
これも目立たない、地味な作業の1つです。
Innovation of Astronomical Telescope
正立ミラーシステム(EMS)を開発した松本龍郎のサイト。 たった2回の反射で天体望遠鏡の像を正立像にします。
Tatsuro Matsumoto; Inventor of the EMS, Erecting Mirror System. EMS offers non reversed upright image with no additional undesirable abberations.
アリガタのバンド接続部を3.5mm(当初は3mmの予定)段差加工して、D(鏡筒間隔)を合計7mm短縮。また、天頂時にバンドの角が水平回転ドラムと干渉するので、そこもトリミング。
この段差加工の大きな副産物は、バンドとアリガタの直角度が強力に担保されること。
鏡筒間隔を184mmから177mmに短縮
(標準の接眼部アダプターは撤去しますが、見やすいので、付けたまま撮影。)
右手前バンドの1時半、4時半、左手前バンドの11時半、7時半の位置に、ファインダー台座用のネジ穴を施工。下側のファインダー台座は、ハンドル兼ウェイトユニット用。
天頂まで向くのは、バンド角のトリミングの成果。
ファインダー用アリミゾ(台座)をセットしてみました。
マイノリティーに配慮する世の中になりつつあるけど、望遠鏡業界は遠いようね。
左利きへの配慮はどこのメーカーもほぼ皆無だ。 都度、追加工するのだけど、これまた気付いてくれるクライアントがほとんどないのも悲しい。(アリミゾ台座のクランプネジの話)
鏡筒側のエンドアダプターを極短にすることで、44-18=26mmの光路短縮を達成しました。
前回ご説明したように、フランジでの短縮の16mmとで、合計42mmの短縮です。
2インチではなく、65mmにしたのは、次の写真で説明します。(当然、EMSには65Φバレルを装着します。)
製作現場では、とかく予想外の困難に直面するものですが、一方で、予想外の幸運に恵まれることも少なくありません。何と、ドローチューブ内径が、65Φバレルがしっくりと入ることが分かったのです。
極短のアダプタ―自体の65Φ内径部分は深さが8mmしかありませんが、奥のドローチューブの内径も65Φなので、極めて強固な接続が可能です。また、接続径が大きいということは、EMS全体が不用意に回転してしまうことを防ぐ効果が大です。(回転に対する固定が強い)