); Thickness of the lenses can be regarded as zero. A = ? B = ? C = ? D = ? Find up to 4 digits after the decimal point.
問: L1 → L3 のシステムマトリックスを求めよ。 A = ? B = ? C = ? D = ? (小数点以下、4桁まで求めよ。)
まず、凸レンズによる実物体の実像は、常に倒立ですから、前問の正立像(ブルーの矢印)は全て不正解ということになります。 また、もし光軸に目盛りが打ってなくて、物点位置も規定されてなければ、A も I も正解になります。Gも紛らわしいですが、Gの像位置がQよりもレンズに近いので、Qよりも像が小さくないとおかしいですね。 しかし、レンズの焦点位置を明記していますので、正解は B と E に限られるわけです。 ここで、(近軸の)光路図についての考え方ですが、以前にも問題にしましたように、レンズ前に障害物があっても、無い物として描いて、全く差支えありません。あるいは、物の高さがレンズより高くても、レンズ面を延長して作図イメージすれば良いのです。近軸理論ではあっても、作図まで敢えて細く描く必要はないのです。
次に数式で考えてみます。 物側、像側の焦点を基準にすると、上の図では、 物点距離=-f、像点距離= f ですから、その積=-f`^2となって、ニュートンの公式を満たします。
A(正解)と答えた方が多かったと思いますが、意外に天文マニアで C と答えた方も少なくなかったはずです。なぜなら、ニュートン反射の斜鏡のイメージがあるからです。多分、密かに C と答えてしまった方は、図の右のようなイメージがあったのだと思います。 自然界ではほぼないのですが、右のように凸レンズ(や凹面鏡)でBに収斂される光束がミラー面に投入されれば、Cに実像を結びます。Bは虚物点で、Cはその実像になります。 平面鏡単体では、光束を収斂させるパワーがないので、像は常に虚像になり、その存在位置は常にミラー面より向こう側になります。これは、日々、姿見の鏡で体験されているはずです。像は、鏡面に対して、常に反対の対称位置に出来ます。観察者の眼の位置は無関係です。像点が決まれば、前の鏡は無い物として考えれば良いわけです。 また、”物”と”像”の相互、互換性も極めて重要なポイントです。 O から発する無数の光線は全て A から発したように反射する。そして、A をめがけて収斂する全ての光線は、O に実像を作ります。